|
カテゴリ:本
映画原作ドラえもん大全集「大長編ドラえもん のび太の恐竜」を読んでいると、149ページに以下のような場面があった。
このシーンは、タイムマシンの壊れたドラえもん一行がピー助(フタバスズキ竜の子供)を恐竜ハンターに引き渡す代わりに、現代に返してやろうと言う取引を持ちかけられた場面。 スネ夫が「ピー助を渡して送り返してもらおう」と主張し、「金持ちのペットになってプールで飼われるんだから良いじゃないか」と理由をつける。 その後、のび太のセリフはこうだ。 「それがピー助にとってしあわせなことだと思う?そんなことにならないよう、これまでがんばってきたんじゃないか。」 野生動物保護の観点から出てくる結論はそこだ。 子供に見せる漫画としては非常に正しい。 このシーンのジャイアンがカッコいいんだこれが。 しばらく黙って皆の話を聞いていたジャイアンが、ボソッとつぶやく。 ジャイアン「おれ・・・・・・、歩いてもいいぜ、日本まで。」 スネ夫「お、おい、正気かよ!!なんでぼくたちがこれ以上トカゲのぎせいに・・・・・・」 ジャイアン「おれは歩く!!のび太といっしょにな!!」 のび太「あ、ありがとう!!ジャイアン。」 ジャイアン「いや・・・。おれが『タケコプター』を落とした時、おまえ、おれの手をはなさなかったもんな。」 男気あふれる映画版ジャイアン最強。まさに漢。 しかしだ、同じような題材を扱った、てんとうむしコミックス ドラえもん第2巻の166ページから始まる「恐竜ハンター」と言う短編には、こんなシーンがあるのだ。 これは、部屋に恐竜が居るところを見つけたのび太に、ドラえもんが説明をするシーンなのだが、「のび太の恐竜」とはまったく違う事を言っている。 曰く「セワシくんときょうりゅうがりに行ってきたんだ。」「未来の世界ではやっているんだ。おもしろいスポーツだよ。」だそうな。 何の臆面もなく、狩ってきた恐竜をペットにすると断言するドラえもん。 おいおい、恐竜ハンターは航時法で禁止されているんじゃなかったのか?(のび太の恐竜146ページ) コレだけじゃなく、コミックス版のドラえもんは時々悪い事もすればズルイ事もする。決してのび太たちを導くための良心的な存在ではない。 わざとしずかちゃんの入浴時間に合わせて、どこでもドアで源家の浴室に行ってみたりもする。 しかし、今回のこのシーンだけは納得行かない。のび太の恐竜のシーンがあまりにも名シーンなだけに。 藤本は死んでしまったし、脳内で無かった事にするしかないのか・・・ おおおこうち「おれ・・・・・・、見なかったことにしてもいいぜ、第2巻。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本] カテゴリの最新記事
|
|