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テーマ:映画館で観た映画(8350)
カテゴリ:洋画(か行)
原題: WHERE THE WILD THINGS ARE 監督 : スパイク・ジョーンズ 出演 : マックス・レコーズ 、 キャサリン・キーナー 、 マーク・ラファロ 声の出演 : ローレン・アンブローズ 、 クリス・クーパー 、 ジェイムズ・ガンドルフィーニ 公式サイトはこちら。 <Story> 空想が大好きな8歳の少年マックス(マックス・レコーズ)は、母(キャサリン・キーナー)と姉との3人暮らし。 しかし、近頃母も姉も自分をあまり構ってくれず、それに怒ったマックスは母とケンカし家出。 浜辺にあった船に乗って海に出てしまった。 そうしてたどり着いたのは、見たこともないかいじゅうたちが棲む島。 マックスはかいじゅうたちの中へと入っていくが、彼らはマックスを食べようとする。 そこでマックスは「僕は王様だ!」と空想の物語を語りはじめ…。 かいじゅうたちのいるところ - goo 映画 <感想> ファンタジーは当たり外れが自分の中では激しいんですが、可愛い感じなので一応押さえておこうかなと。 冒頭の家族のシーンが切ない。 みんな自分のことだけで忙しくて、誰もかまってくれない。 ぼくなんてどうでもいいんだ! いきなり飛び出しちゃうこのマックスくん、何やらうちの天然に似てます。 性格とか行動とか、突然何かやりだすのがそっくり。 そして船に乗ってついた先にかいじゅうがいて・・・ ってお話です。 何でいるの? というツッコミはこの際置いといて。 そこで出会うかいじゅうたちは、 人間よりもずっと大きいし、やたら力も強いですが、 自分には、彼らの関係が人間界のそれに見えて仕方なかったです。 ひときわ力が強くて大柄なのに、一番繊細な神経を持つ、キャロル。 自立心旺盛なKW。 余計なおせっかいが好きなアイラ。 他にも名前忘れちゃったしないけど、臆病だったり理論家だったりするかいじゅうたち。 思いっきり何も考えないで、 自分たちの思うままに動きたい! っていう衝動、そういうの昔あったなあと 思い起こしました。 赤ちゃんくらいですよね。 そういうのが許されるのは。 壊しても何しても、「いいよいいよ」って言ってもらえるのは。 あと大きくなってからは、「~~しなさい」ばかりな人生が待っている。 「~~しなさい」「~~してていいから」 こればかりでは子どもだって限界が来ます。 ちゃんと自分と向き合ってくれないといやだ! マックスはかいじゅうたちにそれを見出します。 ただし、「誰かとちゃんと向き合う」ということは、 実はそんなにたやすいことじゃない。 むしろ、面倒だったり気を遣ったりすることの方が、全然多い。 そして、希望をかなえてあげたいと思っても、 相手のリクエストに耐えられなくなって、立ち去る者もいる。 おかしなものですね。 向き合ってほしいのに、心配してほしいのに、放っておいてもほしい。 自分が関係する何かと、どこかに区切りをつけないと、生きてはいけないということが、 かいじゅうたちとの交流を通じて、 たった8歳のマックスにも実感として残ったのではないでしょうか。 1度飛び出した、帰りたくないと思っていた家に帰ること。 そこが彼が選んだ結論でした。 かいじゅうたちに再び会えるのかどうかは分からないけど、 マックスの心の中に、彼らは生き続けて、 そして彼自身の心の支えになりながら、生きていくんだろうと思いました。 そんな支えがあるといいなあ。 かわいらしく、またシュールな物語でした。 思いっきり森で遊ぶマックスたちはかわいかったし、 一緒に寝る部分の絆も素敵です。 音楽もその場面場面で効果的に使われていました。
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最初はマックスにイラッとしたりしたんです。私は結構あのぐらいの子が苦手だったりするので。(苦笑)でも一生懸命作ったカマクラを誰かに見せたかっただけなのに、それは壊されてしまう。その様子を見たときにマックスの気持ちが凄く良くわかり、物語にすっと入って行けました。
客観的に引いてみたら突っ込みどころは満載ですよね。何で突然嵐の海?とか、そもそもかいじゅうがいる島自体へんですし。でも例えば子供が人形で遊ぶとき、口でぶつぶつ言いながら心は完全に人形と同化あるいは、その世界に入り込んでいる…。自分が子供の頃超合金のおもちゃとかで遊んでいたときのことが思い出されました。(笑) (2010.01.25 22:05:36)
モーリス・センダックは大好きな作家です。
わたしは「胡桃割り人形」の本も持っていてときどき眺めます。 センダックの世界がそのままに広がっているのかなぁ、、、これも観にいきたいです。 (2010.01.25 23:11:07)
これ、ハマれるかどうかなんでしょうね~
そうそう、かわいらしく、またシュール! これわたしが好きなポイントなんですよね。 roseさんがシャネル&ストラヴィンスキーにハマってように わたしはこちらにどっぷりハマっちゃって 2度目鑑賞でも泣いちゃいました あの奇想天外な重なって寝る、とか 喜ぶから石を投げて落とすふくろうとか ハートにCとか(笑)そういうの 大好きです~♪ (2010.01.26 00:40:19)
こんにちは~
ああいう子どもの感覚って、さすがに客観的に見れるので、分かります(笑 絵本の中を再現したって感じでしたね。 私は意外と、この映画、入り込めましたよ。 (2010.01.26 06:01:44)
こんにちは~
>そうそう、かわいらしく、またシュール! >これわたしが好きなポイントなんですよね。 そうなんですね! 私はファンタジーは当たり外れが激しいんですけど、これ結構好きになれました。 >roseさんがシャネル&ストラヴィンスキーにハマってように >わたしはこちらにどっぷりハマっちゃって >2度目鑑賞でも泣いちゃいました 年に数本、そういう映画って出現しますよね^^ >あの奇想天外な重なって寝る、とか >喜ぶから石を投げて落とすふくろうとか >ハートにCとか(笑)そういうの >大好きです~♪ ----- みんなで寝るのとか、あったかそうでよいですよね。 あんなシーンを見ると、思いっきり遊びたいです。 (2010.01.26 07:20:36)
>向き合ってほしいのに、心配してほしいのに、放っておいてもほしい。
確かに人間ってこんな矛盾した願望を持ってますよね。 そしてこの塩梅を間違えればキレる子供になったりするのかも?です。 でもそういう思いもかいじゅうたちと接することで巧く解消されたところがこの映画のよかったところだと思いました。 (2010.01.26 20:46:27)
こんにちは~
すごくいろんなストレスって人間にはあって、それは子どもでも例外ではないんですよね。 家庭内のいろんなことは子どもに想像以上のストレスを抱えさせちゃってる。 大人も子どもも、何もかも忘れて思うがままにふるまえる時があった方が、精神的にいいよね~。 (2010.01.27 08:13:15)
rose_chocolatさん、こんばんは!
そうですねー、向き合うってことは、相手に自分のことを見てもらうことだけでなく、相手を自分が見てあげるってことですからね。 子供のころはかまってもらうだけですが、大人になるとかまってあげることもしなくちゃいけないのですよね。 男の子はやんちゃ盛りはまさにかいじゅうでしょうねえ。 (2010.01.27 22:18:30)
こんばんは~
>向き合うってことは、相手に自分のことを見てもらうことだけでなく、相手を自分が見てあげるってことですからね。 そう。 双方向のコミュニケーションです。 >子供のころはかまってもらうだけですが、大人になるとかまってあげることもしなくちゃいけないのですよね。 >男の子はやんちゃ盛りはまさにかいじゅうでしょうねえ。 ----- もうマックスの年齢は過ぎてますが、小さい時はあんな感じですよね。 あんたたちはどんだけ遊ぶー!! みたいな。 笑 いくら遊んでも大人に文句言われない世界って、子どもはうれしいんでしょうね。 (2010.01.28 19:45:32)
そうですね。けっきょく最後に彼は家に帰ることを決断します。泣きながら飛び出したはずの家へ、お母さんの元へ。
かいじゅうと過ごした時間が、彼を成長させたんですね。 (2010.01.30 00:03:19)
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