カテゴリ:読書メモ
物語の初めから沢山の個性的な登場人物が交錯するし、珍奇な動物たちもいっぱい出てきて、その姿を想像するのに忙しく、どのくらい読み進んだら慣れるのかと。主人公は誰?いずこの地?何事件?
ま、魔法の国であることは間違いないけど。 さて、 魔法の国のある大学で開かれた「緊急事態委員会」高齢のケリーダ魔術師大学総長が議長。別の世界の資本家に観光業で搾取や浸食されているこの国を何とかしなければ滅びてしまうかもしれないという危機が描かれ「そこから救うのは誰か?」が議論され、その元凶の資本家チェズニー氏の事業、今年の観光行事の中心に働く「闇の君」をダークという魔術師に決めるのである。決めたのはお告げなるものによってなのであった。 音やら色彩やら目まぐるしいのを透かせば何のことはない、「ある家族の物語」と言ってしまえばよい。そんな家族の世帯主(おとうさん)に難しい公の仕事が回ってきた。おかあさんが助けると思いきや、なにやら夫婦仲がおかしい。おとうさんんもその仕事中に怪我をしてしまう。さあ、たくさんいるきょうだいが協力するしかない。 現実の世界も家族は個性と個性のぶつかりあい。愛しあい、もたれあい、ケンカし、事件事故が起これば助けあい、誤解して・・・。 ストーリーがわかればおもしろい。音響効果満点の魔術的な情景と、想像を超える生き物の出現と、色彩の効果、流動の氾濫で進んでいく物語。冒険あり、格闘あり、謎解きもありで大団円を迎える。 慣れていなかったので混とんとした思いで読んだが、途中から面白くなり、読み終わってまた、プロローグを読み直してみてやっと飲み込めた。そこに物語のヒントが沢山隠されていたこともわかる。 本格的なファンタジーを読んだのはこれが初めてじゃないかと思う。わたしはファンタジーに向いてないのかと思っていたが、ちょっとはまりそうな気もして・・・。魔術的な物語の展開は好きなのである。 なぜこのファンタジーを読んだかというと、昔読んだこの作者ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『九年目の魔法』や『わたしが幽霊だった時』が面白くて忘れられなかったから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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