カテゴリ:50代おひとりさま
姫がまだ小学生のころの
夏休みのはなし 毎朝、ラジオ体操があって 親子ふたり、皆勤賞を目指して 近所の公民館へでかけていたんですけど カードにハンコを押してもらったあとも、 姫はしばらくお友達と遊んでから 帰ってくるので 私は先に帰宅して、お弁当作ったり 出勤の支度をするんですけど ある朝、姫が満面の笑みで帰宅 「お母さん!!これあげる」 手のひらに握っていたのは 小さな緑がかった石ころでした。 当時、おじゃる丸のカズマのように 石ころマニアだった彼女、 数日前にふたりで一緒にやった占いで 私のラッキーカラーが「緑」だったのを 覚えていてくれてたようです。 「緑はおかあさんの石よ!」 それがなんとも可愛くて 嬉しくてね・・・・ もう、そのきれいな石は 残っていませんけど あの夏の朝の思い出だけは 今でも私の心のなかで キラキラ光ってます。 急になんでそんなこと書くかというと きのう、ネットで注文した本が届きまして ひそかに胸にやどる悔いあり/上原 隆 ノンフィクションライターの 上原隆さんが、丁寧に取材して書かれた 年齢性別、さまざまの 名もなき市井の人たちの等身大の物語。 最初の原題は 「こころ傷んでたえがたき日に」 文庫本化するにあたって 改題されたそうです。 (石川啄木「一握の砂」より所収) うん、新しいほうがいいですね。 飾らない文章で淡々とつづられてるんですけど それがね、 ものすごく辛かったり、切なかったり 暖かかったり・・するんですよ。 それでわたしはなぜか、きゅうに あの夏の朝の 姫の笑顔を思い出したのでした。 しかしなんでだろう。嬉しかった思い出なのにね。 私いまでもあの子に対して ひとり親にしてしまった「負い目」みたいなのが 残ってるのかなあ・・・・ ------------ 刺激に慣れてる若い人には 「へ?それで?」って 感じてしまう本かもです。。 けどでもね、 齢を重ねた年寄りには めちゃくちゃ胸に迫る いい本です。 あと、同じ流派ではこちらもおすすめ。 (これはフィクションですけど) 人質の朗読会/小川洋子 人質の朗読会 (中公文庫) [ 小川洋子(小説家) ] ■本日もご訪問ありがとうございました■ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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