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2019年09月15日
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テーマ:ニュース(99695)
カテゴリ:ニュース
岩波書店から出版された「教育と愛国-誰が教室を窒息させるのか」について、名古屋大学教授の中嶋哲彦氏は、8月25日の「しんぶん赤旗」に次のような書評を書いている;


 あいちトリエンナーレの「表現の不自由展・その後」が、開幕から3日で中止された。何者かが卑劣な脅迫文を送りつけ、河村たかし名古屋市長が展示は日本国民の心を踏みにじると批判。菅義偉宣房長官も補助金不交付の可能性を匂わせた。

 不快を感じたとしても、他者の表現は尊重すべきだし、不快感を訴える人がいることを理由に表現の自由を制限してはならない。ところが、公権力を担う立場にある政治家の一部は、自らの主義主張を国民に押し付け、それに反する言論や表現を押しつぶそうとする。そして、その周りに生まれる同調者は、時として権力者以上に横暴かつ凶暴になる。



 著者が我々に伝えようとしているのは、こういった時代の状況なのだと感じた。本書は、道徳と歴史の教科書の検定と採択に焦点を絞り、教育に政治的攻撃を仕掛けた側とそれを跳(は)ね返そうとした側、それぞれの言い分をていねいに紹介しつつ、政治権力による教育への支配介入をリアルに描き出している。

 後半では、大阪の教育基本条例、君が代斉唱時の「口元チェック」、そして慰安婦授業に対する維新・自民勢力による「教師狩り」をとりあげ、地方政治における教育支配の拡散を描いている。この問題の根には、子ども・若者の生活と人生を意のままにしようとする傲慢(ごうまん)と、ヒューマニズムの欠落があると感じた。

 しかし、同時に、大阪府教育委員長(当時)生野(いくの)照子氏や、元教諭・渡嘉敷(とかしき)村教育委員長・吉川嘉勝氏、文部科学次官 (当時)前川喜平氏へのインタビューからは、自らは傷つきながらも、政治による支配介入から教育を守ろうとする人々への共感が読み取れた。
<中嶋哲彦・名古屋大学教授>


斉加尚代、毎日放送映像取材班著「教育と愛国-誰が教室を窒息させるのか」
さいか・ひさよ=近畿圏がエリアの毎日放送のテレビディレクター。1987年入社


2019年8月25日 「しんぶん赤旗」日曜版 29ページ 「読書-権力の支配介入リアルに」から引用

 「不快感を訴える人がいることを理由に表現の自由を制限してはならない」という言葉は、表現の自由について本質を言い当てていると思います。ところが、こう書くと、ものを理解しない人々は「じゃあ、ヘイトスピーチも禁止はできないぞ」と言い出しますが、そこはやはり、表現の自由も「絶対」ではないのであって、「公共の福祉」に反する場合は規制される。そのことはわが国憲法にも明記されている基本的ルールです。つまり、「不快感を訴える人がいる」くらいのことで他人の「表現の自由」を制限することはできないということです。





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最終更新日  2019年09月15日 01時00分07秒


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