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テーマ:徒然日記(22802)
カテゴリ:教育?
今晩は。独酌です。
立春を過ぎたのに2日続いて雪の舞った東京です。 もっとも2月の初旬ですから独酌が子供の頃には連日のように雪も降っていたし、もっと寒かった記憶があります。 立春の前日2月3日が「節分」でしたが、皆さんのお家では豆撒きなどの行事はされましたか? 「節分」とは元来、立春、立夏、立秋、立冬の前日の事を指します。 お年寄りの中には「せち分かれ」と言う方もいらっしゃいますが、文字通り季節の変わり目を意味する言葉です。 つまり「節分」は年に4回あるわけですが、今では立春の前日だけを指すのが普通のようですね。 この立春の前日に豆を撒いたりする習慣は、中国の【追儺:ついな】という儀式が日本に伝わり簡素化したものですが【鬼儺:おにやらい】の呼び名もあるように【鬼 → 邪悪なもの → 災い・疫病】を祓う意味合いの習慣が残りました。 平安時代の宮中ではオリジナル通りに「弓矢」で鬼を祓っていました。 これが何時しか「桃の枝」に変わります。「桃」は中国では吉兆とされ、花や実、枝などには邪悪なものを祓う力があると考えられていましたから、やはり中国から伝わったのでしょう。ま、弓矢を揃えるより桃の枝を折ってくる方が簡単ですからね。室町時代以降には「桃の枝」から「豆」に替わっていったようです。 豆撒きと言えば『鬼は外、福は内』の掛け声がお馴染みですが、東京都豊島区雑司が谷の住民の多くは『鬼は内、福は内』、『鬼は内、福も内』といった掛け声で豆撒きを行います。 それは何故か? 安産・子育の神様である【鬼子母神】をお祀りする鬼子母神堂があり、多くの人々に親しまれているからです。 自分たちの祭神を追い払うわけにいかないですからね。 それと苗字に「鬼」の字の付くご家庭でも、やはり『鬼は内、福は内』、『鬼は内、福も内』だそうです。 豆撒きに使うのは炒った大豆が普通。「福豆」などの名称で売られています。 ところが北海道では落花生でやる所も多いのだとか。 これはある幼稚園が始めたそうですが、床に落ちた豆を食べるのは不衛生だが落花生なら殻を剥けばOK! これが各地に広まったようです。落花生の名産地、千葉県の一部でもやるとかやらないとか。 ま、とにかく撒いた豆を歳の数より1個多く拾って食べれば無病息災…となっていますが、大して旨くもない炒り豆を何十個も食べる気になれず、毎年2~3個しか口にしない独酌です。 代わりと言っちゃ何ですが、毎年「歳の数より多くの鮎」を食べるように心掛けております。 ヨメとムスコはこの手のものに興味ナシ。 魚ならマグロ・鯛・ヒラメだと大物ばかりに目が行くようです。 独酌は魚全般に好きですが、白身と青魚が特に好物。 イワシと言うと「ケッ!」と馬鹿にするヨメとムスコですが、乱獲が祟ってか漁獲高が壊滅的に減り、今では国産のマイワシの卸値は鯛より高い事も珍しくありません。 『7回洗えば鯛の味』 広島など瀬戸内海に面した地域では昔から↑こう言われているそうです。 このイワシも節分の主役のひとつ。 皆さんのご家庭では【焼嗅:やいかがし】、通称「柊鰯」とか「節分鰯」とか呼ばれる魔除けの風習はおやりになりますか? 柊の枝に焼いた鰯の頭を刺し玄関に飾る?風習ですが、奈良県と関東以北には今でも残る風習のようですね。 古来、強い匂い・悪臭には邪悪なものを祓う力があると信じられていました。 お米を食べにくるスズメを追っ払うのが【案山子:かかし】と思われていますが、本来の名称は【かがし】。 髪の毛やボロキレ、臭いの強い植物などを燃やして鳥獣を寄せ付けないようにしたのがオリジナル。 今では鳥獣を追っ払うという目的だけが残って人型に転化して名前も【かがし】から【かかし】に転訛したようです。 昔ムスコが通っていた小学校に柊の垣根があったので、前日に一枝貰って帰り鰯の頭を刺して玄関に置いたところ、 「何か召喚すんの? それとも誰か呪うの?」 とムスコに言われた。黒魔術じゃねえ…召喚じゃなく追っ払うのが目的だし。 この焼嗅も中国由来の習慣。 元々は正月に飾る注連縄に鯔(よしな)の頭と柊の枝を刺したもの。 今でも伊勢地方の正月飾りには柊の小枝が。 流石に鯔(よしな)の頭は無いようですね。 「よしな」とは鯔(ボラ)の別称。「なよし」と呼ぶ地域も。 鯔の頭も放ったらかしにすれば臭いだろうけど、焼いた鰯ほどではないような気も。 名前と出世魚である事からめでたい魚とされていますから、本来はそちらが所以なのかも知れません。 今年の節分は独酌もムスコも、鬼を追っ払うどころか風邪のバイキンを身体から追い出すのに手一杯でしたから豆撒きも柊鰯もなし。何もやりませんでした。 もっとも鰯があっても刺身ならともかく、焼いたら頭ごと食べちゃう独酌の家では滅多に柊鰯はお目にかかれないものなんですけどね。 ムスコに「柊鰯の事を覚えているか?」尋ねると、「あんなインパクトのあるモン忘れるわけないだろ」との答え。 …オメェ、何でもかんでも忘れてくるじゃねぇかよ。 「玄関にあるアレ見たときに、『ヤバイ!』と思ったね」 「何がさ?」 「あ~あ、オヤジが変な宗教入っちゃったよ…と思ったわけさ」 「何だよ変な宗教って」 「鰯の頭も何とかって奴だろ?」 …やっぱり駄目だこりゃ。(--; 「魚に弱」じゃなく「頭に弱」と書いて「ムスコ」と読むオヤジに愛の手を! ポチッ!と応援お願いしま~すm(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
歳の数だけ豆を・・・
と言われても、けっこう苦痛だったりしますね。 あんまり食べられないもんなあ。 それに節分の魔よけの風習。うちのほうはやらなかったなあ。最近はあんまり見かけなくなってきたような。何ともわびしいことです。 (2010年02月14日 08時57分19秒)
大して旨くもない炒り豆
私は大好きでいくらでも食べちゃいますが 歳の数より多くの鮎? ウチも猪のおっちゃんが鮎の漁業権も持っていて よく頂きますがいくらお歳がお若いったって 独酌さん凄い数になりま・・・^^; 四季と共に生まれた日本古来の風習を 大事に後世に残していって欲しいと願うけれど なかなかそうもいかないのが残念なことですね。 (2010年02月14日 10時38分04秒)
季節感もですが・・・
日本のよき風習や文化も捨て去られているような 気がしてなりません。 昔はこんなことは絶対言わなかった筈ですが・・・ 最後のオチはさすが独酌さんですね。 (2010年02月14日 10時57分08秒)
柊に鰯の頭なんて、話にだけ見たり聞いたりしかないです。
そういうされたことがあるなんて素晴らしいですね。 節分は私より旦那が一生懸命あちこち回っていたので、 そんなに気になることがあるのかなぁと思ったり。 (2010年02月14日 18時58分51秒)
7回洗えば鯛の味ですか…ふむ…。
広島育ちのくせして知りませんでした(^^ゞ 子どもの頃は節分の豆、 「5個しか食べられないじゃん!」などと思ったものですが、 いまは…。恵方巻きのほうがいいですよね。 (2010年02月14日 21時02分56秒) |