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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2009年05月18日
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カテゴリ:アート

納涼美人図.jpg

千葉市美術館が集めた浮世絵の名品展。今まで
この美術館で行われた浮世絵師の展覧会を回顧
する目的もあるようで、師宣、歌麿、春信、清長らの
絵が特に多く出展されている。

やはり、先日来、外国からやってきた当時のままの
色鮮やかな浮世絵を眺めているので、こちらの
春信や歌麿の絵が、まったくもって物足りなく
感じてしまうのは、しょうがないことか。

それでも、出展数の多さ、比較的保存状態のよい
国芳らの作品、それに美しい肉筆画と楽しめる
ところが多い展覧会であった。

師宣は墨摺り絵に筆彩なので、劣化のショックは
なく楽しめる。絵本の「恋のむつごと四十八手」
「恋の楽しみ」なぞ、別のページも開けてほしい。
まぁ、公立美術館では無理だろう。しかし、タイ
トルからしてなまめかしい。

歌麿の美人大首絵は、「青楼七小町 玉屋内花紫」
などがある。いつもながら、髪の毛の生え際、
えりあしなどの細かい彫りのありさまに感動する。

「錦織歌麿形新模様 浴衣」。輪郭線のない着物。
歌麿の画期的な作品だが、この紫色がきれいに
残っていたら、さぞ素晴らしいのだろうと残念に
思う。

国芳の団扇絵の美人図「見立道成寺」などが、
数点ある。これらは、よくぞ残っていてくれたと
いうくらい素晴らしいものであった。

師宣の肉筆画の屏風「隅田川・上野風俗図屏風」
にも目を見張ったが、私がこの展覧会で特に素晴
らしいと感じたのは、窪俊満の「砧打ち図」と「萩
の玉川二美人図」の二つの肉筆画である。水墨画
調の暗い光景をバックにして、鮮やかに浮かび
上がる女性たちの姿が、非常にドラマチックで
感動的な作品であった。

水野蘆朝の肉筆画の「美人虫取り図」も上記同様
ステキであった。この画家、はじめて知ったと
思ったのだが、実は以前にも江戸の誘惑展で他の
作品を見ているのであった。

冒頭の絵は歌麿の肉筆画「納涼美人図」。呂の着物の
透け具合がいつ見てもすばらしい。歌麿の絶好調の
時代の作品。





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最終更新日  2009年05月18日 00時04分30秒
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