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テーマ:試写会で観た映画の感想(678)
カテゴリ:洋画(か行)
原題: GRAN TORINO 監督 : クリント・イーストウッド 出演 : クリント・イーストウッド 、 コリー・ハードリクト 、 ブライアン・ヘイリー 、 ブライアン・ホウ 、 ジェラルディン・ヒューズ 、 ドリーマ・ウォーカー 、 ビー・ヴァン 試写会場 : 九段会館 公式サイトはこちら。 <Story> 自動車工場に長く勤めていたウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)は、引退後は変化のない決まりきった生活を送っていた。 長年連れ添った妻は亡くなり、息子たちとも疎遠で、愛犬デイジー以外に胸の内を話せるような信頼できる相手はいない。 そして近所にいるのはウォルトが嫌悪するアジア系少数民族の移民たち。 ウォルトは文字どおり目に入るものすべてに怒りを覚えながらも、積極的に世の中と関わることなく、ただ人生が終わるのを待っていた。 ある晩、何者かが自慢のグラン・トリノを盗みに入るまでは。 盗みを強要された内気な少年・タオ(ビー・ヴァン)とウォルトの交流が始まり、二人の間に芽生えた思いがけない友情は、それぞれの人生を大きく変えていくことに…。(作品資料より) [ 2009年4月25日公開 ] グラン・トリノ - goo 映画 <感想> 先週の試写会なのにもうかなり時間経っちゃってますw なかなか書く時間取れないんですよねえ。。。 忘れちゃいそうです。 ・・・と言っているうちに昨日、これも2通目の当選が来てしまった(汗 ここまで頭がガチガチじゃないんだけど、何だかうちの父みたいなんですよね・・・。このウォルト。 頑固で、昔のことが好きで、今は失われてしまった旧き良きものを懐かしんで。 今は彼も老境にさしかかって、いささか丸くなりましたが、私が子どもの頃は一緒に電車なんか乗ってる時に、マナーの悪い若者なんかがいたりすると注意とかしてました。 今なら逆ギレされて撲殺されますから(!)、さすがにそれはしてないらしいけど。「そんなことしても、くだらん。つまらん」って言ってます。 だから、彼の亡き妻が、自分の死後に牧師に夫の今後を案じて託しているところなんてよくわかるんですよ。 うちの父が、正義感が強いのが相変わらずだったら私もそうするかも。 アメリカは最早移民の存在なくしては語れない国になってきています。移民してくる元の国の国籍が多くなればなるほどコミュニティも増える。そして新たなコミュニティの中での人間関係は複雑になる一方。 今回登場するのも、モン族というアジアの少数民族。 彼らは助け合って暮らしているけれど、アメリカの悪しき習慣にもまた晒されている。そして良き伝統を捨てるものも現れる。 多民族国家ならではの問題を浮き彫りにしています。
この作品をもって、俳優業を引退し、監督業に専念すると発表したクリント・イーストウッド。 この作品のウォルトは、そんな彼の信念の、最後の置き土産のような気がします。 「俺のポリシーは、これだ」って。 グラン・トリノを磨き上げて大事に乗る。自分の好きなものだけを信じて今まで生きてきた。だけどふと気がつくと周りは自分を避けていて。 だが自分から折れるくらいなら、周りを絶った方がよい。 頑固な彼にとっては隣で暮らす移民一家など、目障り以外の何者でもなかったのに、 タオの懸命さとスーの聡明さ、そして人々の温かい眼差しや、家族を思いやって助け合っている生き方に触れるうちに、次第に彼の中にあったプライドが融解していく。 人を人とも思わない世の中、そして旧き良きものや品格などがどんどん壊れゆく一方の現代においてもなお、未だに輝きを失わないものもある。 それを探し当てられるのかそうでないのか。 幸運にも探し当てられたとしたら、その人間の人生の幅は間違いなく広がっていく。 自分が育てた子孫たちにそれを継承できなかったウォルトにとって、タオは失われつつある輝きを持ち、そして今後も失わずに持ち続けていくだろうと確信させる人物であった。だからこそ彼はタオに自分の信念を継続させたいと願ったのであろう。 不器用な生き方であり、また誤解も受けやすい人生だったのかもしれない。だけどその裏側に、人に自分を継承したいという熱い想いが隠れていることを見抜ける人は少ない。それを前面に出したところで疎まれるくらいなら黙っていた方がよい。そう思う年配者は多いのではないだろうか。 この人物になら託せる、そう感じた時に、自分が持ち続けてきた思い込みから抜け出すことができたなら、きっとうまく自分の想いを相手に伝えられそうな気がする。 最後に何か自分も人の役に立ちたいと思うのなら、知らず知らずのうちに凝り固まっている人生の思い込みが果たして自分にとってプラスなのかそうでないのか、考えてみてもいいのかもしれない。 そしてそれができたウォルトは幸せだったと思います。 そしてこの作品を世に出せたクリント・イーストウッドもまた、継承すべきものを次代に伝えられた幸せな人なんだなと思います。 書いていてやっぱりウォルトは父に似ていると思いました。 父は文学と歴史と政治が好きな人です。 あとお酒も。 若いころは、毎日家で晩酌を欠かさず、また友人たちとよく飲みに行き、そして飲み過ぎると娘の私にいつも説教をする父にかなり反発したものです。 今風に言うなら、「うざい・・・」って思っていたんですね。ウォルトの孫娘ほどじゃないとは思うんですが(笑 ですが歳を重ねるにつれて、そんな父が好きになってきました。 よく考えると自分も似ているくせに、いや似ているからこそ、認めたくなかったのかもしれない。。。 どうしてもっと早く好きになってあげなかったのだろう。 でもそれが、「若い」ということなのかもしれません。 何だか無性に父に会いたくなりました。
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こんばんは~
>「チェンジリング」も良かったし、これも期待しています。 うん、期待して下さい。いっぱいいろんなこと考えると思います。 >親子って、どうも素直になれないときがありますよね。 >素敵なお話伺いました(^-^*) ----- あの時、もっと大人になっていればって思うことばかりですよね(笑 (2009.04.15 22:52:41)
満点。これは洋画(アメリカ)は新作であまり観ないのですが
これは別格で観たいと思ってます♪ (2009.04.16 07:33:26)
こんにちは~
>満点。これは洋画(アメリカ)は新作であまり観ないのですが >これは別格で観たいと思ってます♪ ----- 観てください! 別格ですね。。。 (2009.04.17 14:25:05)
どうもです。
>やっぱり満点ですね~ >感想書いててマイナスする要素がなかったです 文句のつけようがない、って感じなんですよね。自分の満足度は『善きソナ』と同じくらい。 >異民族のすれ違いが笑いになってましたし >切ないラストも巧かったです ----- うまいですね。最後の渾身のメッセージでした。 (2009.04.17 14:26:41)
俳優クリント・イーストウッドの置き土産、
彼の遺言のような素晴らしい映画でしたね~。 こんな素晴らしいメッセージを受け取れた あたしたちも幸せですよね!うん。 (2009.04.24 20:22:13)
こんにちは~
>俳優クリント・イーストウッドの置き土産、 >彼の遺言のような素晴らしい映画でしたね~。 最後に俳優をするにあたり。。。 といった感じですよね。 >こんな素晴らしいメッセージを受け取れた >あたしたちも幸せですよね!うん。 ----- これだけは若い人に伝えたい、という彼の渾身の1本でした。 (2009.04.25 07:43:56)
こういう古き父親像がいなくなると、どうなってしまうんだろうという心配さえ感じてしまうほど、素晴らしい映画でした。
まさに彼の遺作でもおかしくない、そんな映画でしたよ。 (2009.04.25 15:35:03)
またお邪魔します。
>「俺のポリシーは、これだ」 まったくそのひとことに尽きる映画だと思ったもので。 こういう気骨のある映画人が いなくなったから最近のハリウッド映画は つまらなくなったのではないかと勘ぐる きょうこのごろです。 (2009.04.25 19:05:59)
という言葉を、滅多に使わないんですが、
この作品は迷わずそう思いました。 オーソドックスで静かな作りの中にたくさんのメッセージが潜んでいて、 観た直後よりも、じわじわと後から効いて来る感じ。 いい作品に出会えたわたしたちも幸せですね。 (2009.04.25 20:10:53)
本当はね、息子に自分のあれこれを継承したかったんだろうとは思うんだけど、自分が若い頃はどう接していいか分からなかったのかな。
それもこれも「時期」ではなかったんでしょうね。 タオにいろんなことを教える姿を見て切なくなっちゃいました。 (2009.04.25 21:20:58)
こんにちは~
>こういう古き父親像がいなくなると、どうなってしまうんだろう 若い人にそう思ってもらえるなら、この映画はたぶん成功だと言えるんじゃないでしょうか。 ガンコ親父はうざいですが(笑)、必要なんですよね。ただし「正しく世の中をわかっているガンコ親父」に限りますがw >まさに彼の遺作でもおかしくない、そんな映画でしたよ。 ----- ですねえ。でもこれからもたくさんいい作品を撮っていただきたいものです。 (2009.04.26 17:27:52)
こんにちは~
この作品、ジョーさんかなりお気に入りみたいですね☆ >こういう気骨のある映画人が >いなくなったから最近のハリウッド映画は >つまらなくなったのではないかと勘ぐる >きょうこのごろです。 ----- 何ていうか、ライトテイストにして、万人受けするような映画が多いとがっかりします。その風潮にクギを刺しているようにも思えますね。 私たちが観たいものはシンプルな感動なのになあ・・・と。 こういう映画がたくさんできてほしいです。 (2009.04.26 17:30:39)
こんにちは~
>傑作という言葉を、滅多に使わないんですが、 >この作品は迷わずそう思いました。 まさにその通りです。 >オーソドックスで静かな作りの中にたくさんのメッセージが潜んでいて、 >観た直後よりも、じわじわと後から効いて来る感じ。 >いい作品に出会えたわたしたちも幸せですね。 ----- 観終わった後、何とも言えない想いがこみ上げてきますね。 この作品に出会えた私たちも幸せだったと思います。 (2009.04.26 17:33:20)
こんにちは~
>それもこれも「時期」ではなかったんでしょうね。 父と息子って難しいと思います。 父親も壮年期の時はやっぱり血の気が多いから、うまく伝えたいことも伝わらなかったりもしますよね。 >タオにいろんなことを教える姿を見て切なくなっちゃいました。 ----- タオくんがきっと、モン族で継承されてきた素晴らしいものを持っていて、それがウォルトの心に響いたんでしょうね。 自分のメッセージを伝える人は自分の子孫でなくても構わない、そんな気がします。 (2009.04.26 17:38:51)
お父様をお持ちでいいですね^^
お父様大切にしてさしあげて下さいね(^_-)-☆ rose_chocolatさんも満点ですね♪ エンタメハリウド作好きな私ですが、こういう お話も弱いんですよねえ(笑) 衝撃のラストでしたが、ウォルトは人生の締めくくり方を見つけて、幸せだったんですよね(T.T) イーストウッド監督には、いつもやられちゃいます (^_^;) 九段で鑑賞されたんですね(^_^;) お疲れさまでした(笑) (2009.04.27 19:57:57)
こんばんは~
>お父様大切にしてさしあげて下さいね(^_-)-☆ そうですねえ。GWこそは顔見せに行かないととは思っています。 >rose_chocolatさんも満点ですね♪ >エンタメハリウド作好きな私ですが、こういう >お話も弱いんですよねえ(笑) >衝撃のラストでしたが、ウォルトは人生の締めくくり方を見つけて、幸せだったんですよね(T.T) >イーストウッド監督には、いつもやられちゃいます >(^_^;) いい作品でしたね。私はこういうの好きだな・・・。 九段だったんですが、かなり早くから並んだので、いい席(ましな席!?)取れましたw (2009.04.27 20:55:01)
はじめまして、こんにちは。
コメントありがとうございます。 >タグで検索して、来ました。 >rose_chocolat さんの感想は深いなぁと思いました。 >自分的には全く楽しめなかったのですが。。 ----- まあ、「楽しむ」という雰囲気の映画ではないですよね。。。 どっちかと言いますと、考える系でしょうか。 私の場合、雑念が多いせいか、いろいろと考えがあちこちに巡りまして。 こういう頑固爺さん、今、いてもいいんじゃないかなあって思いました。 (2009.05.13 18:42:48)
お邪魔致します^^
これ、良かったです! rose_chocolatさんは、ウォルトがお父さんに似てる・・と思われたんですね。 私は祖父に^^ 似すぎてる・・と思うところがありました。 私の場合は、すでに祖父を20年くらい前に亡くして ますので、会いたくとも会えませんが、いろいろ 思い出して、懐かしく切ない気持ちになりました。 こういう頑固爺のような人、必要ですよね。 良い意味で信念を曲げない人。 ”グラン・トリノ”年代物で古くはなってるけど 決して輝きを失わない車=ウォルトでしたよね。 良い映画を観たなぁ~・・と思いました。 (2009.10.03 09:43:42)
どうもです~
>rose_chocolatさんは、ウォルトがお父さんに似てる・・と思われたんですね。 >私は祖父に^^ >似すぎてる・・と思うところがありました。 どこか、昔の男性像を彷彿とさせるものがありましたよね。 以前は身近にも、1人はこういう人がいました。 >懐かしく切ない気持ちになりました。 >こういう頑固爺のような人、必要ですよね。 >良い意味で信念を曲げない人。 その時は、うるさい。。。って思ったとしても、後になってよく考えてみると、その一言は正しいし、自分にとっても有難かったと思えるんです。 >”グラン・トリノ”年代物で古くはなってるけど >決して輝きを失わない車=ウォルトでしたよね。 ----- 本物は、色褪せないと思いました。 この映画は今年、No.1に挙げるblogerさん多そうですね。 (2009.10.03 17:21:47)
コメントありがとうございました。
4名分も当選するなんてすごいですね。 あまり競争率高くなかったのでしょうか? 絶賛されている映画を映画館で観られたので、 私的には満足でした。 (2010.02.25 00:22:07)
こんばんは~
>4名分も当選するなんてすごいですね。 何故か当選ハガキが2枚も来たので、4名分です。 >あまり競争率高くなかったのでしょうか? かもしれないですね。昨年観た方も多かったでしょうし。。。 >絶賛されている映画を映画館で観られたので、 >私的には満足でした。 ----- 映画館鑑賞のほうがお得感ありますね。 (2010.02.25 01:19:19) |