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中村哲さんという、アフガニスタンで20数年間に渡って医療活動と水路作りを行っている医師がいます。中村さんの講演会が近くであったので聴きに行きました。
医師でありながらなぜ水路作り?と思われる方もあるでしょう。私も少し疑問に思っていました。 彼は元々医療援助の目的で医師としてアフガニスタンに派遣されました。栄養不足のために感染症や下痢で次々に死んでいく子供達を診ているうちに、この国の病気の9割は清潔な飲料水と充分な食料によって無くすことができると確信し、井戸を掘ることや用水路を作ることを中心に活動されて現在に至っています。 ↓ http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/ 2001年の同時多発テロ直後から「テロとの戦い」と称してアメリカが軍隊を派遣しテロリスト掃討作戦を開始し、その後「アフガン復興支援」が一時ブームのように取り上げられていましたが、ここ最近はマスコミもあまり取り上げておらず我々も忘れてしまった感があります。 現地で活動されている中村さんのお話を聞くと、アフガン情勢はますます悪化しているようです。 「テロとの戦い」の実際がどのようなものであったか・・・詳しくは本に書かれていますが、ピンポイント攻撃だの民間人に被害は与えないなどという言葉が全く偽りであり、同時多発テロの犠牲者の何十倍もの民間犠牲者を出しながら今も続いています。(昨日も誤爆により小学校を爆破し70人が死亡したとのニュースがありましたが。) その結果、アフガンの人たちのアメリカに対する憎しみが増すばかりであり、これこそ新たなテロの土壌となるのは必定ではないでしょうか。 中村さんはクリスチャンだそうです。しかもブッシュ大統領と同じバプテスト派(私もよく知りませんが、あくまでも聖書に忠実な教派といったところでしょうか。聖書については「汝の敵を愛せ」とか「剣に頼る者は剣により滅ぶ」ぐらいの言葉は私でも覚えています。)だそうです。 アフガン攻撃に踏み切るにあたり、米軍をかつての十字軍になぞらえたり、「テロリストに味方するか、アメリカに味方するか」とヤクザまがいの恫喝を世界に向かって発したブッシュ。全く聖書の教えるところとは相反すると中村さんは主張されていました。 あと本を読んでいてなるほどと思ったのは、現代のような情報化社会にあっても情報がいかに簡単に歪曲されて、強国の都合のいいものに変わっていくかという点です。 この本、講演会で売られていて早速買って読んでいます。正直言って面白いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.08.24 21:41:03
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