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2023年03月21日
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テーマ:ニュース(99403)
カテゴリ:ニュース
共産党の古参党員がいきなり外部の出版社から党の綱領を批判する内容の書籍を出版する計画が発覚し、除名処分となったことについて、東京新聞論説委員兼編集委員の田原牧氏は、8日の同紙に次のように書いている;


 「新宿の反戦おばさん」と呼ばれた女性がいた。古屋能子さん。着物とサングラス姿が集会場で目を引いた。亡くなってから40年になる。

 新宿ぺ平連(ベトナムに平和を市民連合)をはじめ、数々の市民運動に献身した人で、高校時代に知己を得た。

 「市民」ではあったが、彼女は筋金入りの「党員」でもあった。夫は戦前からの共産党員で、彼女も敗戦直後に入党。ともに党内闘争で離党したが「いつかは正しい党を再建せねば」が口癖だった。

 党に対する神聖視と揺るがぬ忠誠心に圧倒された。

 彼女を思い出させたのは昨今の日本共産党をめぐる騒動である。党首公選制を訴える本を党外で出版した古参党員が除名処分を受け、メディアも巻き込む騒ぎになった。

 振り返れば、敗戦直後から似たような事例はあった。

 1947年、幹部を公選しようとした大阪の地方党会議に徳田球一書記長(当時)が乗り込み「党内民主主義はあくまで中央集権的でなければならぬ」と試みを阻止した。

 同年の第6回中央委員会総会は、非主流派の中央委員だった神山茂夫氏(後に除名)に対し、論文発表を党の機関紙誌に限る決定を下した。

 50年代の混乱を収拾し、同党は民主的に再生されたというが、60年代にも構造改革派などが除名されている。

 共産党の党勢は伸び悩み、高齢化も深刻だ。問題の出版も党勢回復を願っての提起という。ただ、話はそう単純ではない。共産党に限らず、組織というものは独自の規律や掟(おきて)が求心力になる。それが世間常識と離れていてもだ。

 街頭では高齢の共産党員らがチラシを配っている。党員としての使命感と誇りが支えているのだろう。統制緩和は躍進につながるかもしれないが、瓦解のリスクも生む。

 「身内の問題に口を出すな」という同党の姿勢もそれを危ぶんでのことではないか。

 だから「物わかりのよい共産党に変われ」というのは無理だと思う。教条的と映る体質があってこそ、これだけ左派に逆風が吹いても一定の組織力を維持し、それが「野党共闘」という選挙戦術の基盤になった。共産党批判はこの矛盾を直視していない。

 むしろ、課題は共産党と距離を置く左派やリベラルの側にある。かつて彼らの言論や運動には力があったが、次第に勢いを失い、共産党への寄り掛かりが顕著になった。

 しかし、それも行き詰まった。となれば、原点に戻り、前衛党主義と一線を画した独自の政治空間を切り開くしかない。幸い、マルクス主義の再評価に挑む若い研究者らがいる。地域などで長年、試行錯誤してきた人びともいる。道なき道を往くしかない。

 それは共産党排除を意味しない。必要なときには共闘すればよい。「別個に進みて共に撃て」。共産党は嫌いだろうが、ロシア革命の指導者の一人、トロツキーの言葉である。
(論説委員兼編集委員)


2023年3月8日 東京新聞朝刊 11版 6ページ 「視点・私はこう見る-別個に進みて共に撃て」から引用

 この記事が書かれる発端となった「除名処分」を共産党が発表したとき、朝日や毎日は「出版を計画したから除名」では党内に「言論の自由」がないということだ、とか、「今どき、党員の言論の自由を認めない政党があっていいのか」というような「事実を見誤った」批判記事を書いて、故意に共産党を誹謗しようとしたのか、又は単なる「無知」だったのかと思わせるような論調であった。しかし、共産党は100年の歴史の中で、圧倒的な少数派として組織を守るために色々な経験をした結果、「民主集中制」で分派を防ぐのが最も効果的な組織防衛だとの認識で、今日に至っており、民主集中制の下でも個々の党員の基本的人権は守られることは、過去の裁判でも裁判所は認めているのであって、朝日や毎日の共産党批判はまったくの的外れであった。結局、今の共産党の「路線」が納得できないと思えば、この記事が指摘するように、同じ考えを持つ者同士が別の組織を作って、共産党とは別の方向から「戦い」の道を切り開いて進むのが適切な方法であり、いつか「ここぞ」という時期が来たらブルジョア民主主義を打倒して本当の民主主義を樹立するために共闘する日が来ることを信じて、今はそれぞれの「道」を進むべきだと、田原氏はトロツキーの言葉を引用して主張しているわけです。





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最終更新日  2023年03月21日 01時00分06秒


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