カテゴリ:古今憧憬
紀貫之(きのつらゆき) 人はいさ心も知らず ふるさとは花ぞ昔の香ににほひける 古今和歌集 42 / 小倉百人一首 35 人は、さあ、心も分からないが あなたが住んでいるこの里は 梅の花が昔のままの香りで照り映えているのだなあ。 註 いさ:否定のニュアンスを持つ古語感動詞または副詞。さあ。さてどうだろうか。「いざさらば」「いざ鎌倉」などの「いざ」とは別語だが、混同されて「いざ知らず」という語になって残った。 ふるさと:この場合は、現代語でいう「故郷(古里、郷里)」ではなく、昔なじみの(女性が住んでいる)里。 「(花)ぞ・・・(にほひ)ける」は強調の係り結び。 『古今和歌集』編者による名歌。この「花」が梅であることは、作者自らが古今集の詞(ことば)書きで明示している。 パブリック・ドメイン 国宝 尾形光琳 紅白梅図屏風 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.03.18 16:27:50
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