テーマ:ガンダム全般(42)
カテゴリ:ガンダム
ー機動戦士ガンダムMimesis(ミメシス)ーガンダムミュー 丁度その頃、木星船団から分岐した一部の船が、 金星テラフォーミング(住環境設備) 事業の視察の為に金星領域コロニーに訪れていた 地球から6億キロメートル、 金星とは比べ物にならないぐらい遠く離れている木星である 内部から採取されるエネルギー資源は広大であっても、 人がその肉体を維持するために必要な資源は 想像以上に乏しい場所であった 植物と、それをはじめとするプランクトンなどの培養に 名をはせるタムンズが開発員の一人として 金星に研究所を構えている事を聞きつけ それに肖ろうという魂胆のようだが、 どうも、それだけではなかったようだ 金星領域の主要コロニーが存在するサイドと 正反対のポイントには、 金星開発の更なる発展のための、 開発途中のサイドが存在している そのうちバルカンと呼ばれるコロニーでは、 コロニー建造のための巨大な建材が組み立てられていたが、 開発途中の駐留地域に存在するコロニーのため 連邦政府の監視がない事を幸いして、 深部では軍事用モビルスーツの製造が行われ、 秘密裏にパイロット養成の訓練も行われていた モビルスーツ収納デッキの脇にある休憩所で、 訓練を終えて宇宙から帰還した 一人の女性パイロットが休んでいた 彼女の名前はダマー・テルスといった 両親は地球の貧困コロニーの出身であったが、 金星開発の為の労働者として集団で移住してきたうちの一家族で 両親ともに宇宙空間で働いていたが、 まだ、不安定な開発途上コロニーで起こった事故で 帰らぬ人となってしまった テルス以外にも、同じように両親をなくし 孤児となってしまったものが多い そうして身寄りのなくなった子供を引き取り、 物心つかない頃から、軍事パイロットとして英才教育 を受けていた 長時間、コックピットの中で無重力空間に晒された彼女は、 重力ブロック地域の重力が肉体に重くのしかかり、 すこし疲れた表情を浮かべて、ソファーに座りながら、 飲みのもを口に運んでいた そんな彼女へ言葉をかける女性の声がした 「まだ生きていたのねテルス」 テルすがその声に目をむけると、含み笑いをして 言葉を返した 「あら、ずいぶんな言い方ね、あなたの方こそじゃない」 そういってテルスは、女性の方にかけると、 うれしそうに肩を抱き合った 「本当に久しぶりよ、ナイア それにしても、 木星船団の一員として宇宙を飛び回っていた貴方が、 どうしてここに?」 「ふふっ、いい男を探しにきたのよ」 「あら、こんなところにいい男なんていないわよ」 そういってテレスは、笑いながら、 ナイアの肩を軽く叩いて椅子に招いた、 「何もないところだけれど、とりあえず座ってゆっくり話しましょ」 「疲れているようだったけれど大丈夫なの?」 「ええ、ちょっと重力があたっただけよ 貴方の顔を見たら元気になったわ、 で、さっきの話は何?貴方だけ色気づいちゃって」 「そう見える?」 「そう見えなくもないわ」 「何よそれ、 私の戦いに付き合ってくれそうな彼氏 見つけにきたの 沢山出来ているんでしょ?」 「彼氏?」 「そう私を優しく守ってくれる彼氏・・・まだわからないの? モビルスーツの事よ」 「モビルスーツを男に例えるなんて、いい趣味しているわね だから、そっちの方は、これっきしなんじゃない」 「あら・・・貴方に言われたくないわよ 貴方だって、相手はモビルスーツしかいないじゃないの」 「失礼ね」 「あら、いるの?」 「いないけど」 「ふふっ、お互い様じゃない」 「もうっ」 テレスはちょっとひねた顔をして ナイアから顔を背けた 「もう、それぐらいで、ひねないでよ」 「ひねてないわ」 「そう?だといいけど ところで、貴方の彼氏・・・通りすがりに、 ちょっと見せてもらったわ、いい体しているわね 強そうだで」 「あら、でも彼、奥手よ~中々手ごわいんだから」 テレスは意地悪くナイアに言った 「そう手こずっているの、私だったらいちころよ」 「もうっ相変わらず自信過剰なのね 乗ったこともないのに」 「これから乗るの、で発注していくわ」 「木星の方なんて別に戦闘用モビルスーツなんて いらないでしょ?」 「それが入用に、なりそうなのよ」 「なんで?軍事クーデター?」 「教えなーい」 「ケチなんだからっ」 「私事なら教えてあげてもいいんだけれどね」 「でも、そこまで言ったら 大抵の事は血なまぐさい事だってわかっちゃうわよ?」 「だったら、ただの趣味かも・・・ 彼が来たら、どんなステッカー張ろうかしら・・・」 「趣味じゃ、買えないでしょ、あんなの」 「ふふっそうね」 「ピーピー」 「この音なに?」 二人が楽しそうに話をしていると、 テレスが持っている携帯に呼び出しがかかった 「呼ばれちゃったみたい」 「忙しいわね」 「いつもは、そんなでもないんだけれどなぁ 今度休みだから、遊び来て、 携帯持っているでしょ? 「ええ」 「連絡先はここよ」 そういって、携帯のボタンを押すと、 ナイアの携帯が音を立てて反応した 「ありがとう、後で連絡するわ」 「ええ、お願いね」 そういってテルスはあわただしく休憩室から出て行った この出会いが、今後の二人の運命を大きく左右することに なるとは思いも知らずに・・ 続きを読む>> <<戻る お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010/04/04 11:54:22 PM
コメント(0) | コメントを書く
[ガンダム] カテゴリの最新記事
|
|