生 活 習 慣 病 の 元 凶 !!
「 動 脈 硬 化 」に つ い て
正 し く 知 っ て お こ う
心臓を守るためには、なんといっても冠動脈が「 動脈硬化 」を
起こさないことが大事です。
「 動脈硬化 」とは、まさに文字どおり、血管の内側にコレストロール
などが付着してコブ状のプラーク( かたまり )が生じ、血管が狭く、
硬くなった状態です。
この状態になると血液の流れが悪くなるだけでなく、
傷つきやすいプラーク( かたまり )が破裂すると、そこに
血栓が生じて血管が詰まってしまうリスクが高まります。
「 動脈硬化 」自体は症状がなく、静かに進行します。
そしてある日突然、プラークに生じた傷がきっかけとなって
血栓ができて血流が障害されると、胸痛や息苦しさなどを
症状とする「 急性心筋梗塞 」を発症するのです。
心臓の場合、冠動脈に生じたプラークが大きくなると、
血管の内腔が狭まり、血流が悪くなります。
冠動脈の血流の障害は、階段や坂道を上がる際などに酸素の
需要が増した際、心臓への酸素の供給不足を招くことになります。
これが狭心症です。
運動によって誘発される狭心症は、安静により心臓の酸素の
需要を減らすことで、自然に軽快するという特徴があります。
また、頸動脈から脳動脈にかけての「 動脈硬化 」は、血栓に
よる閉塞により「 脳梗塞 」を引き起こします。
さらに、とくに高血圧を伴う「 動脈硬化 」は、血管壁を
脆くして脳出血のリスクを高めます。
私たちは生まれたときは、誰もが血管は「 しなやか 」で
弾力に富んでいます。
ところが、年齢とともに動脈の血管壁は次第に硬く、厚く、
そして「 しなやかさ 」を失って脆くなっていってしまうのです。
「 人は血管とともに老いる 」の言葉どおり、「 動脈硬化 」は
老化現象のひとつなのです。
しかし、「 動脈硬化 」には生活習慣が大きく関係するため、
個人差が非常に大きいのです。
「 動脈硬化 」の進行のカギを握るのは日々の生活習慣です。
参考文献: 100年心臓のつくり方
著者: 池 谷 敏 郎( 医師・医学博士 )