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2009年05月18日
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■注目した記事(5/18 9面)

利益首位 NTTの憂うつ
今こそ光回線に投資を


■記事への素朴な疑問

09年3月期の営業利益が1.1兆円と、
上場企業で6年ぶりに首位に立ったようです。

今回の事実について、記事では以下のように書いてありました。

”同社社長は、顧客企業から
「もうけ過ぎ」と言われないかと心配する。”

この心配は、同社が事業計画
「2010年度末までに光回線の加入数を2千万世帯にする」を、
景気後退を理由にあっさり断念してしまい、
投資・営業費用の増大を回避したために、他企業が不調の中で
期せずして儲けが露出したことから来ています。

NTTは通信インフラの保有・投資が巨額であることが想像されますが、
同社の投資CFの推移や、有形固定資産回転率から、
投資への積極性を確認しましょう。

以下では、08年度まで直近5年間の当社の財務状況を基に分析します。

NTT(日本電信電話)の株価を見る前に~決算・財務分析はこちら

NTT(日本電信電話)の決算・財務分析


■P/Lの視点

売上は-1%ずつ減少傾向で推移しています(08年は10.7兆円規模)。

営業利益・純利益も減少傾向にありましたが、
08年のみ上昇し、営業利益は前期比18%増の1.3兆円、
純利益は33%増の6400億円となりました。

有報でさっと確認すると、
08年は経費削減等による営業費用の減少で増益となったようです。

次に、実際のキャッシュの流れを見てみます。


■C/Sの視点

FCFが常にプラスであり、返済も行い続けています。

営業CFは2.5兆円から3.5兆円で、投資CFは2兆円前後で推移しています。

08年の有形固定資産への支出は、前期比20%減少し、1.3兆円なっていました。

儲けの範囲内で投資を行い、潤沢にキャッシュが流入しています。

08年の投資減少は、FOMAサービスエリアの拡充等で行ってきた
積極投資がピークを超えたため、とありました。

それでは、B/Sを見てみましょう。


■B/Sの視点

総資産は18兆円で、規模・構造ともに前期と大きな変化はありません。

運用面では、総資産に占める固定資産の割合が約80%、
そのうち有形固定資産は10兆円です。

調達面では、短期・長期借入金は43%、株主資本比率は40%となっています。

有形固定資産の割合・額が非常に高く、
装置産業としての財務構造が明瞭ですね。

さて、気になる経営効率を見てみましょう。


■経営効率の視点

08年のROICは6.2%、
その要因は収益性である営業利益率の高さ7.3%にあります。

ただし、効率性を意味する投下資本回転率は0.7と、
1を下回っており、5年間一定です。

その主因である「有形固定資産回転率」は、5年間ずっと1のままです。

例えば総資産がより大きく積極投資を行っている
トヨタ(総資産32兆円)のそれは08年で3.4であり、
それまでに上下動しています。

NTTほどの有形固定資産を持つ巨大装置企業にとって、
同指標は戦略的投資とその回収(ハードからのキャッシュ回収力)を
意味する特に重要な指標と考えますが、
これが一定して"1"ということは、
「長期の戦略を見据えた積極的な投資を行っていない。」と感じます。


■まとめ

減収減益傾向の中、08年は経費削減で増益しました(P/Lの視点)。

FCFがプラス、投資CFが一定程度で推移する中、
08年は有形固定資産投資が20%減少していました(C/Sの視点)。

総資産の額・割合の変化はなく、固定資産が80%を占め、
有形のそれは10兆円と巨額です(B/Sの視点)。

投下資本回転率が1を下回り一定であり、
特に有形固定資産回転率が5年間"1"のままです(経営効率の視点)。

本日の記事にもありましたが、C/SでみたようにNTTの投資額は
2兆円と巨額であり、特に光回線への投資等通信インフラの整備は
日本のIT産業振興に大きく寄与するため、
本事業への積極投資に期待したいですね。


NTT(日本電信電話)の株価を見る前に~決算・財務分析はこちら

NTT(日本電信電話)の決算・財務分析


以上の分析でご不明な点等ございましたら、
是非シェアーズまでご連絡ください。
感想もお待ちしております!

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最終更新日  2009年06月29日 15時53分25秒
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