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2009年04月30日
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1日1分!企業分析

本日の日経注目企業の分析 ~富士通~

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■注目した記事(4/30 1面)
LSI生産 富士通、開発でも協力へ
先端品、台湾社に委託

■記事への素朴な疑問
今回のシステムLSIへの投資では、数千億円規模が必要になり、
回収が困難と判断したため、外部の生産能力を活用するそうです。

NECエレ・ルネとの経営統合で加速する再編の中、
富士通はどんな財務状況だったのでしょうか?
今までの投資の姿勢、それを後押しするキャッシュの流れ、
財務体質が気になります。

以下では、08年度まで直近5年間の当社の財務状況を基に
分析します。

富士通の株価を見る前に~決算・財務分析はこちら

富士通の企業分析

■P/Lの視点
前期比の伸び率は、売上が4.5%、営業利益が12.6%と、順調です。
ただし、08年に純利益が純利益が50%減少しています。

営利利益が向上する中、純利益が減少するということは、
特別損失の影響です。
何が起きたのか理由を確認する必要がありますが、
まずはざっと全体を見渡してから、有報で詳細を調べましょう。

次は、実際のキャッシュの流れを見てみます。

■C/Sの視点
営業CFは07年の4100億円まで順調に伸びていましたが、
08年には20%減の3200億円となっています。
投資CFは08年は2800億円のマイナスで、
特に設備投資額は毎年拡大しています。
財務CFは直近5年で、08年のみプラス620億円になっています。

07年までは、儲けの範囲内で積極投資を行い、
同時に債務返済も実施していましたが、
08年は営業CFが減少した分、借入を行って投資を行っており、
キャッシュの流れが変化していますね。

それでは、B/Sにはどんな変化が現れているのでしょうか?

■B/Sの視点
総資産が07年から3%分、1000億円減少しています。
運用面では、売上債権、棚卸資産が合計660億円の減少、
仕入債務が520億円の減少と、運転資本が減少しています。
また、現金等は1000億円増加しています。

P/Lで見たように売上は増加していましたので、
売上の伸びに対して運転資金が減少していることになります。

例えば、売上の伸びに対して、売掛金が減少しているということは、
より大きな現金回収ができている、ということになります。
つまり、運転資金が少ないほど、
売上から得られるキャッシュが多くなり、
実際の儲け分である営業CFは大きくなる、ということです。

実際、運転資本回転日数を見ると、
05年は”20日”に近かった数値が、
08年には"3.2日"へ大幅に向上していますね。

営業CFの確保度合いを大きくし、
なおかつ総資産を圧縮していることからも、
機動的な財務体質に向けて改善を行っているように窺えます。

■まとめ(分析からの気付き)
先に08年の特損の内容を確認してから、分析内容をまとめます。
有報でさっと確認すると、特別損失は700億円規模で、
1.LSIの事業構造改革費用、開発・生産拠点のスリム化で250億
2.米国株の評価損、250億
3.会計基準早期適用、在庫洗い変え250億
と、米国株の評価を除いては、
将来に向けて前向きな損失計上を行ってたようですね。

それでは、さっと見てきた情報からのまとめですが、
売上・営業利益も順調に推移する中、
将来のために毒抜きを行い(P/Sの視点)、
積極的に投資を続けており(C/Sの視点)、
営業CFを確保し易い体質へ変化しているようです(B/Sの視点)。

本日の記事では、富士通はLSI生産を外製化する戦略へシフトしたようです。
業界再編が加速する中、将来への投資を積極的に続けながらも
柔軟に意思決定し、先行き不透明な経済環境の中、
売上が落ちても営業CFを確保できる財務体質にして、
収益改善に取り組んでいるようですね。

富士通の株価を見る前に~決算・財務分析はこちら

富士通の企業分析

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最終更新日  2009年06月29日 15時48分09秒
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