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2016年08月26日
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テーマ:ニュース(99714)
カテゴリ:ニュース
 映画監督の森達也氏は、今回の参議院選挙の結果について、7月22日の「週刊金曜日」に次のように書いている;


 開票結果は予想通り。だから衝撃はない。ただしゴールは近い。それは実感している。ゴールとは何か。敗戦から70年にわたって持続してきた国の形を、根本的に変えるゴールだ。一度変えれば戻らない。そのほうが楽だからだ。普通の国だからだ。

 投票直前、米国でまた銃乱射事件が起きて、警官5人が射殺された。多くの人は銃社会を批判する。全米ライフル協会が主張する「銃を持った悪人に対抗できるのは銃を持った善人だけだ」に共感する日本人はほとんどいないはずだ。

 でもこれは世界的なスタンダードでもある。軍隊の存在理由だ。

 この国はその常識へのアンチテーゼを提示した。戦争から縁を切れない人類に対して、唯一の道を選択して実践した。ただし怖い。だって隣近所はすべて銃を持っている。いわばやせ我慢だ。でも銃社会を本気で根絶しようと思うのなら、誰かが率先して銃を捨てなくてはならない。歯を食いしばりながらやせ我慢を続けてきたこの国を、僕は誇りに思ってきた。他に誇れることなどほとんどないけれど、これだけは胸を張れると思ってきた。

 その理念が崩れる。いやもう崩れかけている。

 ゴールの直前に一つだけ願う。メディアの再生だ。米国のメディアは支持する政党や候補者を明確に示して応援する。そのうえで権力を監視する。でも日本のメディアは、中立公正や不偏不党を理由に、政治的立場を明確には示さない。しかも委縮しやすい。権力監視が機能しない。選挙報道はその典型だ。だから選挙後の今になって、改憲の可能性はなどとようやく口にしている。誰もがわかっていたことなのに。

 まだゴールには達していない。だから期待する。いや本音を書く。すがる。最後の土壇場の瀬戸際に、メディアの意地を見せてほしい。

<映画監督、作家>


2016年7月22日 「週刊金曜日」 1097号 22ページ「ゴールの直前に一つだけ願う」から引用

 米国のメディアは支持する政党や候補者を明確に示して堂々と応援するというのは、さすがに民主主義の国だと思います。かたや日本ときた日には、法律に「中立公正」などと書き込んで、政府が何か理不尽なことを言うとすぐに萎縮する、これでは本来のジャーナリズムの使命を果たせません。もっとも、米国と違って日本のメディアはその昔、中国や東南アジアを侵略する日本軍にくっついて行き、あわよくば発行部数を伸ばしてもうけようとした過去があり、そういう姿勢を反省して辞職した新聞記者はたった一人、残りの全員は「家族を食わせるため」と称してそのまま残って今の大新聞があるというわけで、戦争責任の反省の不徹底が、今日の社会に影を落としていると言えるのではないでしょうか。








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最終更新日  2016年08月26日 12時25分08秒


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