1510702 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

年率200%の株式投資ブログ

年率200%の株式投資ブログ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カテゴリ

フリーページ

バックナンバー

2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月

お気に入りブログ

株は期待値とリスク… New! konatsu6483さん

2級建築士受験スーパ… ミカオ建築館さん

運用成績・ポートフ… lodestar2006さん

2024年3月の運用結果 snoozer8888さん

株式投資で小遣い稼… たつみ@MAさん
2009年04月28日
XML
いつも日経を読んでいて、ちょっとした疑問が浮かんだ時、
「これって、なぜだろう?もしかして・・・?
さっと調べてみよう!」と思い立ったら吉日です!

簡単な予想(仮説)を立てて、自分の頭で考えながら
実際に分析してみると、より効果的にビジネスの実際を理解し、
投資に役立てることができます。

今回は、財務諸表をさっと見るだけでも分かること、
洞察できることをみていきたいと思います。



「積水ハウス」をとり上げます。

4/27の日経新聞1面には、「積水ハウス、太陽光発電、
独自に値引き制 公的補助加え半額も」という記事がありました。

太陽光発電装置を独自に値引きすることで、
低迷が続く住宅需要を喚起する狙いがあるようですが、
積水ハウスの業績はどのような状態なのでしょうか。



以下、2008年までの当社の財務状況を基に分析します。

積水ハウスの株価を見る前に~決算・財務分析はこちら



◆積水ハウスの損益計算書P/Lの視点

売上高、営業利益、純利益について、
06年から08年度までの過去3年平均と今期の伸び率は、
以下の通りです。

1.売上高 1.5兆円(08年度)
3.1%(過去3年の伸び率の平均)→0.1%(08年度の伸び率)

2.営業利益 1000億円
17.1%→-1.7%

3.純利益 600億円
18.4%→-3.7%

上記から、06年からの成長の勢いが08年では止まってしまい、
P/L各指標の増加傾向が、維持に留まる、または減少転じて
しまっていることがわかります。



◆積水ハウスのキャッシュフロー計算書C/Sの視点

次に、本業での稼ぎ(営業C/F)と、稼いだお金の使い方
(投資C/F)をみてみましょう。

08年度、営業C/Fが前年のプラス770億円からマイナス1,750億円と
大幅に減少しています。

この大幅な営業CFのマイナスは、積水ハウスの場合、
06年の若干のマイナスを除くと過去5年で初めてです。

いったい、何があったのでしょうか?
先ほどP/Lで見たように、純利益は前期比-3.7%でしたが、
金額で言えば20億円減少した程度です。

有価証券報告書のC/Fを見てみると、確かに、棚卸資産等に
2,130億のお金を使っています。

実は・・・
不動産業では、棚卸資産の増加が「実質的な投資」を
意味するのですが、このキャッシュ流出分は投資C/Fには
反映されず、営業C/Fに計上されてしまうのです。

08年の営業C/Fマイナス1,750億円は、棚卸資産等の
増加分2,130億を差し引くと、380億円程度のプラスとなります。

また、投資C/Fはマイナス600億円と計上されていますが、
実質的にはマイナス2,730億円の投資であったこと
考えることができます。

結論として、当社は利益は微減していますが、本業の稼ぎが著しく
減少したわけではなく、積極的に投資を実施しているといえます。



◆積水ハウスの貸借対照表B/Sの視点

それでは、P/Lという成績、C/Sというお金の出入りの集積である、
企業の状態、つまりB/Sはどうでしょうか?

C/Sで見たとおり、07年には5,000億円(総資産の40%)だった
棚卸資産が、08年には、7,100億円(総資産の50%超)にまで
急増しています。

また、長期借入金が約1,200億円増加しており、総資本の10%を
占めるまでに増加しています(結果的に株主資本比率が減少)。

そして、2,300億円の現金等が減っていることから、
もともと持っていた現金と、新たに借り入れた資金で
棚卸し資産に‘投資’をしたのだということが分かります。



◆積水ハウスの分析まとめ

以上から、積水ハウスは08年に業績の伸びが止まりましたが
(P/Lの観点)、本業の稼ぎを維持しつつ、借入を行い、
積極的に投資を行い(C/Sの観点)、棚卸資産を急増させて
います(B/Sの観点)。

業界不調の中、積極的に投資を行い、事業展開している様子が
窺えます。

今後の業績は当然、今回の大幅な投資額を上まわる収益を
回収できるかが鍵となってきます。

また、記事にあった太陽光発電装置の値引き制度により
住宅需要が喚起されるかどうか、そして業績へどのように
貢献するかにも注意したいところです。


積水ハウスの株価を見る前に~決算・財務分析はこちら

いかがでしょうか?
新聞で目にとまった企業を、さくっと分析してみると、
業績の変化に気付き、企業の実態が分かってきます。


今回の分析では、シェアーズ(http://shares.ne.jp)の
財務グラフを用いて、5分程度で分析と洞察を行いました。

その後は、有価証券報告書を10分間だけ見て、
詳細を確認しました。



皆さんも、朝の出社前5分、または業務開始前の5分など、
さっと調べてみる習慣をつけてみてはどうでしょうか。
たちまち企業分析力が向上します。


以上の分析でご不明な点等ございましたら、
是非シェアーズまでご連絡ください。感想もお待ちしております!

support@shares.ne.jp





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年06月29日 15時46分17秒
コメント(0) | コメントを書く
[実践!企業価値評価] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.