カテゴリ:絶対存在論
神の存否-201
スピノザの体系の三つの根本概念の三の「様態」の語彙ですが、個物は、思考という属性のもとに考察すれば観念であり、広がりという属性「延長」のもとで見れば物体であるが、スピノザはこれを偶有性の概念、彼の言葉を用いれば「様態」の概念によって捉えている。様態とはしたがって、実体という普遍的存在が特殊化する個別的な存在様態である。様態は、たえず消滅して少しも恒存しない形態として、その実体への関係は、海に立つさざ波の海の水への関係に似ている。有限なものはそれ自身のうちに独立の存在を持たない。…・・・何となんと、スピノザは、勘ぐれば現代物理学の最先端を走るとされる量子重力理論を先取りしていたかのようです。或いは、龍樹の大乗仏教哲学の理を熟知していたか。何れにしろ、大乗仏教哲学の「空」論や「量子重力理論」の「ゆらぎ」は有限なものはそれ自身のうちに独立の存在を持たない、宇宙は海に立つさざ波の海の水への関係に似ているのです。「時空を量子化する」理論は案外此のあたりからも発案されたかもしれません。 哲学・思想ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年10月16日 06時10分04秒
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