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投機家への道程

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2012年03月22日
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第3回のゲストは、人気ブログ「金融日記」の管理人の藤沢数希さん。
外資系投資銀行に身を置く辛口批評家の口から出た言葉は、
意外にも「上司にとことん騙されよ」。その真相とは?

「良き社畜」となった入社1年目
岩瀬 藤沢さんの入社1年目は、どんな仕事をされていましたか。

藤沢 外資系投資銀行でクオンツ・アナリストをしていました。
普通のアナリストは株や債券の個別銘柄に対して、財務諸表の分析とか将来の利益予想をしますが、 クオンツ・アナリストは、簡単に言うともうちょっとマクロで見て、いろんなデータをコンピュータを使って定量分析したり、様々な数理モデルを使って投資戦略を練る仕事です。

岩瀬 そこでの業務は?

藤沢 最初は上司の丁稚奉公ですよね。上司が投資家向けにレポート書いたり、社内のセールスやトレーダーに頼まれた分析をするのですが、それのデータを作ったり、下書きを書いたり、と言った泥臭い仕事です。上司が夕方5時ぐらいに僕のところにやって来て「これやっといて」って言うんですよ。その後に、上司は接待だとかなんかで、お客さんとキャバクラに行ったりしてました。

岩瀬 夕方ですか…。

藤沢 いつも、夕方でしたね。僕はいつもそれを夜11とか12時ぐらいまで、ずっとやっていたんです。 終電が終わったらタクシー。で、次の朝までに必ず出すんですよ。

岩瀬 なるほど。それが最初の1年ぐらいですか。

藤沢 最初の1年ぐらいですね。

岩瀬 最初の1年で学んだビジネス・パーソンとしての基礎素養はありますか?

藤沢 与えられた仕事をとにかく一生懸命やることです。そして、上司にどうやって気に入られるか。それが1年目のすべてだと思います。

岩瀬 辛口ブロガーの藤沢氏から意外な言葉が…。最初は上司に気に入ってもらえなかったのですか?

藤沢 そうですね。僕は物理学の研究者から金融機関に転身したので、入社当初は金融や経済についての知識がぜんぜんありませんでした。だから、最初の2、3ヵ月は「お前、こんなこともできないのか」みたいな感じで上司にいつも怒鳴られていました。まあ、率直に言って粗末に扱われていましたね。

岩瀬 どうして粗末に扱われたんですか。

藤沢 言われたことがすぐできないからですね。何も教えてくれない上に、やれって言われてできないとすごく怒られる。最初は本当に辛かった。

 しかも、僕は研究者の道を捨てて、金融機関に就職していたので、最初の数ヵ月でドロップ・アウトしたら、このまま一生「落伍者」のレッテルをはられて社会の底辺で生きていくしかないと思いつめていたので、逃げ道もない。もう、上司に好かれる以外に、生きる道がないんです。

岩瀬 いじわるな上司だったのですか?

藤沢 いや、僕が入社するまでは、すごくいい人だったんです。オファーを僕が受けるまでは、美味しいフランス料理屋とか寿司屋に連れて行ってくれたり、合コンにも呼んでくれた。で、お前、俺の下で働けばこんな世界だよ、みたいな感じで言ってました。当時、僕はいろいろな研究機関や他の投資銀行からオファーを貰っていたんですけどそれらを全部断ってサインしたら、態度がコロッと変わって、合コンもなしです。まあ、釣った魚に餌を与えないのは、ある意味でデキる男にありがちなことですが。

岩瀬 その頃、心がけていたことは何ですか?

藤沢 とにかくね、一生懸命やることだけですよね、言われたことをとにかく。

岩瀬 余計なことを考えず。

藤沢 考える余裕もありませんね。半年ぐらいしたら、言われたことはすぐパッとできるようになったんですよね。それで上司がだんだん信頼してくれるようになった。最初は、理不尽な要求を次々としてきて、出来ないとすごく怒られて、それが辛くて辛くてしょうがなかったんですけど、だんだんむずかしい指示であればあるほど、それが快感になっていったんですよ。1年ぐらい経つと、上司が指示を出す前から、次にどんな指示が来るのか完全に先読みできるようになった。指示が来る前から「はい、もう出来てます」みたいな。

 上司は僕のことが可愛くなったので、いろいろとこの業界でのキャリアや市場の分析で、本になんか書いていない、本当に大切なことを腹を割って話してくれるようになりました。それらは今でもとても役に立っています。

 こうなってくると、上司の仕事もはかどるし、お互いに信頼関係もできますから、僕たちのチームはすごく生産性が上がって、その分野で国際的に高く評価されるようになっていったんですよ。

岩瀬 藤沢数希著『社畜の教科書』が作れそうですね(笑)。

(かつて藤沢数希氏は自身のTwitterで『入社1年目の教科書』を「良き社畜になるためには大変参考になる」とコメントしていました)

藤沢 基本的にね、上司は部下を利用するだけなんです。部下の手柄は自分の手柄だし。ある意味で、僕は上司に騙されて、搾取されているんだけど、上司が信頼して、さらに気を許してくれると、いろんな情報をついつい教えてくれるわけです。だから、やっぱり上司に騙されないとダメなんですよ。

岩瀬 最初は上司に腹が立ったりはしなかったんですか?

藤沢 入社1年目は、そうは言っても、上司との圧倒的な実力の差がありましたから、どんなに粗末に扱われても、必死で学んで、必死についていくしかないんです。

 逆に、同じ業界で5年目ぐらいになってくると、入社1年目のときよりも労働時間も短いし、給料も5倍ぐらいあったりするわけです。でも、学ぶことが少ないし、ほとんどのマネージャーより、自分のほうが知識が上になっちゃうから、尊敬できる上司にめぐり合うということは、非常にむずかしくなります。だから、どれだけ給料を貰っても、割に合わないと感じ、途端に満足度が低くなりますよね。

 不思議なことに、あれだけこき使われて、給料も一番安かったし、勤務時間も一番長かった最初の上司に対しては、今でもまったく悪い感情はないんです。むしろ、一番感謝しているぐらい。この前、久しぶりにランチをしたんですけど、不思議なことに、当時はとても辛かったのに、いい思い出ばっかりなんですよ。

岩瀬 ここまで話を聞いて、藤沢さんは上司活用力のある人だと思いました。

藤沢 新入社員で上司に嫌われて、じゃあ会社辞めました。で、また他の会社で第二新卒からスタートとなると、あまりいいことないですよ。

 外資系証券業界は、新卒は初任給700万円ぐらいでオファーが出るんです。でも第二新卒はほうは、経験もあって新卒より仕事ができるんだけど、500万円ぐらいのオファーなんです。

岩瀬 そうなんですか。

藤沢 市場原理ですから、相手に対し、いくら出せば雇えるか、それだけなんですよ。新卒は一応そろって就職活動するから、今はもう少し安いかもしれませんが、当時は700万円ぐらいのオファーを出さないと、他の銀行に優秀な人を取られてしまう。

 第二新卒で三菱商事では2年間働いていましたとかいう人のほうが、絶対に仕事できますよね。でもその人たちへのオファーは、新卒より仕事ができても500万円からスタート。要はマーケット・レートなんですよ。

岩瀬 ある意味、わかりやすい世界なんですね。

とことん騙され続けて
最後の最後に1回だけ裏切る
岩瀬 では最後に、入社1年目のみなさんにアドバイスを。

藤沢 繰り返しになりますが、上司はあなたを利用しているし、もっと言えば搾取している。そういう意味ではあなたを騙しています。でも、どんどん騙されたほういいと思います。

 恋愛も同じで、素敵な男の人はあなたのことを騙しているかもしれないけど、何度騙されてもニコニコ笑っていてくれて、下手くそな嘘でもあえて騙されてくれる女の人は、やっぱり可愛いんですよ。で、男の人もついつい弱味を見せたり、腹を割っていろいろなことを話しちゃう。そうすると、どんどん依存していって、離れられなくなっていくんですよね。

 僕の知り合いのお金持ちのモテる男の人を見ていると、やっぱり遊んでいる人が多い。いっしょにご飯を食べて、たまに寝るぐらいの女友達はすぐにできる。そういう男の人の正妻にどんな人がなるのかと観察していると、やっぱり最後の最後まで騙され続ける女の人なんですよ。必ずしも美人ではない。

岩瀬 恋愛にたとえるあたり、藤沢さんらしい(笑)。

藤沢 ロジカルシンキングだかなんだか分かりませんが、指示されたことに対して理詰めで、これは間違っているなんて言う部下はやっぱりダメなんです。上司がバカなことを言ってもね、バカを承知で終電まで残って作業して、ちゃんとやって見せてくれる人が可愛いんですよ。

岩瀬 似たような話で、僕、「死んでもやれ!」と言われたことがあるんです。かつての職場にいた人の言葉です。「俺たちからすると、賢いかどうかはどうでもいいんだよ。頼んだことを絶対やってくるヤツが可愛い」って言われたんで、同じですよね。

藤沢 大企業だと賢い人はいっぱいいるから、希少価値はないんですよね。恋愛とキャリアは同じです。この人、と決めたら、1年ぐらいは騙され続けて、相手の完全な信頼を得る。そうすると相手も腹を割って、本当に大切なことをいろいろ教えてくれる。キャリアで言えば、それはマニュアルなんかに書いていない、本当に大切なノウハウだったり、恋愛だとそれは本当に大切な絆になったりします。

岩瀬 でも、やっぱり騙され続けるだけではダメじゃないですか。

藤沢 裏切るのは、最後の最後に1回だけです。恋愛も途中で駆け引きなんかしたらダメで、最後の最後まで都合のいい女でい続ける。

 僕の場合、チームのヘッドはもちろん上司で、表に出るのはいつも上司だったんですけど、あのチームがあんなに生産性が高くて、すごいことを次々とやるのは、ジュニア・アナリストが優秀だからだ、なんていううわさがマーケットで広がった。そうすると、ライバル銀行が引き抜こうとしますよね。

 結局、僕は年収がほぼ2倍というオファーを受けて、別の外資系投資銀行のある部署のヘッドとして転職することになりました。この時に、本当に最後の最後に1回だけ、上司を裏切りました。いいチームだったし、僕は上司のことを仕事の上でも、人としてもすごく尊敬していたので、本当に辛かったけど、やっぱりプロとして前に進まざるをえません。

岩瀬 最後まで騙されたやつが勝つんですか。面白いですね。

 最後に、まじめにまとめたいと思います。

 藤沢さんいわく、入社1年目は、上司に可愛がられる存在になりましょうということ。 それは愛想を良くせよとか上司にゴマをすれという意味ではなく、仕事において上司の「役に立つ」存在になれということ。それが結果として、2、3年後の自分自身の価値を高める、自分の利益につながるのだということです。ありがとうございました。






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最終更新日  2012年03月22日 12時55分59秒
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