時間の陥穽71
宇宙の始まりが其れも大宇宙の総エネルギーををもったものが「無」だとすれば、「無」は途轍もない「絶対力ある意思」としてしか捉えきれません。推測するに物理学は現出したものを追求するものであり、其れ以前の因に関しては未だに哲学や宗教に遅れをとっているようにも想えます。物理哲学が求められる所以です。何れにしても、始元の宇宙が重力に根本的に成り立っていることを究明解析すること以外、哲学や宗教も此れ始元の宇宙の起因には反論は成し得ないでしょう。重力は汎ゆる運動の根本である可能性が大なるものにしてもです。してみれば物理科学的には、時空間は重力なしには考慮の他なしで致し難しです。其れを踏まえても物理科学はミレニアムを迎えITを取り込み飛躍的展開を見せています。此処に物理学者たちは数十年前から、「神の素粒子」と呼ばれるヒッグス粒子が登場しますを。宇宙を満たし、物質に質量を与えると考えられてきた粒子です。まさに神の行為因子を顕しているのかも知れません。その「神の素粒子」ヒッグス粒子の存在を,半世紀前に予言したアングレールとヒッグス (Peter Ware Higgs) の両博士がノーベル賞を受賞したことでも知られます。そして今回、CERN(欧州原子核研究機構)のLHC実験で発見された新粒子が、その後の解析でヒッグス粒子と断定されます。しかも、物理科学者らがヒッグス粒子のボトムクォークへの崩壊が観察され、新たな洞察を得たことから科学の大発見とスクープされることになり話題に世界の耳目を集めています。
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