「日本を支えるレア・アース(41)」
我が家の庭の花 「-日本を支えるレア・アース(希土類元素)-(41」 ☆透光性セラミックス セラミックスは磁器のように光が透けて見えるものもありますが、大体は不透明です。しかしレア・アース(希土類元素)を含有した化合物は、ガラスのように透明なセラミックスとなり、耐熱性、強誘電性など多彩な機能を発揮します。 透光性セラミックスとして、PLZT(鉛、ランタン、ジルコン、チタン化合物(Pb,La)・(Zr,Ti)O3)、酸化イットリウム(イットリア)、酸化ガドリニウムなどがあります。 PLZTは電気光学的性質に優れ、画像メモリー、光変調器、分光フイルター、光電シャッターなど多くのデバイスに使用されています。 イットリアセラミックスは長波長赤外線の透過率が高く、高耐熱性なので赤外線機器に使用され、ネオジムレーザー発信器のロッドは、ガラスより熱伝導率が高い酸化イットリウム・トリウムをベースにした透光性セラミックスに、ネオジムをドープして使っています。 前にも述べましたX線シンチレーター(X線照射で蛍光を発する)プラセオジムドープ:酸硫化ガドリニウム(Gd2O2S:Pr)もその一つで、セラミックスを透光化してセラミックス内部で発光した光を、外部に取り出すことが出来るようになりました。 希土類酸化物の多結晶体は、実質的に気孔が無くなるまで焼結すれば透光性セラミックスになり、融点も高く、長波長の光をよく透過するので、発熱体や耐熱性機器に使われています。 ☆「PLZT」は透明強誘電性セラミックスで、組成は(Pb,La)・(Zr,Ti)O3 で鉛・ランタン・ジルコニウム・チタンの複合酸化物です。電気と光を関係づけた、電気光学的性質があり、画像メモリー、表示装置、光変調器、分光フイルター、光シャッターなどに応用されている。構成する元素の比率を変えると機能が大きく変ります。組みあわせる構成元素、構成比率で機能が変わるとなると、その組み合わせは無限といってよく、今後どんな機能が出てくるか判らない可能性を秘めています。 <昨日は等価変換創造学会7月例会が大阪であり、10年ぶりに、発表して来た。永らくしゃべっていないので、口がカラカラになり滑舌がスムーズに行かず、迷惑をかけたが何とか「希土類元素応用の等価変換理論に基づくフローチャートの解析」の発表が出来た。 今朝は曇りで太平洋に台風が4個も出来ているらしい。山には靄が掛かって白く、鬱陶しい。28℃75%と相変わらず熱帯夜だったが、風があり涼しい。>