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テーマ:映画レビュー(889)
カテゴリ:映画レビュー
「ガタカ」をまた見た。
やっぱり最高だ。 遺伝子工学が発展した近未来。社会は遺伝子の優劣においてのみ人間の才能を判断していた。そのため、新生児は受精段階において遺伝子操作を行われ、遺伝子的に優秀な人材のみに選別されていた。そんな中、遺伝子操作をされることなく生まれてきたヴィンセント(イーサン・ホーク)は、出生時に約30年の寿命と診断され、生まれた時から将来の見込みがない「不適合者」として育つ。 やがて、ヴィンセントに遺伝子操作を受けた優秀な弟ができる。しかし、兄でありながら遺伝子の優れた弟には何をしてもかなわず、希望の無い生活を余儀なくされた。見せ付けられる差。やがて、ヴィンセントは宇宙飛行士を夢見るようになるが、その夢も劣性の遺伝子のため尽く断ち切られていった。しかし、それでも夢を追い続けたヴィンセントは、ある日、ずっと勝てなかった弟との度胸比べに勝ち、家を捨てて一人旅立つ。 職を転々としながら下級クラスの生活を送った末、宇宙飛行士の施設“ガタカ”の清掃業についたヴィンセントは、ある日、闇業者の手配により、事故のため身障者となった元エリートの男ジェローム(ジュード・ロウ)に偽装し、“ガタカ”にエリート社員として潜り込む。しかし、そんなある日、ヴィンセントの正体を疑っていた上司が殺害され……。 とまぁ、そんな感じの話。 とにかく、ジェローム役のジュード・ロウがやっぱりかっこいい。 はじめは事故で障害を負った事で自暴自棄になり、自分の将来の面倒を見てもらう事だけのために協力しているのだが、生活を共にするにつれて友情が芽生え、ヴィンセントの未来を真剣に考えてゆく。 いやぁ男だねぇ。 エンディングはもう、涙無しでは見られない。 すっきりしていて、しかも男らしくて、それで居て悲哀も含まれて… 友情・夢・人の尊厳など、全ての事柄の回答が、あのエンディングには含まれていた。 もっとSF色が強い映画かと思って見たのだが、ヒューマンドラマとしての完成度が高く、心が震えるような良い映画だった。 マイケル・ナイマンの楽曲も良い。 ちなみにGATTACAとは、人間のDNA塩基配列の一部分。 A(アミン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)の4種類の塩基でつくられるDNAは、塩基配列が二重螺旋化された形で細胞核に組み込まれている。 人体細胞は約5~60兆の細胞で出来ているが、すべての細胞が同じ塩基配列を持っていて、基本的に一生涯変わらない。 つまり、DNAは人間の性格・能力・健康など、全てを司っているものだ。 それが「ガタカ」。 DNAはどこまで人間の一生を支配するのか?そこがこの映画のキモなんだろう。 素晴らしい。 あぁ・・・しまった、褒めちぎってしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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