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カテゴリ:健康・病気・怪我など
いい本である。
川柳作家夫婦、川合大祐さんとそのパートナー、千春さんの、面白くもかなしい交換日記。 人生の喜劇は悲劇と隣り合わせである事を実感させてくれる本だ。 千春さんはタイピングができない。 文章も素人くさい。 打っているのは全部大祐さんだそうだ。 大祐さんは文章が上手い。 柳文とはこういうものを言うのか、妻との掛け合い漫才のようなやりとりと自分の思いを、メインカルチャーやらサブカルチャーやらの教養の片鱗を織り交ぜている。ペーソスとユーモアにあふれる文体だ。 いい作品なのだが、川柳の本は原則として売れない。加えて、出版社がマイナーだ。こういう本は、ご本人さんたちにとっては不本意かもしれないが、本の中で二人とも統合失調症だとカミングアウトしているのだから、精神障がい者とか自閉症者の手記を出している出版社から出した方がよかったのではないか。そうすれば少なくとも医療関係者や福祉関係者の目に留まるし、図書館にも置いてもらえる。思わぬところから読者の輪が広まって、ロングセラーにならないものでもない。 大切なのは啓蒙なのだ。 【中古】トイレの後は電気を消して(ペーパーバック) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.12.10 22:14:35
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