文章のプロになる。
〈不良〉のための文章術 書いてお金を稼ぐには( 著者: 永江朗 | 出版社: 日本放送出版協会 )タイトルの「不良」とは「プロ」のことである。つまり、「文章を書いて稼ぐ人」になりたい人のための「稼げる文章」「金になる文章」指南である。書いて稼ぐためには「正しい文章」「美しい文章」は必要ないと著者は言う。自己表現なんかも全く必要ない。考えるべきは「読者に必要な情報を提供する文章をいかに書くか」「読者をどう満足させるか」ということ。結局は「自分を表現しようなんていう欲は抑えて、ひたすらお客様である読者のことを考えよ」ということで、別に「プロ」に限らず、就職試験でも大学入試でも手紙でも基本は同じということになる。著者がいうほど他の文章読本との違いはない。文例は多いが「技術書」ではなく「心構え」の話に結局はなっている。読んで面白いけど、これを見て文章を書くことはできない。最後にこの本の中で「参考になる本」として紹介されている本を紹介しておきます。「日本語の作文技術」朝日文庫(著者:本多勝一|出版社:朝日新聞社)「ルポルタージュの方法」朝日文庫(著者:本多勝一|出版社:朝日新聞社)「決定版ルポライター事始」ちくま文庫(著者:竹中労|出版社:筑摩書房)「日本語練習帳」岩波新書(著者:大野晋|出版社:岩波書店)「文章添削トレーニング 八つの原則」ちくま新書(著者:古郡廷治|出版社:筑摩書房)「危険な文章講座」ちくま新書(著者:山崎浩一|出版社:筑摩書房)「フリーランス・ライターになる方法」生活人新書(著者:吉岡忍/古木杜恵|出版社:日本放送出版協会)「調べる、伝える、魅せる!新世代ルポルタージュ指南」中公新書ラクレ(著者:武田徹|出版社:中央公論新社)「だから、僕は、書く。 佐野眞一の10代のためのノンフィクション講座1」(著者:佐野真一|出版社:平凡社)「だから、君に、贈る。 佐野眞一の10代のためのノンフィクション講座2」(著者:佐野真一|出版社:平凡社)「だからこそライターになって欲しい人のためのブックガイド」(著者:田村章|出版社:太田出版)「書いて稼ぐ」(著者:『鳩よ!』編集部|出版社:マガジンハウス)「読ませる技術 コラム・エッセイの王道」(著者:山口文憲|出版社:マガジンハウス)