時間の陥穽428
我々現代人の身体的・感覚的常識は空間も時間も連続したものだと考えていますが、実は根本的に大間違いかもしれません。相対論と量子力学の統合を目指す新理論「量子重力理論」によれば、或る意味では「時間と空間なるものの原子」が存在します。一般相対論と量子力学の統合を目指す「量子重力理論」によれば、アインシュタインが果たせなかった難問解決の道筋「時空の原子(Space-time atom)」が存在するというのです。空間に重力が関係してくるのは、時空の歪みから重力が生じることがアインシュタインの一般相対性理論によって示されているから、ブラックホールの中心点は質量無限大の我々には観測し得ない宇宙の破れ目、超巨大吸塵室に浮かんだゴルフ練習ボールとなり、宇宙の其の果て、其の亦果てを、見果てることが出来ない故に、「特異点」即ち「見果てぬ矛盾点」としてしか捉え切れませんでした。此のブラックホールの「特異点」のような 空間の構造を非常に小さなスケールで理解するには重力の量子論が必要になるのです。何故なら、量子重力理論にはアインシュタインの一般相対性理論のような因果律を齎す概念を導入する必要性はなく、連続性からくる無限概念及び「0(ゼロ)」を持ち込まないことが可能となるからです。
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