テーマ:社交ダンス(8677)
カテゴリ:映画のはなし
暗記ものの試験勉強は、前日徹夜しないでちゃんと寝たほうが記憶が定着すると聞いたことがあります。
心理学でレミニセンスというと、学習してから次第に失われていく記憶とは逆に、しばらく時間が経ってからの方が鮮明に思い出すことができる現象だそうです。 寝てる間に記憶が整理されて取り出しやすくなるからなのでしょうか。 今日ご紹介するレミニセンスは、記憶にまつわる近未来のSFものです。 マイアミは海面が上昇してベニスのような海上都市になっていました。 太陽が出ている間は気温が高すぎて暮らしにくいので、人々は昼夜が逆転した夜型の生活を送っています。 無口な退役軍人のニック・バニスター(ヒュー・ジャックマン)は、装置を使って客の希望する記憶を3次元的に追体験させる法律スレスレのような仕事を生業としていました。 夫と出会った頃の思い出を何度も繰り返す老婆や、歩いていた頃の日々に戻りたい戦争で足を失った男。 楽しかった過去に戻りたい人たちが主な顧客です。 ニックはその仕事をワッツという相棒と2人で行っていました。 ある日、メイ(レベッカ・ファーガソン)という名の絶世の美女が店を訪ねてきます。 無くした鍵の場所を思い出したいと、最近の記憶の追体験を依頼してきました。 メイが店を出て行った後で、ニックは彼女が忘れたイヤリングを発見します。 メイの働く店を探し、彼女がステージで歌う曲に運命的なものを感じたニックはたちまち恋に落ちてしまいます。 仕事をワッツに任せてメイにのめり込んでいくニック。 ニックのことが好きだったワッツは面白くありません。 しかし恋はあっさり終わりました。ある日突然メイがいなくなってしまうんです。 ニックは懸命に探しますが見つからず、彼女との思い出にすがってマシンに依存するようになりました。 そんなニックの元に、検察官エイブリーが捜査協力を依頼してきます。 昏睡状態の容疑者の記憶からある男の情報を得たいとのこと。 麻薬組織に絡む捜査なんですが、なんと記憶の中にメイが登場するんです。 メイって、本当は何者? ニックに近づいてきたのは偶然? 『レミニセンス』(原題:Reminiscence)は、2021年のアメリカ映画です。 リサ・ジョイの監督デビュー作で、脚本も務めています。 記憶を掘り起こして追体験できる装置があったら、依存症になる人が続出しそうな気がします。 辛い現実より楽しかった過去へ戻りたい、たとえ夢でも。 すごいのは追体験が本人だけでなく他人にも立体的に見えてしまうことです。 これがあったら犯罪者も嘘つけなくなりますね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/03/29 07:14:40 PM
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