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テーマ:映画館で観た映画(8463)
カテゴリ:韓国映画
監督 : ペ・ヒョンジュン 出演 : イ・ワン、ソン・チャンイ 鑑賞劇場:シネマート六本木 韓流シネマフェスティバル2009公式サイトはこちら。 <Story> 1953年、ソウル。 戦争で両親や兄弟を亡くして一日一日の食事や泊まる場所を探さないといけない少年たちが集まった収容所。 喧嘩上手で多血質だが義理のあるジョンドゥ(イ・ワン)と、同い年にくらべると計算が早くて頭のよいテホ(ソン・チャンイ)はそこで知り合って友達になる。 2人は力を合わせて米軍密輸品を盗み、地獄のような収容所を脱出する。 少年を守ってくれる法も、モラルもない乱れて混乱な世の中を自ら生き残るため、テホは市場の最大組織マンギ派を訪れて行って露店を出してジョンドゥと共に商売を始める。 <感想> 残り2枚となった韓フェス回数券、これは観賞したかった作品です。 原作は北方謙三の「傷痕」。 太平洋戦争後の舞台を、朝鮮戦争後のソウルに移して制作しました。 イ・ワンくんは、キム・テヒの実弟だそう。 ソン・チャンイも「シンデレラ・マン」などに出演。 本作は若い韓国の才能が楽しみな感じです。 内容は、北方作品だけあってハードです。 闇市で孤児たちが生き抜いていく。 情け容赦、綺麗事などない世界。 生きるか死ぬか、生きたかったら手段は選べない。 情に厚いジョンドゥが突っ走るなら、仲間はいらないと思っていたテホはそれをコントロールする役割をしていた。 ジョンドゥとテホはたぶん表裏一体だったんでしょうか。 「お前さえいれば何だってできる」 テホのこのセリフ、恐らくジョンドゥも同じだったはず。 周りに誰一人として頼れるものがない、そんな世界で生き残るために、少年たちが考えたことが軌道に乗って行く。 手を汚さずにどうやってみんなが豊かになれるのか。 仲間たちの様々な思惑を表面上は隠して、生きるためにそれぞれの役割を果たす。 希望が見えそうなはずなのに、観客はひりひりと胸騒ぎが収まらない予感がする。 そしてそれはまぎれもなく的中する。 最後まで着地点がどこに行くのかハッキリとわからない展開も、観ている方の胸騒ぎを加速していく。 主演2人は好演。 今後も楽しみな若い才能です。 イ・ワンの鞭使いは相当練習したのでしょうね。 アクションも結構大変だったように思います。 パク・クリナも、隙を見せない激しさの裏側に隠した、戸惑う女心を熱演。 映像の繊細さ、あどけない子どもたちの可愛らしい表情が、さらに虚しさを誘う。 骨太な筋書きをうまく映画化しています。
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Last updated
2010.01.10 10:06:28
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