渋川を訪れるのは、短い人生でも、2回目である。東京から数えると、埼玉県を越え、群馬県に入らなければならないのだ。群馬?そうじゃ、なにか?
日本の中心と宣言しているところは、多い。我が、兵庫県でも、西脇市が日本のヘソと称しているが、それは、何年かの前のこの日記にも紹介しているが、私が探すのも面倒なので、そういうことにしておいてくれ。
私は、自称麺グルメでもあるので(今、思っただけであるが)、ここで、ウドンを食べることにしたのである。そばのほうが好きなのだが、ここは、敢えて、ウドンである。ウッ、ドン!ってイメージが中学生のころからあるのだが、よろしいでしょうか。私のウドンの歴史は古いといわれると、家庭事情においては、悪党的に、いや、圧倒的にラーメンの歴史の方が古いのである。
そんな訳で、わたしの、饂飩始まり序章は、申し訳ないが、自称グルメでも関わらず、小学校の時の、阪急そばおよび山陽そばである。それは、関西に住んでいない方のために、敢えて説明すると、駅構内に入っている立ち食いそばである。
関東風にいえば、西武そばや大江戸線そば、東急そば、名鉄そば、西鉄そばみたいなものである。子供の小遣いで、塾帰りに食べられる代物であり、冬季夏期講習ならば、中高校生が、一人、街中で食べられる店であった。中高では、喫茶店も、レストランも飯屋も、一人堂々行く勇気も度胸もない小心者だったのである。小心者精神は今も引き継がれ、たとえ、旅行でも、いつも、カッコ書きの、臆病者のの旅立ちにしか過ぎず、特にカップルが基本のヨオロッパなんか、酔ってでもない限り、メシに、レストランなんか、いけないのである、だから、アジアの屋台を愛するのである。
まあ、話は、それたが、饂飩を求めて、急遽700キロの旅である。
実は、日本三大饂飩も、随分適当で、稲庭うどん、讃岐うどん、水沢うどん、五島うどん、氷見うどん、名古屋きしめんなどが有力なのであるが、氷見饂飩は、来月食べに行くとして、今日は水沢饂飩なのである。
伊香保温泉から近くには、うどん街道があり、どこも立派な店構えをしており、うどんが1000円を越えるというのは、なかなか納得しにくいのだが、こういうところでは、観光客目当てなのだろうか、仕方ないか、と思いつつも、本格的な感じであった。
メニューは、うどん大中小に、サイドメニューは、きのこバターいためと山菜佃煮など、2,3品のみ。うどんも、冷たいの(ざるううどん)しかなく、黄土色のゴマたれのみ。なんだか、こだわりの本格派って感じがしてくるのである。主人も17代目であり(400年のれきしがあるのは、ここと田丸屋)、綿密な研究の中で、この街道では、1,2を争ううまさだと、勝手に思う。味が分かってしまうのは、ざるだ。ただ、問題は、こだわりすぎたのか、讃岐うどんの庶民性日常性から乖離した値段だとは思うのだが。
こんな高いうどんは、私も饂飩倉1件しか知らない(が、うまい)。
そのあとは、水沢観音にて、マニコルみたいに、くるくる左回りに三周して、シャンシャンなのであった。
何故か、台湾人も来ていて、これでもか、とお守りくるくる携帯中である。台湾も温泉がいっぱいあるのだが、そういうことではなく、何となく、大陸と、島の人の違いは、分かるものである。
獅子が口に咥えて、おみくじを運んでくれるというシステムだが、これは、台湾(高雄)でチャレンジしたことがあるので、ここでは、敢えて、やらないのであった。
帰りは、ガタンゴトンと高崎から快速で帰るんだが、適度な込み具合(立っている人はいないが、ほとんど空席なし)で、1時間先の大宮まで、誰も降りなかったのが、何とも、近郊電車に慣れている私には不思議に思ったのである。大宮から20分で上野なのだが、群馬から埼玉で降りて東京に行く人はほとんどおらず、乗客が入れ替わったのであった。皆さんどこに行くのだ、確かに若いおねえさんから初老の男までいましたが。
乗客が総入れ替えし、私の横には中国人家族が乗ってきた。私の読んでいる本は、中国の食に関して滅多切りしている内容だったので、1パーセントぐらい冷や冷やしたのも、確かである。大宮駅を出るとすぐ、ジョンレノン博物館の表示が見え、降りればよかったかなという印象を持ちつつ、そのまま空港に向かうのであった。
それにしても、新幹線で60分、在来線で90分、値段は半分、この微妙なライン、厄年男どう捕らえるよ、てか、どちらにせよ、自己経済学的に、今後の人生に大きな影響を与える金額ではないのだが、本も読めるし、飛行機もせけへんしー、でも、なんだか、どこか、間違っているような気もしながら、ガタンゴトン。
向かう前に、小腹が減り、しかし、時間もなく、立つ食いそばである。美味でならした胃袋を、汚した気分になってしまった、グルメ気候レポートである。
2009年2月群馬旅行
三大うどん、渋川水沢うどん
伊香保温泉にて
愛と生命博物館1
愛と生命博物館2
高崎洞窟
高崎観音寺
高崎達磨寺