『桔梗の旗~明智光秀と光慶』を読んで
日本に古くから生息していたとされる植物の一つが、桔梗です。五角形の紫色の花をつけるのが、大きな特徴です。美濃の土岐氏一族は、その桔梗をあしらった紋を使っていたことで、知られています。その土岐氏一族の血を引くとされる明智光秀。彼の家紋も桔梗紋でした。明智光秀とその息子光慶(みつよし、通称は十五郎)に光をあてた物語を読みました。谷津矢車さんの『桔梗の旗~明智光秀と光慶』です。息子十五郎は、父光秀から認められていないと悩み不満を持ち続けます。そんな中、本能寺の変が起きるわけです。父の本音が分からぬままの別れ。そんな中、光秀の側近、明智左馬之助(さまのすけ 光秀の娘を妻に迎え、明智姓に)が、登場します。父がいかに息子を愛していたかを、息子に語ります。左馬之助は、光秀にのみならず、信長にさえその武才が認められていたと言います。本能寺の変の際、信長の姿を最後に見たのは、左馬之助でした(この物語では)。そこで信長が語った言葉は、あまりにも感慨深いものでした。良きも悪しきも上に立つものの風格なのか。あっぱれと言うのでしょうか。明智光秀が救われた瞬間と見ました。左馬之助の話を聞き、息子は、父の想いをどう受け止めるのでしょうか、、、、光秀が守りたかった桔梗の旗はどうなるのでしょうか。大変楽しめた一冊でした。桔梗の旗 明智光秀と光慶 [ 谷津矢車 ]BLOGランキングに参加しています。お別れ際に、クリックして頂けると嬉しいです。にほんブログ村