カテゴリ:絶対存在論
神の存否-114
スピノザが問う世界の起原は、定理二一の前半部分、神のある属性の絶対的本性から生ずるすべてのものは常にかつ無限に存在しなければならぬとの記述から、現代物理科学理論の最先端を走ると目される量子論と相対論の矛盾点を解消しようとする量子重力論の、宇宙が素粒子さえもが呑み込んだ、究極の情報因子、限りなく零に近いが無ではない情報の量子の海を連想させます。定理21の後半部分の言いかえればそれはこの属性によって永遠かつ無限であるとの記述は、宇宙が「実体」の顕れと取るならば生成消滅を繰り返すのではなく、膨張収縮を繰り返す、若しくは、宇宙を祭り屋台の細工風船の如くに連鎖した膨張収縮を反復しているのかもしれません。 定理二一 神のある属性の絶対的本性から生ずるすべてのものは常にかつ無限に存在しなければならぬ、言いかえればそれはこの属性によって永遠かつ無限である。 その証明としては、現代の宇宙観測物理科学の恩恵がない以上、持ち前のレンズ磨きの職人として観測すべき観測装置の影響下にありますが、此れを踏まえてスピノザは彼一流の数学的演繹法を以って、定理二一の神の属性の絶対的本性を証明することを試みます。 哲学・思想ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年07月22日 06時10分05秒
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