カテゴリ:アート
昨日のお茶の稽古は「続きお薄」。濃茶と薄茶を続いて
点てるお点前。しかし、棗と茶入れの置き換えとか、 家に帰ったらすっかり忘れていた。 先輩は四ヶ伝の唐物。黒の絽の着物が見るからに涼しげ。 だが、実際は暑くてたまらないとのこと。江戸時代の 人々は、この暑さをしのぎやすくするためにさまざまな 工夫を凝らした。 この展覧会では、そんなことがよく分かる。「朝の章」、 「 日盛(ひざかり)の章」、「夕暮の章」、「夜の章」と 時間を追って、夏の一日を展示品で表現している。 鈴木其一の「朝顔図」ではじまる。一輪の朝顔の花。 やはり夏は朝顔に限る。マンションの玄関にも、小学生が 学校から持ち帰った朝顔の鉢植えが置かれている。 そういえば、今日は入谷の朝顔市。さて、其一の絵は 一幅の掛軸だが、たらしこみの緑が涼しげ。 涼しげと言えば、応挙の「青楓瀑布図」。これは昨年、 サントリー美術館で見逃してしまったので、ぜひとも 見たかった作品。対決展の「保津川図屏風」、応挙と 蘆雪展での「大瀑布図」と応挙の滝を見たが、この 「青楓瀑布図」がいちばん好きだ。ポイントは楓の絵。 この緑色がまさに清涼剤のように、涼しさを演出して いる。館内はエアコンが快適に効いていて、臨場感 たっぷりだったが、現代の贅沢さを感じてしまう。 歌麿のヌードも目を引く。ほんのりとピンク色に染まる 肌が美しい。意外に思うのだが、浮世絵にこういう ヌードは珍しいとのこと。 祇園井特の「納涼美人図」のお歯黒女性。今の感覚では 気持ち悪いと感じてしまうのだが、当時としては、 極めつけの美しさだったのだろう。この後、出かけた 東博でも、また祇園井特のお歯黒女性と出会うことに なったのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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