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2009.05.30
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カテゴリ:吉川英治
〔時代小説〕吉川英治 新・平家物語(十六).jpg
遂に、遂にフィナーレです。
物語の中心に座り続けてきた義経も頼朝も後白河法皇もその身を土に返す日が来て、そして残った者は崇徳天皇の水守だった麻鳥と常磐御前の侍女だった蓬子、歴史には名を残さない凡夫と凡妻

吉野雛の巻
静と別れた後の義経主従の足取りを追いかける。
決して判官贔屓の感情に寄ることなく。

歌舞伎で有名な勧進帳も描かれているけれども、劇の要素はかなり低め。
義経は笛も持っていないし落しもしない、阻喪らしいことは何もなくて物足りないという感想も僅かにありますが、それだけに全ての嘘を見通しながら関の通行を赦す富樫の男気に涙が零れます。
ああ、そうそう。この巻で初めて映画やドラマでお馴染みの弁慶が弁慶らしい振る舞いを披露してくれる。
富樫と弁慶の言葉の応酬は歌舞伎(声)で聴くのもいいものですが、文字(目)で読むのもいいもの。

このblogでは詳しくは書けませんでしたが、時忠と義経の関係をこの小説では以下のように紹介しています。
(本文より)
真の時忠を知る者は義経であり、義経を知る者もまた時忠であった、ということまではたれにも思いえなかったであろう。
知己とはそんなものであり、また生涯に幾人もいないのがほんとなのかもしれない。

鷲ノ尾三郎が焼け落ちる焔とともに義経の最期を見届ける場面で駄五六の言葉を回想する、その言葉もジーンと来ます。
(本文より)
「なに、武者になれたのがそんなに嬉しくってたまらないって。ばかだなアおまえは。武者ってどんなものか知らねえからだ。いまにみろ、生まれ故郷の山家が、どこより懐かしいところになるか」
駄五六は一の谷の戦いで登場してきた平家を逃げ出してきた農民あがりの武者だった男。
彼が言うだけにこの台詞はぐっと読者を惹きつけて離しません。

・雀仲間
・馬糞大路
・此君亭
・逢状
・飯室問答
・湖岸の病家
・船蔵春秋
・母の弓矢
・いまひとたびの
・高雄の細道
・金泥鬼
・大つごもり
・御室左右記
・偽勧進
・千鐘全土
・二十九の春
・談義しびれ
・おかしげな男
・二獣
・あけはな石
・冬眠の国
・安宅の関
・安宅の関・その二
・野々市殿
・勧進帳
・皮剥ぎ追尾
・能登の平家
・桃源の日は短くて
・仇し弓
・義経最期
・南海夜泊
・範頼陥し
・椎葉の山波
・亡びなき人びと
・傘の要らぬ日
・勝者の府にも
・頼朝の死
・吉野雛






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最終更新日  2009.05.30 20:59:36
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