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November 24, 2019
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カテゴリ:詩とやまと歌と
​ 鈴木真砂女は、明治三十九年の今日、千葉県鴨川市の旅館吉田屋(現鴨川グラン
ドホテル)に生まれました。結婚して長女も生まれましたが、夫が突然失踪して、実家に戻りました。
 実家では長姉が急逝し、4人の遺児を真砂女が育てることになりました。周囲に
勧められ義兄と再婚しましたが、真砂女には密かに思う人がいました。

 俳句は亡き姉の影響で始め、久保田万太郎に師事しました。
脳溢血で倒れた夫(義兄)の世話をしつつ吉田屋の女将として働き作句に励みました。しかし、海軍士官Mさんへの思いは断ちがたく、旅館と夫を後に故郷を出て、
銀座で小料理屋を開きました。

 真砂女の句は、全霊をこめて詠むような激しさがあります。同時に、感情に飲み
込まれず、秘めた過去の罪を客観的に見つめる句もたくさんあります。


​​ 被…ヒ、こうむ(る)、かぶ(る)

​​
​草を焼く心ほとほと疲れけり
淋しさも草を焼く日もひろごりぬ
草焼く火海を恋うかに海へ伸ぶ
草を焼く心いつまで罪を被て
あはれ野火の草あるかぎり狂ひけり
己が放つ野火ふりかぶるさみしさよ​

「疲れ」「さみしい」に、共に暮らせぬ恋しい人への思いや、負い続けなければ
ならない罪の自覚が感じられます。「焼く」という行為も象徴的です。
 一連の句には物語性が感じられ、どんな出来事があったのか、知りたいと思わせ
ます。

​捨てきれぬものにふるさと曼珠沙華​

振り切るように出てきた故郷ですが、海と曼珠沙華に重なるイメージで、真砂女
の句によく出てきます。捨てきれないところにさみしさがあります。
​敬老日ビーフステーキミディアムに​
​​​
「敬老の日」に「ビーフステーキ」何というユーモラスな句でしょう。真砂女は、
いつもいつも過去の中に沈んではいません。晩年までつややかに生きました。
​初夢は顔を洗って忘れけり
初日の出待つときめきは恋に似て​
80代も後半と思えない若さに脱帽です。

      ​引用および参照元:『鈴木真砂女全句集』角川書店​​​





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Last updated  November 24, 2019 12:00:20 AM
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