テーマ:社交ダンス(8695)
カテゴリ:アートのはなし
上野の東京都美術館に、フェルメールと17世紀オランダ絵画展を見に行って来ました。
今回の目玉は、ドレスデン国立古典絵画館所蔵のフェルメール『窓辺で手紙を読む女』。 修復後、背景に出現したキューピッドを所蔵館以外で世界初公開というものです。 ヨハネス・フェルメール《窓辺で手紙を読む女》(修復後)1657-59年頃 修復前の絵は2回見ているんです。 最初は2005年に日本にやって来た時。 この時の目玉もやはりフェルメールのこの絵でした。 2回目は2014年にダンスの遠征旅行でドイツに行った時に、所蔵元のドレスデン国立古典絵画館で見ました。 ちなみに修復前はこんなでした。 X線調査で背景にキューピッドが描かれていることが1979年には判明していたそうですが、フェルメール自身が塗り潰したと考えられていたのでそのままになっていたとのこと。 ところが最近の調査・研究で、消されたのはフェルメールの死後という新事実が解って、2019年に修復が開始されました。 修復作業の様子が映像で紹介されていましたが、綿棒で丁寧に上薬を剥がした上、顕微鏡で見ながらカンバスの繊維1本ずつ上塗りの絵具を剥がすと言った、化石調査の刷毛で地面履くより緻密な作業をされていましたね。 担当された方は息もできなかったんじゃないでしょうか。 一体誰が、何のために塗り潰したのかということに関しては諸説あって、17世期当時あまり有名でなかったフェルメールの絵をすでに巨匠だったレンブラントの作品に見せるためというのが有力な説のようです。 皆さんはどちらがお好きですか。 個人的にはキューピッドがないほうがスッキリしてていいと思います。 絵の中の女性が読んでいるのはラブレターだというのを見る人に分からせるためにはこの画中画が必要なんでしょうかね。 存在感ありすぎなので、せめてもう少し小さくして欲しい気がします。 この、フェルメールの『ヴァージナルの前に立つ女』くらいに。 この他に、ドレスデン国立古典絵画館のレンブラントやライスダールといった17世紀オランダ絵画コレクション約70点が展示されていました。 ヤーコプ・ファン・ライスダール《城山の前の滝》1665-70年頃 このライスダールの絵はドレスデンで見た気がするんですが、他の作品は全く覚えてませんでした。 大将はレンブラントが結婚1年前に描いたとされるサスキアの絵に見覚えがあるような気がすると言っていましたが、私は放蕩息子の絵のサスキアしか覚えてませんでしたね。 レンブラント・ファン・レイン《若きサスキアの肖像》1633年 アルバート・ヘンリー・ペインの複製版画やレイデンの画家ハブリエル・メツーなどの絵が多く展示されていました。 フェルメールと17世紀オランダ絵画展は2022年4月3日(日)まで上野の東京都美術館で開催されています。 美術館に行くのは去年の8月以来でした。 事前のネット予約が必要で、最終日間近だったので平日しか空いていなくて、2022年3月30日(水)に休暇を取って行って来ました。料金は一般2100円です。 音声ガイドが500円から600円に値上がりしてました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022/04/01 08:05:20 PM
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