ヌエストラ・セニョーラ・サンタ・マリア・デ・ラ・アスンシオンのいろは

2018.05.19

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アスンシオン、行く前に、どんなところか調べてみるよね、調べたら、行きたいところも見どころもパラグアイにはあまりないって感じなんだよね。
それで調べてみると、長期旅行者が、何もないのに長期滞在（＝沈没）している人たちが多いことも分かった。
それは、物価が安い、人が良い、治安もそう悪くない、みたいなところらしい。

これは何だ、これは鉄道跡、何とも潔く、1900年代にパラグアイは鉄道を捨てた。捨てた後は廃墟同然の博物館になっていた。入場料も100円ぐらい。南米最初の鉄道だったのだが。

今は、だんだん新市街の方が人気というか人が集まりだしている。

それと街を歩いていると、でかい木々が多く、緑多いなあって感じである。高層ビルがないだけに余計にデカ目の街路樹が目立つのかも。

パラグアイは南米でもぶっかの安い国としてまあまあ有名だ。
うわ、一人当たり、低っ。中南米、カリブ海32か国中で下から5番目じゃん。ウルグアイとはえらい違いや。確かに物価まあまあ安かった。

首都アスンシオンは、パラグアイの端っこにあり、すぐにアルゼンチンとの国境である。山々に囲まれ国で、北部は荒涼とした不毛地帯である。
スペインが金塊求めてラプラタを遡ってまず作った都市がアスンシオンで、その後下流にアルゼンチンのブエノスアイレス、上流のボリビアのサンタクルスが建設されていったということである。（だからパラグアイ人は我々がアルゼンチンを産み落とした的な意識があるという）

パラグアイはかつて、物価が世界一安いなんかいわれていた。今でも確かに安いが、それは日常生活においてだよな。

そしてパラグアイといえば三国同盟戦争（パラグアイ戦争）だろうか。
１９世紀初めに年にスペインから独立したパラグアイ。いつの間にやら、第二代大統領アントニオ・ロペスの指導力のもと、順調に発展を遂げ、1850年頃には南米で最も近代化が進み、最強の軍隊を保有する国家になってしまっていたのだ。

強国を疎ましく思うのは、隣国の宿命。ブラジルとアルゼンチンがウルグアイをシバき上げたあとは、パラグアイが標的となる。
いろんな過程を経て、結局、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイの3国同盟が結成され、パラグアイは国土を取り囲む10倍以上の敵と戦う羽目になった。しかし、この後、パラグアイは壮絶な戦いを繰り広げたのである。三国同盟軍を２年以上も撃退し続けたのだ。
当時のパラグアイの成人男性のほぼすべてがこの戦争に従軍したといわれる。最後には少年から老人、更に婦人にいたるまで全国民が動員され、戦争に参加することになったほどだ。

そして、遂に首都アスンシオンは三国同盟軍により陥落、しかし、更にロペス大統領は残ったわずかな軍を率いてゲリラ戦を展開し、1年以上にわたって戦い続けた。
結局、あまりの被害に三国同盟軍も嫌気がさし、途中でウルグアイ、アルゼンチン軍は撤退。しかし、最後にはブラジル軍により全滅。大統領も戦士し、６年戦争は終結。
パラグアイは鉱山や穀倉地帯など国土の4分の1以上を失い、産業が壊滅、南米の大国から一小国へ転落。
全人口の半分以上（一説には１３０万人が２２万人とも）を失い、特に成人男子にいたっては、全人口の8、９割が戦死、といわれている（生き残りは２万人とも）。壮絶である。

そして多くのパラグアイ人がブラジルのコーヒー農園で奴隷となったのであった。

アスンシオンのセントロの中心、英雄広場では屋台や露店が並んでいる。その一角にあるアンバリッドを模写したドーム型の霊廟がある。
ここには先の戦争の初代大統領のカルロス・アントニオ・ロペスとその息子フランシスコやパラグアイの英雄たちが祀られてる。工事中だったが。

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