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2016年12月10日
XML
カテゴリ:邦画


ヱヴァンゲリヲンの衝撃再び
シン・ゴジラ
SHIN GODZLLA

日本(2016年7月29日公開)147分

■ 監督 庵野秀明 /樋口真嗣
■ 出演者 長谷川博己 /竹野内豊 /石原さとみ /高良健吾 /松尾諭





▲目次へ▲

- コラム -

庵野秀明の


戦い

1. 大ヒットの裏側


Godzilla Resurgence World Premiere Red Carpet- Anno Hideaki (28526527191)
庵野 秀明 (wikimedia)

東宝は2016年11月16日時点で
『シン・ゴジラ』が『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』を越えて
興行収入が公開から111日間で80億円を突破したと発表し

2016年邦画実写一位、歴代ランキング61位となり

庵野監督作品としては「エヴァンゲリオン」シリーズ以外での
「エヴァンゲリオン」シリーズを超える大ヒット作となりました。

これは庵野監督の代表作に『シン・ゴジラ』が加わったという
だけでは無く

庵野監督が 『エヴァンゲリオン』シリーズ以外にも
エヴァンゲリオン級のヒット作を生み出す映像作家であると
世の中に認識させた大ヒットであり

それはひとえに 庵野監督が抱え続けて来た
大ヒットする事がもはや国民的行事となった
『エヴァンゲリオン』は成功させなければならないという

オリンピックアスリートが抱く様な
巨大なプレッシャーの中の「孤独な戦い」から

開放された事を意味する大ヒットでもあったのかもしれません。



『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の公開から二年以上経った2015年4月1日

エヴァンゲリオン公式サイトに
『シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版』及び
ゴジラ新作映画に関する庵野秀明のコメントが掲載されました。

それは『ヱヴァンゲリヲン』新作公開遅延の理由が語られると共に
エヴァ公開の前に『ゴジラ』を撮るという

『エヴァンゲリオン』の新作公開が待たれる中の
突然の実写映画制作の表明でした。


思わぬ庵野版ゴジラの実現に
ファンならずとも期待が高まるニュースとなりましたが

掲載されたコメントは庵野監督の近況を記したものというよりは

エヴァ公開後「鬱」になり最近までリハビリ状態にあったという
庵野監督の身に起こった受難の告白文とも言うべき

衝撃的内容のものでした。


『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』新作の制作近況を待つファンにとっては
二年のインターバルの真相を知る本人コメントとなりましたが

ネットの反響は、庵野監督が「鬱」を患っていた事実に
必要以上深く立ち入る様子は見られませんでした。


それは、
「鬱」というデリケートな問題には触れないという
社会通念上の気配りの上からの事であったと

信じる事として・・・

あるいは、
庵野版ゴジラ実現の「驚き」と「期待度」と「不安」が
庵野監督がなぜ「鬱」だったのかという
至極当然の「疑問」を上まった為 というのが

本当の所だったのかもしれません。



以前、当サイトで『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の記事を掲載した時に

「旧作からのファンを突き放す様な衝撃的展開で観客の5感を削ぎ
主人公の真理を追体験させる所に真意があったのでは」 と解説し

旧劇場版エヴァンゲリオン 』 の
物議を醸したラストを解説した記事では

問題の「ラストの首絞め」に付いて
ネット上の殆どのレビューが「発作的激昂」と括る解釈に対して

「世間がその様な定説に落ち着く様に
意図的に誘導させる作りになっている可能性があり
まるで本当の真意を悟られない様に
ミスリードさせる事を目的とした所に
狙いがあった様でもある」

と 解説した事がありました


・・・ラストの「首絞め」の、当サイトの解釈に付いて詳しくは、

コチラ『新世紀エヴァンゲリオンAir/まごころを君に
の記事をご参照頂くとして・・・


それは『エヴァンゲリオン』という作品が
何を描いているのかという事の前に、

作者が鑑賞者をミスリードさせてまで口が裂けても言えない何かを
盛り込んで作っている作品の様に感じられたのが
理由なのですが

今回のコメントを期に エヴァンゲリオンを含めた庵野作品を
改めて見直した所、

『エヴァンゲリオン』という作品自体が、
主人公「碇シンジ」の境遇に重ね合わせて
庵野監督の追い詰められた様な疎外感や心境を映した
「緊急サイン」の様に見えた所から

作者の庵野監督自身が まるで

旧劇場版では 真意を悟られたく無くて
新劇場版では 真意を知って貰いたくて

作品を作っている様な

庵野作品が庵野監督自身の心境の変化を
そのまま作品に投影して作られた

「プライベート・ムービー」の様な印象を受けた事で

そもそもなぜ『エヴァンゲリオン』が
人間の醜さ愚かさを描き

人の心の旅と受難が描かれた様な
「アニメ」という一言では語れない程の異質な作品になったのか

ラストで少年に首絞めをさせる様な特異で奇異な物語にして
後に改める様な新作を作ったのか

今回の庵野監督の告白と 関係者の証言から
これまで制作されて来た作品の中に
それらの答えへと導く「サイン」が残されていた事に

今更ながら気付いたのでした


▲目次へ▲

2. 庵野監督自身が投影された庵野作品




今回『シン・ゴジラ』の制作に当たって
「エヴァではない、新たな作品を自分に取り入れないと先に進めない」
という庵野監督のコメントがありましたが

実は庵野監督は旧映画シリーズ終了時も 今回と同じ様に「鬱」を患い

今回と同じ理由で エヴァではない 新たな作品として
実写映画を制作した事がありました


倖田來未がブレイクするきっかけとなった事でも知られる
(04)『キューティーハニー』


CUTIE HONEY
キューティーハニー


CUTIE HONEY

日本(2004年5月29日公開)93分
■ 監督 庵野秀明
■ 出演者 佐藤江梨子 /市川実日子 /市川淳 /及川光博 /小日向しえ



村上龍の原作を実写化し
プレイク直前の仲間由紀恵が出演した (98)『ラブ&ポップ』 などの他、

ラブ&ポップ
Love & Pop

日本(1998年1月9日公開)110分
■ 監督 庵野秀明
■ 出演者 三輪明日美 /希良梨 /工藤浩乃 /仲間由紀恵 /三石琴乃



映画作家として知られる岩井俊二監督を俳優として迎え
『平成ガメラシリーズ』の藤谷文子演じる「彼女」と
岩井監督演じる「カントク」が
非現実な心象世界を旅する様な日常を描いた

(00)『式日』 が その一つでした。


式日-SHIKI-JITSU-
ritual

日本(2000年12月7日公開)128分
■ 監督 庵野秀明
■ 出演者 岩井俊二 /藤谷文子 /大竹しのぶ /村上淳 /松尾スズキ


この映画は主演の藤谷文子が執筆した
自身の家族問題をベースにした私小説的作品『逃避夢』を
映像化した作品で

毎朝廃墟ビルの屋上から身を投げる意思を試す「儀式」を行う「彼女」の
世間と隔絶した非現実的世界の中で生きるその変移を描いた

『エヴァンゲリオン』の世界を実写化した様な
庵野監督らしい特異な切り口で演出された
どちらかと言えば芸術作品の括りに入る、
多分に前衛演劇的性質の強い商業映画とは異なった作りの作品でした


この作品には
主人公「彼女」が 毎朝廃ビルの屋上に立ち
飛び込む意思があるのかどうかを試す

朝の「儀式」という特徴的な場面があるのですが

これは庵野監督の著書
庵野秀明 スキゾ・エヴァンゲリオン』に書かれた
「ガイナックスの屋上に立って、実際に飛び込めるかどうか試してみた」

という記述の、

会社の屋上で自殺未遂とも取れる行為をした
庵野監督自身の衝撃的体験を元に 描いたものと思われ


この作品に登場する「カントク」が
エヴァ放送終了後 先が見えなくなったと語る

庵野監督自身が投影された人物の様でもある事や

加えて、
ロケ地となった庵野監督の故郷山口県宇部市が
まるでエヴァンゲリオンの世界そのもののビジュアルだったり

主人公「彼女」の深刻な家族問題を起因とした非現実な言動が
「居所を失い廃屋で憔悴するアスカ・ラングレー」の様だったり

先が見えなくなり安らぎを求めて「彼女」と共同生活をする「カントク」が
「過酷な二重スパイの任務から逃避する様にスイカの栽培をする加持リョウジ」
の様だったりなど

多分に『エヴァンゲリオン』を彷彿とさせる映像やキャラクターで
占められている事からも

この映画は、
藤谷文子の私小説的作品をベースにした
庵野監督自身の追い詰められた様な息苦しい程の
分裂症的心象風景をトレースして描いた

「プライベート・ムービー」という性質が強い
実写作品の様な印象を受けました


当時サラリーマン必見とまで謳われる程の超話題作となった
庵野監督の出世作
『新世紀エヴァンゲリオン』

本放送が始まるまでの制作状況から推定して
初回放送の時点で制作が破錠する事が予想出来ていたという様な

毎回ペース配分を考慮しない全力投球での作品作りが行われ
それが大きな要因となり

激しく状況が悪化して行く中で制作された作品と言われていますが

ほぼ伝説と化した、物語を放棄した様な賛否両論の最終回では
これも「サービス」の一種であると言及しながら
途中で制作が破錠した事を作品に盛り込み、

ラストでは画面が割れた先に拍手をするキャラクター達を並ばせて
終了する様な

演劇の世界で言う「第4の壁」を破る展開を取り
全てを描き切り 開放された様な心境を描くといった

人間の醜さ愚かさや人の心の旅と受難を描く物語に重ねて
作品そのものが壮絶な制作現場を物語るという

正に持っているもの全てをさらけ出して作られた作品でした


その一方で

ラストシーンをなぜ「第4の壁」を破る演出にしたのかという
真の理由に付いては「理由は墓まで持って行く」とコメントし
真相を不明にしたり

『旧劇場版エヴァンゲリオン』では
誰も理解されない苦悩を自分一人で抱える
庵野監督の分身の様な主人公が

ラストで何の説明も無く「首締め」を始めて
「行動の真意」を不明なままで映画を終了させたりと

作品の真意が掴め無い難解なラストで物語を締めるのも
庵野監督の作風でもありました。


実写でもアニメでも一貫して全てをさらけ出す様な
「プライベート・ムービー」の様な作品作りを行い

その一方で、「首絞め」には「意味がある」という様な

作品の「核心」を示す「サイン」は出しても
肝心の「核心」には触れないという矛盾が

「難解な作風」と呼ばれる所以なのですが

その「核心」に潜む「闇」の様なものの存在を感じる所に

ラストで少年に首絞めをさせる特異で奇異な物語を作り
更には後にそれらを改める様な新作を作った

理由がある様に 思われるのでした。


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3. 難解な作風にあるもの



庵野監督はインタビューで
「自分がパッと思い付いた事には必ず元ネタがある事に嫌気がする」
と語り

自作の『ラブ&ポップ』に付いては原作者 村上龍を
「敵と自分という存在を認識しないとプライドを維持できない何もない人」
と評し、そんな村上龍にシンパシーを感じるとコメントした事があります
(出典 「スキゾ・エヴァンゲリオン」より)

それは 日本中が熱狂し絶賛する様な
刺激的で独創的な作品を生み出しながらも

思い付くものには必ずオリジナルが存在し
自分で生み出している気になれないと言った

何もない「空」なのは自分自身の事であるという創作活動上の苦悩を
村上龍に重ねて語っていた様にも捉えられる発言にも聞こえます

又、
宮崎駿監督の代表作『風の谷のナウシカ』に
原画として参加した新人時代、
いきなり巨神兵が出撃する重要な場面を任されるという大役を果たし

かつて所属した製作会社「GAINAX」の出世作となった
『王立宇宙軍オネアミスの翼』では
戦闘シーンのリアリズムを追求する為
自衛隊に体験入隊し完璧なリサーチをし
ロケット発射の場面では一コマに9枚もの絵を重ねるという
驚異の作画を担当するなど

アニメーター時代の庵野監督は
特に手描きのメカの描写では ずば抜けた技術を発揮する
アニメーション界でも有数のアニメータながらも

『風の谷のナウシカ』制作時から
「メカは描けるが生き物が描けなかった」と
人物キャラを描く事を苦手としていた事を告白しており

その理由の一環として「家族、周囲を含め、人に興味がないから」
とのコメントを残しております
(出典 「パラゾ・エヴァンゲリオン」より)

そのコメントが意味する様に、庵野監督はインタビューで
対人関係を人柄や人格では無く立場のみで判断し
監督とスタッフとの立場を依存関係に捉えて
立場の違いによって人を蔑視したり

アニメ関係者やファンを含めて
アニメ業界特有の閉鎖感全てに嫌気がさしていた時期があったと語り

更には その様な考えに囚われた自分自身に
息が詰まる程の嫌悪感を抱き
自暴自棄にもなっていたと

人間関係に起因した問題を赤裸々に告白しております
(出典 「スキゾ・エヴァンゲリオン」より)


普通なら口が避けても言えない「闇」の様な内面を語った
正に「告白」なのですが

これらの言及から 旧映画版エヴァンゲリオンのラストの
映画館の観客(アニメファン)を写した実写映像パートや
主人公が説明無しで突如首絞めを始める
難解なラストシーンの意味する所は

全てをさらけ出したものを投影させる作品作りの中でも
口が裂けても言えない事は「見せられない」という

表現出来ない事を表現するジレンマに苛まれる
庵野監督の絶望 そのものにある様に感じられ

この様に、創作上解消される事の無い葛藤に苛まれるという
人には見せられない理解されない尋常では無いストレスが

作品に反映され続ける図式に

「鬱」を患う程に庵野監督を憔悴させる理由が
あったのかもしれません


正に身を削る思いで作り上げた
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』制作後
精も根も尽き果て「鬱」を患う程の不安定な精神状態になりながら
今回『シン・ゴジラ』制作を決意したのは

思うに、

・・・アニメ界全般に嫌気が差し自己嫌悪に陥り
先が見えなくなって自殺未遂の様な衝動を起こす様な自分が
さながら「アスカに頬を手を当てられ許される碇シンジ」の様に

まるでプライベート・ムービーの様な作品を作っても許される環境の中で
安らぎを得て、癒やされて、命の洗濯をしたい・・

という思いからだったのかもしれません。



庵野監督作品の魅力とは

ひとつに、緻密な設定と構成力に裏付けられた
誰も思い付かない様なインスピレーションに満ちた
荒唐無稽な冒険活劇として描かれる
「狂気を制御しながら操る」危うい破壊タイプな物語によって
カタルシスを感じる所に 骨頂がある様に思われます


その様な世間の評価と期待を汲みながら

制作が進めば進む程
絶望的状況が進む制作状況をトレースし
内側へこもって行く様な特異で壮絶な環境下での
狂気すら孕む創作活動の中で

多忙が過ぎて「鬱」を患う程に追い詰められながら
正に身を削る思いで作品を生み出す所に

庵野監督の創作活動の姿があるのでしょう。



エヴァ制作後 精も根も尽き果て「鬱」を患う程の不安定な精神状態となり
『シン・ゴジラ』の様な実写映画の世界に足を踏み入れるのも

自分の発想の原点となった実写特撮の世界への敬意を込めながら

机上で全ての創作をするアニメ制作とは違い
実際に存在するものを実際に配置し撮影するという

自らが画面の中に入って創作する実写の世界に身を投じて
自分の出来る事の再認識をしながら新たなものを自分の中に取り入れ

アニメ制作の壮絶な創作現場に
再び挑もうという事だったのかも

しれません☆


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 という訳で今回は 公開から数ヶ月が過ぎ
既にネットのレビューが散々立ち上がり切って

もはや新作レビューとは言えないこのタイミングで

公開後物議を醸した あのラストシーンに付いても
それなりに触れてみながら

楽天ブログが仕様変更で大幅アップさせた
5万字の文字制限も かるく越えて

渋々カットながら執筆したという
驚異の文字数を誇る更新となり

面白いのかどうか お勧めなのかどうか
ましてブログ主が好みの作品なのかどうか
そんな記事を更新する意味はあるのかどうか

そもそも 本ブログの記事に需要があるのかどうか
全く見えてこない


いつもの切り口でレビューしたいと思いますw




▲目次へ▲

- STORY -

突如起こった 東京湾アクアトンネルの陥落事故を受けて
直ぐ様 政府官僚各位が出席する緊急会議が開かれる。

当初は地震や火山活動が原因とされたが
ネットにアップされた動画から
内閣官房副長官 矢口(長谷川博己)は
未知の巨大生物の可能性を指摘する・・・
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- 解説 -

■はじめに

Godzilla Resurgence World Premiere Red Carpet- Hasegawa Hiroki, Takenouchi Yutaka, Ishihara Satomi, Kora Kengo, Matsuo Satoru, Ichikawa Mikako, Osugi Ren, Tsukamoto Shinya, Anno Hideaki, Higuchi Shinji & Onoue Katsuro (28526481531)
(前列左から) 庵野秀明、竹野内豊、長谷川博己、石原さとみ、高良健吾
(後列左から) 樋口真嗣、尾上克郎、市川実日子、大杉漣、塚本晋也、松尾諭

(wikipediaより)



本作は、2016年公開ゴジラシリーズ第29作『ゴジラ FINAL WARS』以来
12年ぶりのゴジラシリーズで

12月上旬まで上映が続いたロングランとなり
10月からは海外の公開も始まり 批評家からも高評価を受けているという

2014年公開 ハリウッド版ゴジラとなった『GODZILLA ゴジラ』の
世界的大ヒットを受けて制作された 日本製完全新作ゴジラ映画です。

総監督・脚本には『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明
監督・特技監督に『進撃の巨人』の樋口真嗣

出演は 『家政婦のミタ』でブレイクした長谷川博己ほか
総勢320名による俳優陣

ゴジラのモーションキャプチャーアクターは
狂言師 野村萬斎が担当


本作は
庵野秀明、樋口真嗣 両監督が手がけた特撮短編作品
『巨神兵東京に現わる』がきっかけで映画化が決まった作品で

特に 社会現象にもなったアニメーション映画の続編
『シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版:||』製作中の
庵野秀明 監督へのオファーは

エヴァンゲリオンの新作を控えていた多忙な時期だった事と
個人的にも『鬱』を患った後の精神的にも不安定になっていたという理由から
一度は断られるという中で

盟友 樋口真嗣監督の説得により「一度きりの挑戦」として実現し

これまでに無い起用となった異例の
これまで誰も見なかった異色の
これまでに存在しなかった異才による

「ゴジラ映画」誕生となった 話題作です



本作には
「子供が理解できるテーマ性 という
これまで『ゴジラ映画』として神格化されて来た様式に欠ける」 点や

「総勢320名もの俳優陣を起用したリアルで未曾有の群像劇でありながら
キャラクターを演じる俳優一人ひとりの個性に基づいた
深みと魅力を感じる演出がなく
アニメ畑出身の映像作家によく見られる傾向としての
登場人物達に感情移入が出来ないまま
映像と物語のみを見せられた感は否めない」

の様な演出上の難点や

「日本の文化背景に深く根付いた設定による作風は
往々にして海外での評価は低い」 などの

マイナス要素がありましたが


これまでの『ゴジラ映画』として蓄積されてきたものを一旦リセットし
恐ろしい怪獣が街を破壊する恐怖を描いた一作目に立ち返り

現代の都心が壊滅的被害を受けるという大きな流れの中で

「主演が演じるヒーローが物語を牽引する
登場人物一人一人の深みのある演技で描かれるドラマ」 とは異なり

近年の震災に於ける 日本人の礼節をわきまえた行動が
世界の絶賛を受けた事を重ね合わせた様な

誰が主役という事では無く 大衆として纏まった集団が
一丸となって困難に立ち向かい共に乗り越えて行く様を
リアルなタッチで追った

ヒューマニズムを描いた作品であり

近年制作された邦画の中でも高い評価を受けた
映像作家庵野秀明の新たな代表作となった作品でもあります。




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■本作の内容

Tokyobay-aqualine-umihotaru-jan7-2015
海ほたるパーキングエリア (wikimediaより)


物語は、

東京湾を縦断する「東京湾アクアライン」の
トンネル陥落事故引き起こした巨大生物が
二足歩行で歩くまでに徐々に形態を進化させながら都心を目指し
甚大な被害を出していく中、

かつて無い想定外の災害に政府の対応は遅れ
議論は2転3転し方針が定まらないまま被害は拡大して行くばかりとなり

ようやく巨大生物駆除を目的とした方針を定め
自衛隊に出動命令を出すのだが・・・

というリアルなタッチの流れで描かれ

「災害」目線の流れで 「政府」の対応が物語の核となった
「会議映画」という

これまでのゴジラ映画には無かった
新たな切り口で物語が進んで行きます



「敵の怪獣と戦い、時には人間の味方もする」 という
これまでの「ゴジラ映画」とは 根本的に異なった

行動の目的も理解も出来ない
生物としても コミニュケーション不可能な

現代社会に突如として出現した異質で不気味なものとして

庵野監督の代表作『エヴァンゲリオン』シリーズに出てくる
「使徒」を髣髴とさせる描写でゴジラを描き


都市が壊滅的被害を受ける「災害」という側面と
先の震災を彷彿とさせる「人災」というもう一つの側面を

「核の申し子」という怪獣誕生の経緯と重ね合わせた
第一作目のゴジラ映画に立ち返り


政府の会議室を舞台にしたポリティカル・サイエンス・フィクションという
パニック映画とは異なった独自の切り口で緊迫した物語が進行する

日本にしか出来ない日本映画による日本らしい
画期的な「ゴジラ映画」に仕上がった作品です


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3. 特撮映画という原点回帰


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本作が制作されるきっかけとなった
一切CGを使用せず制作された『巨神兵東京に現わる』は

社会現象にもなった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の
併映作品として上映された短編作品で

特撮映画に敬意を込めて制作された
全編精巧なミニチュアと旧来の特撮技術のみ使用して
「特撮映画日本」と呼ばれた 日本映画の伝統に則り作られた

オマージュに満ちた内容でしたが

まるでCGを使用した実写と見紛うかの驚異の映像に仕上がった
気迫に満ちた意欲的な作品で

過去の特撮映画を仲間と共に懐かしんで作った様な類の作品では
決してありませんでした


この短編が旧来の特撮技術のみで制作されながら
特異な先進的映像に感じられた理由の一つとして

特筆すべきは ミニチュアを実写の様に見せる
実存感ある「視点」にあった様に思われます。


周りを本物の様に見せると本体も本物に見えるという
旧来からある特撮映画のセオリーを
映像だけではなく 脚本にも適用させ

庵野流の独特の「視点」でそれらを切り出して
怪獣が21世紀の現代に現れた様に観客に「疑似体験」させる
イベント性という側面を持った

決してCGによるビジュアルに頼らない
特筆すべき「視点」によって構築された これらの特異な「手法」が

本作『シン・ゴジラ』の「核」となっている印象がありました。

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4. 会議サスペンスという着目点




本作の異色な点としてまず感じられたのは、

これまでのゴジラ作品や怪獣映画などに見られる、
「主人公をヒーロー」とした、
又は 「主人公を語り部」とした軸を持つパニック映画という

「伝統的舞台劇手法」が見られない所にありました。


本作は タイトルが出た後 何の前置きも無く
いきなり巨大生物出現となる本題に入り

有事の対応に追われ専門用語が間断なく飛び交う
内閣の緊張感溢れる慌ただしいやり取りで

映画の幕が開き

庵野作品の特徴である 明朝体の仰々しいスーパーが
読む間も無く表示されては消え

想定外の巨大生物による予想だにしない被害が都内に及び
対応に追われる政府の姿を物語の主軸に置き、

これまでのゴジラ映画に良く見られた
烏合の衆の様な脇役扱いの政府関係者達や
ゴジラに破壊される事をステイタスとするお約束の建造物破壊描写や
怪獣を見ても何の恐怖心も抱かない底抜けの勇気を持った主人公という

大衆映画的な大味な演出をせず
災害に対応する政府のめまぐるしい対応処置をひたすら描き、

会議室を舞台にした 新たな切り口で物語が進行し


殆ど付いて行けずに置いて行かれる様な
慌ただく描写される映像と 息もつかせぬセリフの応酬に圧倒されながら

市街地を破壊しながら上陸した巨大生物が
再び海へ戻って行くという

圧倒的質量を持った情報量による演出で 映画前半が終了します


これらは『エヴァンゲリオン』シリーズでも良く見られた

画面と音声に過剰なまでの情報量を詰め込んだ
特徴的な緊迫感ある庵野作品らしい演出が
本作でも発揮されたと言えますが

観客が聞きそびれたり、見落とす程の
過剰なまでの情報量で作られており

これはそもそも 見せたり読ませたり聞かせたりする事を目的として
描いているのでは無く

特撮の所でも解説した
「周りをリアルに仕上げると中身もリアルに見える」という

この後展開されるエヴァンゲリオン的な奇想天外巨大生物対抗作戦を
現実のものの様に見せる為の「疑似体験」を目的とした演出の一環と考えられ

庵野監督流の「布石」として描かれた様な印象を受けました。


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5. 社会問題を見据えたテーマ性



「こんな時代のこの国で日本を代表する空想特撮作品を背負って作る」
という庵野監督のコメントにもあった通りの仕上がりとなった
シン・ゴジラですが

本作で描かれる政府は 一様に緊迫感溢れるやり取りを行いながらも
現場では怪獣の被害が拡大しつつある中で
一向に定まらない方針を話し合うという無為な集団となっていたり

長谷川博己演じる主人公は、
主役に相応しいヒロイズム溢れる行動や言動を取りつつも
その言動によって対局が大きく変わって行くという様な演出は無く
ヒーロー足り得ない、あくまで集団の中の一構成員の範疇を超えない
描き方になっていたり

一般市民の描写が逃げ惑う群衆のみで 閉鎖感が否めなかったり

ゴジラ映画が築き上げてきた
「行く手を遮るものを練り歩きながら壊す畏怖の存在」
という様式を廃し、
エヴァンゲリオンの使徒か、リドリー・スコット監督の『エイリアン』の様な
コミュニケーション不可能な絶望的なまでの異型な存在として描いたり と

これまでのゴジラファンは元より
海外のゴジラファンを考慮しない 独自の展開が

一部の物議を醸した様に、

実際、ヒーロ然とした主人公を描き、派手な展開に派手な大仕掛けを好む
ハリウッド映画圏の国での映画ファンにとっては
何が面白いのか分からない、面白味を感じられない
という見解も見られる事からも


これはひとえに「日本を代表する空想特撮作品を背負って作る」という
庵野監督の言及から

ハリウッド映画を意識しない
「日本にしか作れない日本の(観客の)為のゴジラ映画」を目指した事を
意味する仕上がりの為の様にも取れました。

加えて、
王道のゴジラ映画を愛する層の一部不信を買いながらも
これまでゴジラ映画が積み重ねてきた様式を一旦リセットし
原発が生み出した恐怖の存在として描かれた
1952年制作の第一作目の『ゴジラ』に立ち返り

先の震災をイメージする場面や、安保新法に関わるプロットなど
現代の日本に関わる様々な事柄や問題や事象を作品に重ね合わせ

衝撃的展開に絶望的状況に対し
一丸となって立ち向かい共に再び立ち上がる人々の姿を描いた

多分に現代の日本を意識した
社会問題を見据えたテーマ性を含んだ側面を持つ

日本ならではのゴジラ映画となった様な印象がありました


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【ネタバレ解説編】
▼ネタバレ解説スキップ▼

シン・ゴジラ


数々

1. ラストの意味



さて、
公開2週目で興行収入20億円を突破し
総興行収益はハリウッド版ゴジラを超える
80億円に達する事が予想される大ヒットとなった

『シン・ゴジラ』ですが、

意味深なラストシーンに付いて
様々な解釈を呼び、話題になっている様です。


庵野監督作品は 以前も
『エヴァンゲリオン旧劇場版』で

余りにも観念的過ぎる難解なラストの描写が論議の的となり
公開後、様々な解釈を呼んだ事でも話題になった事がありました。

今回も同じ様に 論議の的となったと言えますが
作品内にラストシーン解明の鍵となる(と思われる)
様々な布石を残した造りになっているのも

同様だった様に思います。


という訳で、
『シン・ゴジラ』のラストシーンの意味に付いて
公開から何ヶ月も経ち、様々なサイトで解説記事が更新し尽くして
若干熱も冷めて来たこのタイミングで

少し紐解いてみたいと思います☆

■※以下は完全ネタバレ解説となります■




・・・問題の描写は、ラストで「ヤシオリ作戦」によって凍結したゴジラの
尻尾の先が大写しになった時に

何かヒトの様な生物の形をしたものが見える

というもので、ネットでも様々な仮説が飛び交いました

主なものとしては


《ヒト型ゴジラの誕生》
「エヴァンゲリオン」でも最後の使徒が「渚カヲル」であった様に
ゴジラも人間に敗れたことで更なる進化を遂げて
人間型使徒なる人間型ゴジラを生み出そうとしていたのかもしれない

というものです。


《巨神兵誕生》
背中にヒレが見えたという証言もあり
そのヒレ伸びて羽になるのではという予想から
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の併映作の『巨神兵東京に現わる』で登場した
巨神兵が生み出されたのでは

というものです。

《取り込まれた牧教授》
この説が最も有力視されている様で、

これはいわゆる『WXIII 機動警察パトレイバー』に出てくる
「廃棄物13号」の様な「ゴジラ」へと進化する生物の元を
東京湾に放った牧教授が
その進化に巻き込まれ取り込まれた成れの果ての姿である

などがあります。




庵野監督はエヴァンゲリオンの時でも本作においてもそうなのですが

爆弾の様に専門用語を飛び交わせるセリフの応酬や
一瞬ではまったく読み切れない明朝体のテロップなどを

作品の舞台背景や状況を髣髴とさせる効果を出す為の
「アイテム」として利用し

状況をまったく説明なしに、或いは説明するつもりもなしに
物語を進める事が多く

先程の「コラム」の所でも解説した様に

庵野作品の「謎」の部分は「謎」にする理由があって
ストレートに見せられない事を
「謎」という形で覆い隠している様な所が

作風という印象があります


又、
エヴァンゲリオンTV版最終回2話を「サービス」と語る様な
一癖も二癖もある人物でもある事から

本作のラストが余りにも意味深だからと
全てのセリフや場面に結び付けて
意味のあるものに捉えて 答えに導こうとする様な

鑑賞者が様々な憶測を立てられる様に布石を打ち
鑑賞後の「余韻」を愉しめる様な話題を提供したに過ぎない様な印象もあり


全てを真に受けるべき事では 無いのかもしれません。



それらを踏まえて、いくつかの「鍵」となるプロットとして

ここでは、 宮沢賢治「春と修羅」と
ヤシオリ作戦の元となった「ヤマタノオロチ伝説」を紐解き

映画との関連性を考えてみたいと思います。


▲目次へ▲

2. 宮沢賢治「春と修羅」との関連性


Miyazawa Kenji
宮沢 賢治 (wikimediaより)

「春と修羅」は
本作では東京湾上で漂流する牧教授の舟から発見された
教授の持ち物の中でも、特に印象的なものの一つとして登場した

宮沢賢治の代表作的詩集本でした


宮沢賢治は1986年岩手県で生まれ
37歳の若さでこの世を去った夭逝の詩人、作家として
日本で最も愛される文豪として知られた人物で

「春と修羅」は生前刊行された唯一の詩集として知られております。

表題作となる「春と修羅」は、
太陽の暖かな日差しと命が芽吹く美しい光景という
誰もが感じる春の印象を

受け入れがたい程残酷で苦痛なものとしてしか受け取れない自分を称して
修羅であると説き

更に、文章各行の上下を意図的にズラして
文の見た目がうねって見える様に視覚的な効果を加えて

主人公の(賢治の)心の闇を描いた衝撃作です。


『シン・ゴジラ』では、この詩集を所持していた牧教授が
賢治の作品にある種のシンパシーを感じていた様に描かれますが

それによって教授がどの様な心理でいたかに付いては、
難解と言われる「春と修羅」を紐解くよりも

作者である宮沢賢治自身が
どの様な心理で「春と修羅」を執筆したのかを考える方が

真意に近づける様に思われます。



この「春と修羅」の執筆をした時期の賢治は
1918年に信仰上の理由から菜食主義を始めた頃で

「春と修羅」を執筆した半年後に結核で亡くなった
妹トシの看病で上京した頃でもありました

「春と修羅」の特徴的な作風は

賢治の心の成長に少なからず影響を与えと思われる
1896年6月15日に起こった三陸地震津波による震災と
その5日後の陸羽地震による
多くの死傷者を出し故郷に大きな被害をもたらした
混乱の中での出生と幼少期を送った事や

賢治自身が丈夫な身体ではない事に加えて
賢治の良き理解者だった妹が結核に侵された事など

世の中が春を謳歌している時に
なぜ我らは死線を彷徨うのか という

これまでの人生の中での人の生死に関わる体験と痛みが
作品に影を落とす形で描かれながら

拭い切れない悔やしさと絶望感に苛まれた
不安定な精神状態の中での

普通の人には見る事の無い壮絶な人生の中から見た
世の中の残酷な側面を捉え続けた故の印象があります



「シン・ゴジラ」で「春と修羅」が使用されたのは

作品が執筆された「背景」を 物語の要素として組み込む
演出の一環だと言えますが

遺留品の「春と修羅」が「折り鶴」に添えてあった事は
放射能の被爆で亡くなったとされる牧教授の妻と
関係が深い様に思われ

それが日本政府へ向けての恨みとなるのは

恐らく牧教授の妻が福島の原発事故で亡くなった事が
原因ではないかと考えられます

或いは 牧教授が残した
「私は好きにした、君らも好きにしろ」という言葉の意味は

その後自殺をする人間の言葉と言うよりは
よく言われる「ゴジラ」の種を海に撒き取り込まれたと言うよりも

むしろ牧教授自身が「ゴジラ」へと変身した事を意味するとも考えられ

「春と修羅」の主人公の如く修羅と化し
制御の出来ない怒りと恨みの塊になって
「止められるものなら止めてみろ」と

何の防衛策も取らず事故を未然に防げなかった日本政府と
事故が起こるまで関心を向けなかった日本そのものへ向け

叩き付けた命題だったのかもしれません。


「ゴジラ」が巻教授なのかどうかはともかくとして
ゴジラは人間が変身したものでは無いかと最初に感じたのは

第三形態となって立ち上がった「ゴジラ」を武装ヘリが攻撃する場面で、

それまで暴れていたゴジラがヘリの前で撃たれるのを待つかの様に立ち止まり
ヘリが撤退した後ゴジラは不意に後ろを振り返るのですが

これら非常に不可解な一連の動作の中に
非常に人間臭い何かを感じた所にありました。

例えば
武装ヘリを前にしたゴジラが何もしないで只立っていた事も

ヘリを牽制して構えていた というよりは

「さあ撃ってみろ」と言わんばかりに仁王立ちし
まるで攻撃を受けるのを待っていた様でもあり、

その後、攻撃ヘリが民間人を巻き沿いに出来ずに何もしないで撤退した後
ゴジラはヘリが撤退した理由を確認するかの様に後ろを振り返り
その後撤退するヘリに向かって咆哮して再び暴れ出す所も

犠牲を恐れる余り手が出せず、
被害が拡大するのを阻止出来ない日本のやり方に対して

「なぜ撃たなかったのだっつ」と
激しくなじる様に咆哮した様に見えた事など、

怪獣的では無いこれら一連の不可解なゴジラの行動の中に
元は人間なのではないかという「疑惑」を

感じるものがあった訳です。


東京を壊滅させたゴジラが元は人間だった事になれば
より深い意味が浮かび上がるのですが

その真意は庵野監督自身が狙いを語るまで
想像するしか無いとしても

賢治の『春と修羅』を使った事に付いては

「牧教授が東京湾で消息を絶った」というプロットのみで
限られた上映時間の中でそこに至るまでの道程とその心情と人生までも
有機的に鑑賞者に様々な想像をさせる「アイテム」として

非情に秀逸なものだったと
言えるものがあったと思うのでした。


▲目次へ▲

3. ヤマタノオロチ伝説


Yoshitoshi Nihon-ryakushi Susanoo-no-mikoto
『日本略史 素戔嗚尊』に描かれたヤマタノオロチ(月岡芳年・画)(wikimediaより)

本作のゴジラは 定番の怪獣同士の戦いによってでも
超兵器的戦闘火器を使用したハリウッド的展開によって倒される訳でもなく

科学で誕生したゴジラが科学で退治されるという
第1作目の (54)『ゴジラ』に立ち返った

生体活動を停止させる「ヤシオリ作戦」によって退治されます。


この時の、ゴジラの体内活動を停止させるための凝固剤を注入させる
コンクリート用高圧ポンプ車の絵面が

先の震災での原発事故を彷彿とさせる事や

「ゴジラ」の活動を停止させる為
被爆覚悟で出動した「自衛隊」の決死の行動など

「怪獣映画」というフィクションを超えた
現実味ある重みと言い様のない不安感に加え

何が現代に置いての「怪獣」なのかという事を
想像せずには いられない描写となりましたが


ここでは「ヤシオリ作戦」の元となった
日本神話の有名なエピソードで

日本最古とも言える「怪獣」を描いた
ヤマタノオロチ伝説を 少し紐解いてみたいと思います



ヤマタノオロチは

日本最古の歴史書として日本創生から推古天皇までが記された
『古事記』の中の出雲神話の中に出てくる

赤く大きな目をした8つの頭に8つの尻尾を持ち
8つの谷と8つの丘を超える程の巨大な身体を持ち
腹は常に血でただれていた と記述された伝説の怪物です

このオロチ退治をするスサノオノミコト(須戔鳴尊)の英雄譚は
日本神話の中でも良く語られるエピソードして知られております。

スサノオノミコトは ヤマタノオロチの餌食になる娘を助ける代わりに
嫁に貰う事を条件に ヤマタノオロチの退治を引き受け

オロチも酔う様な強い酒を飲ませて 眠ったスキを狙うという奇作を使って
オロチ退治に挑みます

その時に使った酒の名前が本作の「ヤシオリ作戦」のモチーフとなる
「ヤシオリ(八塩折)の酒」になる訳です


その後 スサノオノミコトは泥酔し眠ったオロチを刀で切り刻み
明言通り ヤマタノオロチを退治しますが

その時尻尾の先から出てきたのが

日本三種神器の一つとして 伝えられ
スサノオノミコトの姉で『岩戸隠れ』で知られる
「アマテラス(天照大神)」に献上される「アマノムラクモのツルギ(天叢雲の剣)」

別名「クサナギのツルギ(草薙剣)」でした。

今回のゴジラの腹が赤くなっている所など
正にヤマタノオロチそのもので

本作のラストの 「尻尾から出てきた人間の形をした何か」にしても
ヤマタノオロチの尻尾から出てきた
「草薙の剣」に当たるものだと思われますが

ゴジラは活動停止していた時から
尻尾の先の蓋が開くなど、不振な動作をしていたので

それらは、ヤシオリ作戦によって凍結させられる前に
延命を図ったゴジラが尻尾の先から生み出そうとした
「自分の分身たち」だったのかどうか 定かではありませんが、


三種の神器の中でも「草薙の剣」が特に「武力の象徴」とされる点において
尻尾から出てきたものが人間の形をしていた所に

本作が言わんとする「何か」がある様に
感じるものがありました。


▲目次へ▲

4. 『安保新法』に関わる描写に付いて


Tank Attack Point in Shin Godzilla
タバ作戦の戦車隊砲撃場面のロケ地(多摩川丸子橋緑地)(wikipediaより)


本作ではゴジラに壊滅的打撃を与えられた日本に対して
同盟国である米国が取った行動が

「自国の脅威となる可能性が大いにある由々しき要因」 という事を理由に

日本の国土、国民への損害被害を無視して
米国本土がゴジラの被害を受けない様に

在日米軍に問答無用の総攻撃を行なわせた点について

『安保新法』が 単に 自衛隊派遣と軍事行動を意味するものに捉えて
日本の有事には在日米軍が助けに来る為のものと思っていた人々に取って

『安保新法』の知られざる側面を目の当たりにした
衝撃を受けるプロットとなった点に於いても話題となり

「戦争の放棄」を憲法で宣言し
世界でも有数の「平和主義」を掲げる国民性を持つ日本人が

軍隊を有する大国が抱く防衛理念の苛烈で辛辣な真の姿に思い知る
衝撃描写という印象がありました


本作の安保解釈に対して 石破茂元防衛相は
「自衛隊の防衛出動は理解できない」旨のコメントをしており
現与党政治家が 映画が描いた防衛の是非に付いて
公の場で反論している点が

興味深い所ではありますが・・・

なぜ映画ではこうなったのかという点に於いて
「安保関連法案」に付いて ザックリと触れてみたいと思います。



様々な問題をはらみ 現在も論議が交わされる「安保関連法案」ですが

まず、
反対意見としての「違憲である」「戦争反対」の様な
「安保関連法案」以前となる理念まで考慮しますと

「映画レビュー」という性質を大きく逸脱してしまいますので

あくまで映画の演出効果を考察する上の
一側面としての要素を検討するという点を

ご理解頂くとして・・・

そもそも「ザックリ」ではとても語れていない点を含めて
何卒平にご容赦頂きたいと思います・・・



さて、

『シン・ゴジラ』に於いての「安保関連法案」で注目すべき点は
「存立危機事態」という項目です

「存立危機事態」とは

「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、
これにより我が国の存立が脅かされ、
国民の生命、自由及び幸福追求の権利が
根底から覆される明白な危険がある事態」
(出典:デジタル大辞泉)

だそうです


これを噛み砕いてザックリと説明しますと

「我が国と密接な関係にある多国の有事」とは
本作に於いては

「オーストラリアでゴジラが出現し大量の牛牧場が被害に遭っている」
の様な場合がそれにあたります。


アメリカに独自の牧場を持つ「吉○家」は
被害を逃れるとしても・・・w

オーストラリアの畜産企業と契約する
「松○」や「す○家」や「モ○バーガー」など

2000年初頭に起こった狂牛病騒ぎの時に
フレキシブルに対応し難を逃れた企業が
打って変わって大打撃を受けるという
企業理念の差が命運を分ける結果となったのかどうかは

ともかくとして・・・w

多くの日本企業が使用する食材がゴジラによって害される事で
日本の「食」を司る 我が国と密接な関係にある他国の有事となり

「我が国の存立が脅かされ」る事態となります。


更には「焼肉」「すき焼き」の様な高級食材を愉しむ事は元より

不景気な世の中を生き抜く一般庶民の財布に優しい
「牛丼」「ハンバーガー」などの
リーズナブルな『ファーストフード』を享受するという

今や国民の重要な生命線の一つとなった食文化を維持できず
食に於ける我が国の存立が危ぶまれる事態となり

「国民の生命、自由及び幸福追求の権利が
根底から覆される明白な危険がある事態」

が日本国内で発生する事態となる訳です。


加えて作中でも語られた通り
日本生まれの「ゴジラ」が海外で被害を与えているとなりますと
世界に対する日本の立場が危ぶまれ

我が国の存立が危ぶまれる事にも繋がります。


これが「存立危機事態」です



これによって「集団的自衛権」の行使が行われ
自衛隊が派遣される可能性が出て来るという訳ですが、


「集団的自衛権の行使」のみが国民の最大の関心事となり
安保関連法案の最大の問題点として
日々大きく取り上げられる中

そもそも本質は
以上の様な事項を柱とする法案だったという訳なのです。



本作では
友好関係にある日本がゴジラによって危機的被害を受けたとして

同盟関係にある米国が
助力を名目に軍隊を派遣するのですが

この「存立危機事態」を米国側から見ますと

将来的に米国が東京の様に
ゴジラによって焦土と化す恐れがあるとして

例え日本を焦土と化してでも
日本国内のみで被害を食い止めるのは
他国を巻き込みたくない日本の総意でもあるだろうと捉えて

「もしこれが逆の立場でも
我が国米国は防衛手段として自国を攻撃するだろう」

という名目で超解釈して超強力兵器を行使します。


日本だけでは解決出来ない有事に
同盟国や他国と連携する事で補完する「安保関連法案」の裏の顔ともいうべき

日本を助けてくれると思っていた米国に
更なる追い打ちを与えられるという

映画 (97)『コンエアー』では 警察関係者が乗ったままの輸送機を
ミサイル攻撃しようとしたり、

映画(96)『ザ・ロック』では ミサイルテロから市民を守る為
市民が人質として囚われたままの状態で
テロリストの拠点のアルカトラズ島に向けて空爆を行ったり

映画 (12)『アベンジャーズ』のニューヨーク決戦では
戦場となっているニューヨークに核を打ち込む命令を政府が下して
市民ごとニューヨークを吹き飛ばして被害の拡大を避けようとした

これまでハリウッド映画で散々描かれた
米国政府が取る同様の行為が描かれ


これは、憲法で戦争の放棄を記した国には理解できない
自国に軍隊を要する大国ならではの論理が発生する様を描いた場面だった

と言うわけでした。



▲目次へ▲

5. 日本的な描写に込めた驚きの日本人の性質


JR East Shinkansen lineup at Niigata Depot 201210
新幹線 (wikipediaより)

本作が極めて日本的な描写に満ちたゴジラ映画となったのも

責任を取るのを渋り決断を先延ばしにする集団として描かれた政府首脳や
ヒロイズムとはかけ離れた組織人としての主役像や
ゴジラが原発の産物である点や
日本神話を作戦コードにした点や
退治作戦がハリウッド的派手さとは異なる
荒唐無稽なアイデアに満ちている点など

様々な理由がありますが

アニメ畑の映像作家が脚本と演出をこなし
人物描写に深く立ち入らない 2次元的描き方をした
群像劇としての集団描写に

ヒーローでありたい、
個人主義に威力を発揮する米国的気質に対して

組織の一員でありたい、
集団になった時に威力を発揮する日本的気質を根底に感じる

出演俳優総勢300人体制で一丸となって事に当たった本作の作風に
そう感じるものがあるのかと思いました

対して、それはひとえに
俳優の持ち味となる個人の「個性」を削ぐ事に繋がり

映画ドラマのダイナミズムとなる
俳優の演技の深みを堪能できない
極めて「アニメ的」な描写で占められた
芝居の最大級の強みを発揮できない仕上がりとなった作品でもあり

それが「欧米では面白みを感じられない」だろうという
一部批判の理由に繋がった様な印象はあります


一方で、
本作での 竹野内豊が演じる政府高官が
「次のリーダーがすぐに決まるのが日本の強み」という発言が表す様に

企業にしても政府にしても 問題が起こるとなすり合いが起こる
日本の「エスカレーション」タイプな体質を問題にしながらも

裏を返せば
集団行動を心情とする日本では リーダー不在でも組織は機能する事を意味し、
個人プレーを纏める絶対的なリーダーが不可欠な欧米では考えられない

日本の強みでもあるという表明でもある事からも

本作は、たとえ
欧米人が観て面白みを感じられ無い性質の映画だとしても
欧米人が観て驚くべき日本人の性質が描かれた映画だと

言える作品では無いかと 思うものがありました☆


これらとは別に

主人公が「日本の政治家の責任の取り方は辞める事だ」
と言うセリフの場面に付いてですが

日本の政治家、議員、官僚等々は
むしろ、先の号泣したどこかの元議員しかり
政治家では無くてもどこかの元都知事しかり

引きずり降ろされるまで自分から辞めず
常に責任を回避して非を認め無いというイメージがあり

更には、石原さとみ演じるパターソン特使の
「あなたは辞めないで」というセリフに対して
長谷川博己演じる矢口が 独り言の様に
「私は辞めるわけにはいかない」と語る やり取りも

なぜゴジラ退治の最大の功労者が辞める必要があるのかという

これらの不自然で違和感のある言動が
引っかかっていたのですが

これは、
庵野監督とは師弟関係にある宮崎駿の引退作として話題となり
庵野秀明監督が 声優として参加した事でも知られる
『風立ちぬ』のラストで

野村萬斎演じるカプローニが 庵野秀明演じる堀越二郎に
「君はまだ辞めるな」というセリフで終了した意味が

実は「俺は引退するがお前はアニメを作り続けろ」という
宮崎監督が庵野監督へ向けたメッセージだった(多分) 事に対して

庵野監督が『シン・ゴジラ』のラストで主人公に
「(これからエヴァを作るので)辞めるわけにはいかない」
と言わせて応えたという(恐らく)

世代を越えて支持される日本を代表する映像作家二人が
正に「人生が作品」だった創作活動を通して
自分の「私信」をも作品として描いた という(と思う)


共に「プライベート・ムービー」だからこそ成り立ったやり取りの
『シン・ヱヴァンゲリヲン』へと繋がる幕の綴じ方だったと捉えますと

非情に納得の行くものがあります。(あくまで個人の意見です)


現代の邦画界はハリウッドとは異なり
制作の一元化というビジネス・スタイルが確立されていない
各出資者からの縛りで仕上がりが左右される
問題多きジャンルと言えますが

アニメ界を二分する様な存在の二人が
映画のスクリーンという巨大なディスプレイを使い
自分のプライベート的作品というソフトを通して
まるでスマホのLINEスタンプでも送る様にトークしているのは

世界広しと言えども日本のアニメ界位だろうと
思ったりするのでした☆



▲目次へ▲

シン・ゴジラ
SHIN GODZLLA
日本(2016年7月29日公開)119分

■ 監督 庵野秀明(総監督)/樋口真嗣(監督・特技監督)
■ 脚本 庵野秀明
■ 製作会社 東宝映画 / シネバザール
■ 音楽 鷺巣詩郎 /伊福部昭
■ 撮影 山田康介
■ 編集:VFXスーパーバイザー 佐藤敦紀
■ 出演者 出演者 長谷川博己 /竹野内豊 /石原さとみ

▲目次へ▲
大ヒットと共に見事復活した「ゴジラ映画」でしたが
庵野監督は「一度きり」と言っておりますし
多分この続きは無いと思うので
実は「ゴジラ映画」的には、この後が 真の正念場だったり
するんですよねぇ・・・


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最終更新日  2018年08月05日 05時06分44秒
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Re:映画「シン・ゴジラ」- ヱヴァンゲリヲンの衝撃再び(12/10)   アリエルmf666 さん
おはようございまーっす(^O^)/
宮沢賢治さん大好きです。
シンゴジラ、奥が深いなぁ~。
先日、実家の家族に会った時、東京に住んでる兄のところが、真っ先にゴジラに破壊されたって言ってましたよ。
街並みもリアルみたいですね~。
(2016年12月10日 09時49分59秒)

Re[1]:映画「シン・ゴジラ」- ヱヴァンゲリヲンの衝撃再び(12/10)   Voyager6434 さん
アリエルmf666さん
>おはようございまーっす(^O^)/
>宮沢賢治さん大好きです。
>シンゴジラ、奥が深いなぁ~。
>先日、実家の家族に会った時、東京に住んでる兄のところが、
>真っ先にゴジラに破壊されたって言ってましたよ。
>街並みもリアルみたいですね~。


こんばんは☆

私も東京時代に飲んでいた所が破壊されていました(笑)

宮沢賢治は『銀河鉄道の夜』のイメージが強いですが
「注文の多い料理店」とか結構 奥深くて怖いのが多いですよね☆

(2016年12月11日 01時36分34秒)

Re:映画「シン・ゴジラ」- ヱヴァンゲリヲンの衝撃再び(12/10)   パパ メイアン さん
ご無沙汰しています。

1冊の本のごとく 濃い濃い内容ですねっ。
猫と行けないところへは
行かないが 基本となってしまって
映画 行きませんねえ。
全くの 猫オンリーの生活となってしまいました(笑)。

フォト蔵のメンテ、まいりました。
写真中心の記事なので
せっかく訪れて頂いても
何が何だかわからないブログと化してしまいました。

メンテ 長かったです。
写真はブログに載せているからいいと
安心しきっていましたが
フォト蔵の写真が消えてしまったらどうしようと
焦りも出てきました。

今更 写真の差し替えなど
できるものではありません。
何千枚あることやら。
いやいやいや 1万枚に届いてるかも。 (2016年12月15日 03時00分00秒)

Re:映画「シン・ゴジラ」- ヱヴァンゲリヲンの衝撃再び(12/10)   mkd5569 さん
おはようございます。
今年いろいろな映画はやりましたね
(2016年12月15日 08時54分07秒)

Re[1]:映画「シン・ゴジラ」- ヱヴァンゲリヲンの衝撃再び(12/10)   Voyager6434 さん
パパ メイアンさん
>ご無沙汰しています。

>1冊の本のごとく 濃い濃い内容ですねっ。
>猫と行けないところへは
>行かないが 基本となってしまって
>映画 行きませんねえ。
>全くの 猫オンリーの生活となってしまいました(笑)。

>フォト蔵のメンテ、まいりました。
>写真中心の記事なので
>せっかく訪れて頂いても
>何が何だかわからないブログと化してしまいました。

>メンテ 長かったです。
>写真はブログに載せているからいいと
>安心しきっていましたが
>フォト蔵の写真が消えてしまったらどうしようと
>焦りも出てきました。

>今更 写真の差し替えなど
>できるものではありません。
>何千枚あることやら。
>いやいやいや 1万枚に届いてるかも。
-----

こんにちは☆ お久しぶりです

文庫本が10万文字と聞きますので
本半分行きましたw

今年は映画興行収入年間ベスト10の内
9作が邦画らしいので

日本の映画はかなり頑張っているみたいです

その中でも今年は「猫」に関する映画も
色々あったみたいなので
レンタルでご覧になった作品も
あるのではないでしょうか~


ウチは楽天写真館なので被害は受けませんでしたが
たくさんの画像を登録されたみたいですね~

もっとも楽天はここに来て不人気サービスを
次から次へと閉鎖させておりますので

楽天写真館と言えど どうなるかわからない所が
不安です・・・

今は、楽天ブログの写真機能に移行しようかと
思っている所です

という訳で、コメントありがとうございました~(・∀・)





(2016年12月16日 07時43分16秒)

Re[1]:映画「シン・ゴジラ」- ヱヴァンゲリヲンの衝撃再び(12/10)   Voyager6434 さん
mkd5569さん
>おはようございます。
>今年いろいろな映画はやりましたね

-----
おはようございます☆

本作もそうですが、例の 何とかの名は なども
アニメでは久しぶりの快挙みたいで
日本の映画はかなり頑張りましたね~(・∀・)w

(2016年12月16日 07時46分33秒)

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Voyager6434@ Re[1]:2024年 新年あけましておめでとうございます(01/01) かめばーちゃんさんへ 今更ですがw今年…
Voyager6434@ Re[1]:ヘタレ絵日記40『下○タ談義』(03/12) 細魚*hoso-uo*さんへ いらっしゃいませ~☆…
細魚*hoso-uo*@ Re:ヘタレ絵日記40『下○タ談義』(03/12) こんばんは あの当時もPTAが アニメで…
Voyager6434@ Re:謹賀新年です!(01/01) かめばーちゃんさんへ おひさしぶりですw…
かめばーちゃん@ 謹賀新年です! 年末にコメントありがとうございます。 …
背番号のないエースG@ エースをねらえ! あだち充「ラフ」に、上記の内容について…

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