慟哭し嗚咽することもないのだが、本日、新調した背広に気がついてくれたのは、何回数えても1人しかいない。しかし、考えてみれば、「それ新しい服ですか?」と他人に聞いたことがない。何も見ていない証拠である。
かつては、私も2週間に一度、カッターシャツ10~12枚を5~60分かけてアイロンをかけていた。アイロンがけには、何故だが、ボンジョビが似合ってたりなんかする。
私が、高校生の時に、大阪南港の空き地で、大ロックフェスティバルがあり、受験生にもかかわらず、今日1日だけは遊ばせてくれアニキ(アニキいなかった)といいつつ、ロッカーの友達と出かけていった夏の暑い朝であった。まだ若い丸坊主に、サングラスな奴。暑いのに鋲の入った皮ジャンな奴、ピンクのミニスカートにピンクのバッシュな女の子、そんな中、始まりました!前座その1アンヴィル。皆さん、まだシーン。
前座その2、ボンジョビ。シーン。皆さん、まだ後ろで焼きそば食ったり、仮説トイレに並んだり。
そして、ホワイトスネイクになった瞬間、全員が舞台めがけてもみくちゃ。次にスコーピオンズ、トリはマイケルシェンカーグループ。
一緒に行った友達は、もみくちゃにされながらも右手を高く挙げ、その腕の中には録音機能付ウォークマンが。
彼は、帰り際、とてもご機嫌で、録音したでしたわと鼻息が荒かった。
そして後日、そのテープを聴いた。絶叫であった。
「おすな、押すな、おい押すなゆーとるやろ、ワレ~」と彼の絶叫が。
その後方BGMとしてホワイトスネイクのデビッドカバーディルが歌っているのが微かに聞こえた。
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