1424804 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2004年03月20日
XML
カテゴリ:名作の散歩道
涙なしには読めない。(私だけかもしれないが、むかしも今度もだった)
20世紀初頭に書かれたプロレタリア文学。
書かれたのも昔なら、読んだのも昔(私の青春時代ということ)。

最近「プロレタリア文学はものすごい」荒俣宏(書斎人ダビドフさんのHP)というタイトルの日記を拝見して思い出したのだ。1960年代頃、プロレタリア文学を読み漁ったことを。やっぱり時代だったからかなぁー。

←の100の質問へ泣ける本と解答したし、一度書きたくてこの機会に。

書き出し。
『毎日、郊外の労働者部落のうえの煙っていて油くさい大気のなかで、工場の汽笛がふるえ、そしてうなりたてると、その呼び声におとなしく応じて、...』

いかにもそれらしい雰囲気というと語弊があるが、...でしょう?

さて、あらすじは、
ロシア革命前夜を時代背景に、労働者の息子パーヴェルと母との真実へ目覚めていく姿をとらえている。

悲惨な労働条件でいやしがたい筋肉の疲労にうちのめされ、それを意趣遺恨で晴らす、遺伝子にくみこまれたような惨めな暮らし、人生。

錠前工のミハイル・ヴラーソフもその一人。意趣遺恨をウオッカで飲んだくれ、女房、息子を殴ることで晴らし、惨めに死んでいく。
そして息子パーヴェルも同じ道をいくかに見えたが、それていく。

息子パーヴェルは母に打ち明ける。
『われわれ労働者は勉強しなくちゃならない。...そのわけを知らなくちゃならないんだ。』

社会主義思想、労働運動が弾圧されている時代。

それを知った母は動揺したが、自慢にも、誇りにも思う愛情。
『お前の変わり方、あぶないね、ほんとに!』ともの思わしげにいいつつ、見守る。

質素だけれど清潔なふたりの家で始まる勉強会。
その集まりに参加していく母。
そして、時が息子と母のうえに流れていく。事件が起こる。
もうおびえているばかりの母ではなく、むしろその先を行く母。

その変化していく母と息子の魂の交流に高揚を感じる。
涙せずにいられない。

ロシア文学であり、れっきとしたプロレタリア文学と思う。
もう発行されてないかと思ったら、岩波文庫(上下巻)にあった。
もちろんゴーリキーは大作家ですから。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004年03月20日 16時29分05秒
コメント(3) | コメントを書く
[名作の散歩道] カテゴリの最新記事


PR

プロフィール

ばあチャル

ばあチャル

カテゴリ

コメント新着

イサムちゃん@ Re:『鬼怒川』有吉佐和子(03/28) お久し振りです❣ ずっとお待ちしておりま…
todo23@ とりあえず お帰んなさ~~い。
シマクマ君@ Re:近況(03/18) ( ̄∇ ̄;)ハッハッハお帰りなしですね。 …
aki@ Re:しばらく休みます(01/03) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
tckyn3707@ Re:しばらく休みます(01/03) 私も喪中の身なのでご挨拶は割愛させて頂…

お気に入りブログ

陰陽師0(ゼロ)★安… New! 天地 はるなさん

週刊 マンガ便 石… New! シマクマ君さん

【日本史】三千名以… New! alex99さん

映画「あまろっく」… New! 七詩さん

何歳まで働きたい?… tckyn3707さん

ポイ活 ひよこ7444さん

サイド自由欄

フリーページ

耽溺作家の作品群


山本周五郎の世界


清張ワールド


クリスティの手のひら


時代物の神様正太郎


宝石箱


子供の頃の読書


作家別読了記録【あ】行


【あ】 日本文学


【ア】 外国文学


【い】 日本文学


【イ】 外国文学


【う】 日本文学


【ウ】 外国文学


【え】 日本文学


【エ】 外国文学


【お】 日本文学


【オ】 外国文学


作家別読了記録【か】行


【か】 日本文学


【カ】 外国文学


【き】 日本文学


【キ】 外国文学


【く】 日本文学


【ク】 外国文学


【け】 日本文学


【ケ】 外国文学


【こ】 日本文学


【コ】 外国文学


作家別読了記録【さ】行


【さ】 日本文学


【サ】 外国文学


【し】 日本文学


【シ】 外国文学


【す】 日本文学


【ス】 外国文学


【せ】 日本文学


【セ】 外国文学


【そ】 日本文学


【ソ】 外国文学


【た】行


【た】 日本文学


【タ】 外国文学


【ち】 日本文学


【チ】 外国文学


【つ】 日本文学


【ツ】 外国文学


【て】 日本文学


【テ】 外国文学


【と】 日本文学


【ト】 外国文学


【な】行


【な】 日本文学


【に】 日本文学


【ぬ】 日本文学


【の】 日本文学


【ノ】 外国文学


【は】行


【は】 日本文学


【ハ】 外国文学


【ひ】 日本文学


【ヒ】 外国文学


【ふ】 日本文学


【フ】 外国文学


【へ】 外国文学


【ほ】 日本文学


【ホ】 外国文学


【ま】行


【ま】 日本文学


【マ】 外国文学


【み】 日本文学


【ミ】 外国文学


【む】 日本文学


【メ】 外国文学


【も】 日本文学


【モ】 外国文学


【や】行


【や】 日本文学


【ゆ】 日本文学


【ユ】 外国文学


【よ】 日本文学


【ら】行 【わ】行


【ラ】 外国文学


【り】 日本文学


【リ】 外国文学


【ル】【レ】【ロ】 外国文学


【わ】 日本文学


【ワ】 外国文学


【共著】【マンガ・コミック】


「読みたい本・注目の本」記事録


『世界の「今」に迫る10冊』


吉屋信子『私の見た人』の昭和の作家


ウェヴスター『あしながおじさん』に出てくる本


日本の作家(ちくま日本の文学全集収録)


昭和の作家(1962年 朝日新聞記事より)


カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.