10年半後にはこうなった
かれこれ10年半も前になりますが、こんなエントリを書いたことがありました。「もしかしたら福島県を四分割して隣接県に編入させた方が、震災や原発事故からの復興も進むのではないか?」との妄想ですね(苦笑)この四分割された地域、とりあえずこの10年半の人口動態をみると、下記の通りになります。宮城県編入とした地域 584,882人 ⇒ 517,263人 67,619人(11.6%)減茨城県編入とした地域 494,495人 ⇒ 440,617人 53,878人(10.9%)減栃木県編入とした地域 626,678人 ⇒ 602,596人 24,082人(3.8%)減新潟県編入とした地域 262,229人 ⇒ 228,397人 33,832人(12.9%)減合計 1,968,284人 ⇒ 1,788,873人 179,411人(9.1%)減 (2012年5月1日、2022年11月1日の県発表推計人口より引用)こうしてみると、地域差が歴然としていますね。栃木県編入とした地域が独り勝ちの様相です。この地域を軸として福島県の将来を考えなければならない時期に差し掛かっているのだろうと思うのですが、他地域の県民が果たして納得するかどうか? ちなみに、編入先とした県のこの10年半の人口動態はどうだったのかというと、宮城県 2,322,459人 ⇒ 2,278,899人 43,560人(1.9%)減茨城県 2,946,357人 ⇒ 2,840,480人 105,877人(3.6%)減栃木県 1,994,265人 ⇒ 1,907,762人 86,503人(4.3%)減新潟県 2,351,173人 ⇒ 2,151,122人 200,051人(8.5%)減といった具合。宮城、茨城両県編入とした地域にとっては「中通り中南部につくか隣接県につくか」という政治的判断が求められるかもしれません。どちらについた方が地域の衰退をより防げるのか、熟慮が求められるところではあるでしょう。また、新潟県の人口が10年半で20万人も減っているとは思ってもみませんでした。会津に関しては、福島県に残ろうが新潟県に編入しようが、茨の道のような気がしなくもありません。究極的な人口減少対策として「会津若松市を県庁所在地とした新しい県の創設」が求められるかもしれませんね。栃木県編入とした地域は、栃木県に編入するよりもむしろ郡山市への県庁移転を促進した方が、地域にとってプラスになるように感じます。ただ、今の福島県の様相を考えると「笛吹けど踊らず」の感は否めず、「郡山市を中心とした地域再構築のメリット」を地道に他地域に説いて回る作業が必要になってくるのではないでしょうか。【中古】府県制と道州制 / 小森治夫