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びー。@ Re:久しぶりぃ〜(09/01) おかえりなさいませ? なんか違うな。別荘…
みえこ55@ Re:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) お久しぶりです〜^o^ ブログにコメントを…
rose_chocolat@ Re[1]:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) kaoritalyさん コメントありがとうござい…
kaoritaly@ Re:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) ご無沙汰してます。 ベスト10の映画、…
rose_chocolat@ Re[1]:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) みえこ55さん こちらこそレス遅くなりす…
2010.01.16
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カテゴリ:洋画(さ行)

原題: COCO CHANEL & IGOR STRAVINSKY

監督 : ヤン・クーネン

出演 : マッツ・ミケルセン 、 アナ・ムグラリス 、 エレーナ・モロゾヴァ 、 ナターシャ・リンディンガー 、 グリゴリイ・マヌロフ


観賞劇場 : 109シネマズMM横浜

公式サイトはもうないので、movie walkerより。



<Story>


1913年のパリ。
ロシア・バレエ団の革新的な《春の祭典》の初演は酷評にさらされる。
作曲家イゴール・ストラヴィンスキー(マッツ・ミケルセン)は打ちのめされるが、観客の一人ココ・シャネル(アナ・ムグラリス)は、その独創性に注目する。

7年後、ロシア革命によって亡命したイゴールとその妻子にパリ近郊の別荘を提供したのは、デザイナーとして成功を収めたものの最愛の恋人を事故で亡くしたココだった。
高い芸術性と創造力に秀でた2人は激しい恋に落ちる。

シャネル&ストラヴィンスキー - goo 映画
シャネル&ストラヴィンスキー - goo 映画




<感想>

『ココ・シャネル』、そして『ココ・アヴァン・シャネル』と続いてきた、シャネル生誕125周年&創業100周年企画の3作品のうちの最後の作品。
予告からかなりツボな感じがして、絶対に公開日に観ようと思っていましたので、確実に予約してお出かけしました。
2002年にカール・ラガーフェルドから白羽の矢を立てられ、シャネルの香水「アリュール」の宣伝に抜擢されてから、アナ・ムグラリスはシャネルのミューズとして君臨している。
モデル業の傍ら、『そして、デブノーの森へ』でも、その美しさを存分に発揮して女優として活躍している。 そんな彼女がシャネルを演じるなんて! これはもう期待度半端じゃないんですけど。









そしてオープニングに流れる、カレイドスコープたちが繰り広げる様々なパターン。 いつまでも尽きることのない映像ははまるで、ココからあふれだすイメージのよう。
最初に「春の祭典」に出会った時、時代を先取りしてしまった斬新さと不安定さに、ココは魅せられたのかもしれない。 自分と同じテイストを持つストラヴィンスキーに会った時、彼女の心は既に動き出したのだろう。




シャネル&ストラヴィンスキー
(C)EUROWIDE FILM PRODUCTION





前2作では延々と描かれていた、ココとボーイのエピソードは本作にはない。 (もし同じ作りだったら本当に幻滅したところでしたが)
その代わり、あらかじめココの人物像を知っておかないと、この映画の流れにはついていけないかもしれない。
余分な説明やお飾りは本作には一切なく、流れていってしまうので。
その代わりに用意されているのは、大人目線の恋。 ボーイを亡くしたココが、今すぐに求めたもの、それは自分と同じ匂いがするストラヴィンスキーの情熱だった。 こんな時には、余計な言葉は似合わない。 ただ互いの求めるままに駆け抜けるだけだから。 


その2人の情事を嗅ぎつけてしまうストラヴィンスキーの妻、カーチャ。 
身体が弱いということは、別の部分を強くさせる。 すなわち身体的に動かさなくてもよい部分。 その1つが聴覚なのだろう。
ピアノの共鳴からそれを悟るのも、正直辛かったに違いない。
自分には絶対に出せないであろう、ココの類稀なる魅力。 その悔しさを十分わかりながらも自分も一歩も引かない強さ。 女は土壇場に立たされた時はこうして強くなってしまう。


自分にも他人にも妥協しないココ。 それは仕事や生活のみならず、恋愛に対しても全く同じ。 相手にも自分と同じスタイルを求め、そしてそれが叶わないとその恋は終わる。
「私は自分の力で成功をつかんできた」という自負は彼女の支えであるだけに、それを台無しにしたストラヴィンスキーのセリフは、同じ目線で生きていく相手ではないと判断させるに十分な一言であった。
所詮現実に生きるのが男なのかもしれない。
ところが、そんな結末を迎えたにも関わらず、ココがストラヴィンスキーに見せる優しさは、スタイルを愛する者同士として応援したいという、彼女なりのクールな優しさであった。 ストラヴィンスキーの長女に送った服にもそれが現れている。 大人の女性になるとは、こういうこと。。。 それをいち早く知ったあの長女は、たぶん幸せだったように思う。


ココの、商品に対してのこだわりも細かく描かれている。
消費者として商品がどのように開発されてきたかが今1つ説明が不十分だった前2作に比べると、シャネルNo.5がこの恋と無関係ではないとわかるのもまた、彼女ならではのエピソードと感嘆する。
恋をするといろいろなものが高揚する。 感覚であったりひらめきであったり。 ココもストラヴィンスキーも、刺激し合うことでお互いに作品を生みだしていく。 互いの存在がインスピレーションを掻き立てていっている。 創造者とはそんな荒々しさがないといけないし、支持されて行くのだろう。


ココの優しさ、厳しさ、エレガント、そして官能。 
前2作にはなかったものが本作にはある。 
ホテル・リッツに横たわる老いたココの空虚な表情や、エンドロール後の無言の映像にまでそれを感じ取れれば、本作を存分に味わい尽くせるだろう。 
そのためにはココの人となりをあらかじめおさらいしておく必要はある。 前2作で復習してからぜひ本作を観賞していただきたい。




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今日の評価 : ★★★★★



   












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Last updated  2010.12.29 14:07:13
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