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テーマ:映画館で観た映画(8464)
カテゴリ:洋画(は行)
原題: BENDA BILILI! 監督 : ルノー・バレ 、 フローラン・ドラデュライ 出演 : スタッフ・ベンダ・ビリリ 鑑賞劇場 : シアターイメージフォーラム 公式サイトはこちら。 <Story> 2004年、コンゴ民主共和国の首都キンシャサで、フランス人映像作家のルノーとフローランが出会ったのが“スタッフ・ベンダ・ビリリ”だった。 ポリオのため下半身不随になった彼らは、レストランの入口で演奏を聞かせてお金を稼いでいた。 「路上の真実」を歌う彼らに興味を持ったルノーとフローランは、彼らのアルバムとドキュメンタリーを作ろうとする。 しかし、それまでに長い時間がかかることになる。 ![]() ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡 - goo 映画 <感想> 先日『ソウル・パワー』を観に行った時に、本作の告知もあったので、 これはぜひ行きたいと思っていました。 この秋にはスタッフ・ベンダ・ビリリの日本公演もあるそうですね。 公開にはいいタイミングだったと思います。 ポリオという病気は、予防接種もあるので、 今や日本ではほとんど罹患した話は聞かなくなりましたが、 コンゴではまだあるとのこと。 この病気で身体に障害を抱えた人たちが、ベンダ・ビリリを結成しました。 "ベンダ・ビリリ”とは「外見を剥ぎとれ」という意味で、つまり「内面(の精神)を見よ」ということ。 (公式サイトより) だそうです。 彼らは何事にも躊躇せずチャレンジして、 車椅子だろうが何だろうがどこにでも移動していくし、海外で公演もする。 一体そのパワーってどこからやってくるんだろう。 そもそもコンゴ自体がもう、内戦で疲弊している国であり、世界最貧国の1つとなっている。 治安は悪いし、生活も不安定な国で、身体障害者が生きていくことは過酷なことと思う。 それなのに彼らは自分たちの音楽を自分たちの力で表現し、 収益を惜しみなく周りのために使う。 例えそれが通りすがりの小さな女の子であろうと、「人形買って!」と言われれば、 「ああ買ってやるよ」と何の衒いもなく優しく言うメンバーたち。 彼らの曲にもその精神は流れていて、例えば「ポリオ」という曲では、 予防接種をしよう、と呼びかけてもいる。 また、段ボールで寝るストリート・チルドレンを歌った曲もある。 どれもがみな彼らの叫びであり、魂であり。 コンゴに生きる人たちがよくなるように、希望を持ってくれるように、ただひたすらそれが彼らの願いなのだろう。 車椅子で演奏するにも関わらず、そのまま踊り出す彼らのパワーははちきれそうなくらい。 海外公演の様子もありました。 最初は誰一人としていなかった会場が、彼らが演奏を開始するや否や、 あっという間に満員に。。。 『BECK』もいいけど、ベンダ・ビリリもすごいよ(笑) もう用意されたステージじゃ足りなくて、全身で歌う喜びを表現している。 どうして今の状況が不満なの? と語りかけられているみたい。 あれがない、これが足りない、それが不満だ。 何でもあるはずの私たちは、常に不満を持ちながら生きている。 それよりもずっとずっと過酷な状況のはずなのに、彼らは笑っている。 喜んでいる。 そんな彼らに私たちはに惹きつけられる。 そして日常の彼らが見せる、底抜けの明るさは魅力的。 ただ単に明るいだけじゃなくてちゃんとわきまえることも彼らは知っている。 それは一重にリーダーの性格もあるのでしょうか。 とにかく彼らに魅せられた1時間27分でした。 ****************************** 今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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