カテゴリ:アート
東京ステーションギャラリーで岸田劉生展を見てきました。 岸田劉生は東京国立近代美術館などで、重要文化財の切通しの 写生の絵や麗子像など細切れに見ているので、なじみはあるのですが 今回は、中学生時代から晩年まで時代を追って展示されているので 画業の変遷がよく分かるものとなっていました。 特に自画像を含めた人物画の変遷の様子は面白かった。首狩り族と 称された初期の作品から、北方ルネッサンスの影響を受けた時代、 そして日本画に足を突っ込んだ頃の作品。自分としては、磁器のように てらてらとした光沢のある北方ルネサンスチックの作品が好きだ。 この人、人物に花や草を持たせるのが、特徴だ。 何のこともない土の道路や木々や雑草までに、強い生命力を 感じ、青空と対比した風景画も良かった。 また、椿の花や、リンゴなど、見つめて見つめて、じっと観察した 静物画にも迫力を感じた。 劉生の描く日本画は、思わず微笑んでしまうような童子の出など 偏屈と言われた性格からは信じられないような優しくカラフルで 素朴な絵が多い。とてもいい。 38歳、打って変わって、油絵の世界でも明るい色彩の世界に突入した 直後に亡くなる。このまま、生きていたら、どんな絵を描いていたの だろうと想像が膨らむ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年09月01日 17時18分13秒
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