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2005.09.18
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テーマ:美味料理(410)
カテゴリ:美味しいお話
オイラは、それほどまでに豚の角煮に執着したことはなかった…。
豚の角煮っていえば…中華街!
な~んて感じで中華の豚の角煮のイメージが強かった。

最初に『豚の角煮』を作ったときも…中華の『豚の角煮』でした。
肉屋の秀さんのアドバイスを聞き、作ってみたのである。
そうそう…これは、ずいぶんと昔の話…。

角煮って言うから、煮るんだと思ったら…。

秀さん曰く
「蒸すんだよ…うちに中華まん作る工場あるんだけど、中華のコックさんは、蒸してたよ!」

「ほんまかいな…!?」…キョトンとオイラ。
『豚の角煮』って…そんじゃ違うじゃん…!

『豚の角蒸し』じゃん!

…ってどうも納得がいかなかったオイラ!

彼のいうとおりに作ってみたら…

んん…! まさしく中華街!
『豚の角煮』である。

1.豚のバラ肉を塊のまんま高温の油でさっと揚げる。
2.次に一口大にきって蒸し器に入るボールを用意して…
3.そのボールの側面に切った先程の肉を貼り付ける…。
4.そしてボールの底に…オイスターソース、砂糖、醤油、八角、生姜、葱、鷹の爪を少々、紹興酒を少々…適量入れる。
5.ボールにふきんをかぶせて蓋をして…。そのまま、蒸し器に入れて…弱火もしくは、中火で約2時間弱いれて蒸す。

時間がきて確かめると…

「あ~ら!不思議!豚の角煮の出来上がり~!」
…って本当だよ!
オイラ少々ビックリしたもんだ!
これで出来ちゃうのだ!

ボールの底にいれておいた調味料には、蒸したときに水分が適度にふきんから落ちて丁度良い濃度の味になっている。
凄いよ、中華! …て感じ。

このたれを鍋にとり、水溶き片栗粉でトロミをつけて、お好みで胡麻油をいれてソースの出来上がり!
後は、小松菜とか…青菜を胡麻油で軽く炒め塩胡椒して下にひき、角煮をのっけて、ソースをかければ!
「本格 中華の出来上がり~!」

中国4千年の歴史のほんの1ページが簡単に出来てしまう!
「中華料理店いらないじゃん…」
   …て暴言でした…ごめんなさい…

豚の角煮は、こんな感じで出来るようになったオイラ…。
その頃は、和食の『豚の角煮』には、目もくれず…。
なぜか単純に『豚の角煮』=中華料理 って図式が頭の中に出来ておりました。


ところが…ところがですよ…ハイ!

『大阪料理 浅井』 episode 5 完結編 をご覧になった皆様には、わかると思うのですが…。

『豚の角煮』革命ともいうべき事件(『大阪料理 浅井』 episode 5 完結編=参照)が、私の料理人生に訪れ、それを期に…

『豚の角煮』=日本料理 って図式に変換されるようになったのです。
最初は、ちょっと悩みました…考えました。
あの『豚の角煮』を作らねば…と。
煮たのでは、どうしてもかたくなりやすし…肉が縮みやすい…。
そこで思いついたのが…中華的な発想…
「蒸すのだ!」…
「味をふくめるのだ!」…
…料理工程をふたつのセクションにわけることで解決するのではないか?
…と思いつき…。
やってみました!

じゃ~~~~ん! 見事にできました!
肉をむして柔らかくした後。
適当な大きさに切って鍋に入れ、だしや砂糖、酒、みりん、醤油、葱、生姜で味をして火をとめてゆっくり含めていく。
『豚の角煮』は、今現在、人気メニューのひとつとなっておりますが…。

これもあの体験がなければ、恐らく思いつきも考えもしなかった事だと思います。
肉は、極度に強い熱を加えると、繊維やスジが縮んでかたくなります。
逆に、低温でゆっくり火を入れると、肉の繊維やスジは、細胞が緩み柔らかくなるのです。
一番の適温は、摂氏60~80度位の温度帯が素材を柔らかくする温度だと思うのです。
そして、その温度帯を安定してキープ出来る調理法はと考えると…。
スチーム!蒸す!
これが、家庭などでも容易にできる調理法だと思っております。

煮るというのは、沸騰させ続ける場合には、簡単かもしれませんが…。
温度を低温で安定させるのは、非常に難しいと思います。
これをあえてするなら、湯煎にするのが良いかもしれません…。
色々、試してみて下さいね。
ちょっとしたアイデアで楽しく「美味しいお料理」が出来ますよ!




 応援してね。



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Last updated  2023.10.15 22:31:54
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