|
カテゴリ:留学以外の中国関係の思い出
1990年代前半の頃です。
まだ北京でも、日本料理の店は、一部の大型ホテルの中にしかありませんでした。 仕事で訪中したある時、中国側の会社の人が言ったのは、 「お昼ご飯、お刺身をごちそうしますよ。」 お刺身?ごちそう? 私が素直に喜ばなかったのは、 その1…これって接待?。私みたいな下っ端の社員を相手にしてどうする? その2…北京でお刺身なんてアリ? (当時は大連などの一部の沿岸地域を除いて、中国でナマモノを食べること自体が勇気ある行為でした。) 疑問は多いですが断る理由も思いつかないので、約束の時間に行くと、 大型ホテル内の日本料理店の前で待っていたのは、先方の会社の人が4~5人。 こちらは私一人だから、どう見ても 自分達が食べたくて、私を接待するという理由にしたんだな… さて、入店です。時間のせいか私たち以外に客は見当たりません。 早速先方の一人が「お刺身」を注文し、 しばらくすると従業員が両手で、日本の宴会などで使う「船盛り」を運んできました。 北京でもこんなの出てくるんだ… 一瞬感心しましたが、テーブルに置かれたのを見たら、目がテン。 容器こそは立派な船盛りなんですが、のっているのはマグロだったかイカだったかが 申し訳程度に数切れあるだけで、大根などの「ツマ」での装飾も一切無し。 そして埋めきれないあちこちのスペースに並んでいるのは、 カニカマ… やっぱり、北京の「お刺身」って、こんなものだよね。… がっかりしたような、でもホッとしたような気分でいただきましたが、 気が済まなかったのは、当てが外れた?「接待する側」の方々です。 従業員をつかまえて 「これはお刺身とは言いません。」 さんざん文句を言っていました。 それを横目で見ながら、確かに「お刺身」ではないけど しょうがないじゃん、中国なんだから… 留学中に何度も使った言葉を心の中で繰り返しました。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[留学以外の中国関係の思い出] カテゴリの最新記事
|