クリスマス １泊２日の青島
クリスマスを海外で過ごす機会もそうそうあるものでない。それもプライベートということになると今回が初めて(駐仏中にロンドンの思い出は除いて）。家内と２人で過ごす地として選んだのが中国の青島(チンタオ)。決してロマンチックとは言えないが、中国においてドイツ色の残る地、以前より興味があったというのが１つの理由。そして何故わざわざこの寒い時期に１泊２日という慌ただしいスケジュールで行く必要があったのか? しかも出発前夜は茶の湯社中の忘年会で夜遅くなるのだが、日暮里に宿をとり、早朝成田へと向かってまで行く必要があったのか？ その理由は?それはANAのマイレージプログラムに関連するのだが、スターアライアンスのゴールドステータスを目前に積算期限の年末までにゴールに到達するには近隣アジアの１往復がどうしても不可欠だったという裏事情からだ。年末の帰省、ANAで鹿児島に帰るにもわずかに及ばない。それも50,000ポイントに対して1,000ポイントほどの違いだが、結果は雲泥の差だ。 上級会員をメリットは、まず高いマイル積算率。そして国内外のスターアライアンス系ラウンジ、優先搭乗や専用機レーン、アップグレードクーポン、そして空席待ち優先ランク、等々。初めてそれを得るチャンスを無策で見逃すか?、あるいは価格も安い中国線に搭乗して権利を取りに行くか?。。。そして腹は固まった。１泊２日にうまくはまるルートを調べた結果、青島がそれに合致した。家内にとっては初めての中国、そして私にとっても中国語を話す誰のヘルプも無しで中国を訪ねるのは初めての今回。早速空港を降りて言葉の壁にぶつかるのだが、乗ったタクシーがガソリンスタンドへの給油に立ち寄ったり、どうも目的地に遠回りしているんじゃないか？と思っても、何も通じないもどかしさ。ホテルに着いて､漸く英語と日本語対応できるスタッフがいて安心するのだが、この時だけ。その他はさっぱりで、やはりそれが現実。 ホテルで一休みしてから、夕刻にかけて外へと出るが、青島の空気も上海などと同様に霞んでいて淀んでいた。何の工場なのだろうか、要はそこから吐き出されているに違いないのだが、何かヌメッと肌に感じる空気と匂い。海に面しているので都心部と比較して開放感､リゾート感も感じもするが、くっきりした青空でないのは間違いなくその影響。小高い丘の景勝地、小魚山への行き帰りに見た､野良猫もさわりたいと思えないほど汚れていた。山からの眺望､ドイツ植民地時代の面影を見ると､来てよかったかなと初めて思えた。 2日目の朝､海の水が引いて､そこで潮干狩りをする人も見られたが、それを横目に洋館立ち並ぶ別荘地”八大関”を抜けて､かつて蒋介石が住んでいたという花石楼を訪ねると、青島１泊２日の旅も終わりだ。 ここは中国であることをひととき忘れさせてくれた。前後したが､クリスマスのお祝いはやはり青島ビールで乾杯だった。さて、クリスマス青島の旅。この旅でANAのプレミアムポイントを49,000ポイント台に乗せ、大晦日鹿児島へのフライトで規程の50,000ポイントに到達。翌年以降の上級会員ステータスを取得したのだった。
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