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2022年06月22日
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テーマ:ニュース(99432)
カテゴリ:ニュース
ウクライナ戦争とは、何が原因で始まった始まった戦争なのか、本当の理由について、市民団体が発行する機関紙「市民の意見」6月1日号に寄稿した千葉県流山市議会議員の阿部治正氏は、次のように主張している;


◆果たして国と国、西側と東側との戦争なのか?

 2月24日のロシアのウクライナへの軍事侵攻に世界は釘づけになった。以来TVや新聞各社はもっぱらロシアの無法と蛮行を糾弾し続ける。そこまで身を落とせない評論誌は、「客観性」や「バランス」を意識してか、歴史学や地政学や安全保障論や国際法などについてうんちくを語り、両国が抱える問題点の指摘もしている。

 しかしそのいずれもが、この戦争を国対国、西側と東側の衝突と見なしているという点で違いはない。多少ともマシに見える評論でさえ、この戦争の真の背景や根底については、全くと言ってよいほど語らない。

 最も重要な点は、「ウクライナに自由を」「ロシアに安全保障を」と叫ばれるとき、ウクライナにおいて、ロシアにおいて誰がそう主張しているのかという事だ。つまり「誰の自由」であり、「誰の安全保障」なのか。「国民」や「国家」を僭称(せんしょう)しつつ、自らの特殊な狭い利己的な利益を追求し、多くの人々の生活と命を犠牲にしようとしている者はいないかという事だ。

 このことに気づくことは、本来なら難しいことではない。ある程度の社会経験を積んだ大人なら誰もが思い当たる社会認識、どこの国にも存在する経済界や政界や軍隊の中で権勢をふるう勢力こそが、おのれのエゴの追求の「自由」と「安全」を強烈に欲している主体であることの理解だ。しかしそれに気づきながら、「部屋の中の象」(皆が認識しているにもかかわらずあえて触れることを避けるタブ-)は見ないことにするのが主流メディアの習い性なのだ。

◆両国の平時の社会経済体制はどうだったか?

 ロシアの社会経済を支配しているのは、ソ連の国家資本主義の時代の国有資本を引き継いだ新興財閥、原油・天然ガスなどの自然独占を基盤にした資本家、軍需産業などの国営企業の経営層、それと結びついたシロヴィキ(注:治安・国防関係の軍事エリート)たちだ。社会のごく一部に過ぎない勢力が、残りの圧倒的多数の人々を支配し搾取する体制だ。この体制の形成自体スムーズに実現できたわけではない。当初は西側が教示した国家資本主義から「普通の資本主義」への「改革」に挑戦し、ハイパーインフレに陥るなど混乱と辛酸を極めた。原油や天然ガスをテコにそこをやっと抜け出したロシア支配層は、だからこそこの体制をさらに盤石にしようと、またエゴも無法も世界に受け入れさせる米国を倣って、旧ソ連邦領域への支配力の復活に乗り出し始めた。

 ウクライナの新興資本家たちはより遅れて国家資本の横領と自らの資本形成に乗り出した。古い産業構造のままロシアの市場と資本を当てに東側に留まるか、西側による構造調整要求と引き換えの借金に依存しつつやりくりをするかの選択で揺れた。大衆も巻き込んだオレンジ革命やマイダン革命と呼ばれる陰謀と暴力が渦巻く支配層間の党派闘争に明け暮れた。その中で白人至上主義の極右が権力に接近した。そして一連のごたごたの後に「反汚職」などを撒き餌に誕生したゼレンスキー政権は、IMFやEUからの借金政策の矛盾を、さらなる西側頼みと反ロシアのナショナリズム扇動で糊塗しようとした。

 2020年に英国に入れ知恵されて、日本でいう労基法も労働安全衛生法も労組法も根こそぎにし、労働者の非正規化を劇的に進めることを狙った「労働奴隷制法」を国会に提出し、この戦争のさなかに強行可決した。このことほど、セレンスキー政権の真の性格とウクライナ社会の真実の姿をよく示すものはない(※1、※2)。報道ではウクライナでは国民各層が、ロシア憎しで団結しているかのようだが、この反労働者法への労働者の怒りだけを見ても、そんな挙国一致が不可能であることは明白だ。

 ロシアの侵攻を「満州事変と同じ」と見なしてウクライナの民族的闘いを称揚する如き議論もあるが、現状を知らない者の言葉だ。両国間に力の大きな差はあるが、双方ともに独立した国民国家として立っており、ここには民族的課題はない。侵略をはねのけるための国民的課題は存在すると言えるが、それを解決できるのも労働者のイテンアチブ以外にない社会に、ウクライナはすでになっている。
(つづく)

※1 ウクライナの組合、反労働者的な労働法改革に反対(http://www.industriall.jp/news/indasutirall/571/)

※2 労働者に対する戦争? 戒厳令下の労働規制の何か問題か (https:/commons.com.ua/.../sho-ne-tak-iz-regulyuvannyam.../)


2022年6月1日発行 「市民の意見」 191号 6ページ 「ウクライナ戦争の根本問題」から前半を引用

 プーチンの邪な野望のためにロシア軍に侵略されたウクライナは可哀相だという新聞やテレビばかり見ている者にとって、この記事は衝撃的である。このたびのウクライナ戦争は「プーチンの邪な野望」などという単純な理由で始まったものではなく、かつて共産党政権が管理していた国有財産を、資本主義的に分割するに当たって、隙を狙って分け前を分捕ろうとする欧米資本とそのような横暴は少しも許さないとする地元資本の闘いなのだ。だから、ゼレンスキーも国民の命など顧みることもなく、欧米に武器援助を求めるだけになっている。そのようなカラクリを理解したからには、この戦争はどのように終結されるべきか、という道筋も見えてくるのではないかと思います。





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最終更新日  2022年06月22日 01時00分07秒
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