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つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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2008.11.30
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ヴェルヌの登場人物はしばしば極端である。類型的であり、行動的であり、漫画的なまでの鉄の意志をもって読者を驚かせまた笑わせる。心理小説のような深みはないが、物語としての魅力は100年以上経った今も一向に衰えていない。

ロビュールは何を征服したのか。ライト兄弟が空を飛ぶ17年も前に飛行機で空を征服したのである。当時空を飛ぶものといえば気球か飛行船しかなかった。技師ロビュールはエンジンを搭載した飛行機を空想の世界とはいえ、世界ではじめて造ったのだ。

ヴェルヌの魅力はまた地誌学的、博物学的な面白さを味わわせてくれることである。『気球に乗って五週間』や『八十日間世界一周』、『地底旅行』などと同じように、本書でもヴェルヌの本領が十分に発揮されている。ただロビュールにはネモ船長のような魅力がなく、しかも『征服者ロビュール』は『海底二万里』の大空版という印象を読者に与えるので、翻訳がそれほど普及していないのかもしれない。

ところで、『海底二万里』に『神秘の島』という続編があるように、本書にも『世界の支配者』という続編があるのだけれど、まだ読んだことがない。…どんなものかしら。





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Last updated  2008.11.30 15:19:09
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