有名な本。10代の頃に出会って、何度読み返したことでしょう。角川文庫のこの本は、映画『タイム・マシン』の公開に乗じて編まれたアンソロジーなのだけれど、それなりに楽しく読むことができました。
表題作の要素をいくつかに分類して、それぞれ編中のどの作品に同じような因子が見出せるかを、試みにやってみましょう。
「スピード」…『盗まれた細菌』『新神経促進剤』『奇跡を起こせた男』
「二つの種族」…『深海潜航』
『みにくい原始人』
「帰らざる主人公」…『深海潜航』『くぐり戸』
「作者以外の<私>が語る他人の体験談」…『深海潜航』『くぐり戸』
なお表題作は、他にも色々な出版社から出ています。