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カテゴリ:『 里山推薦図書 』
ほんのりと暖かい冬の晴れ間に、落ち葉をさくさく踏みしめて歩くのは楽しい。
冬の散歩道を楽しくする1冊をご紹介しよう。 『検索入門・冬の樹木』村田源・監修/平野弘二・著(保育社1989年) 皆さんは真冬、すっかり葉を落とした林の中で、「さあ、ここには少なくとも三十種類の樹が生えています、区別がつきますか」と問われたら、どうお感じになるだろうか。 大多数の人は、「こんな花も葉っぱもない季節に、そんなの私には無理です」と諸手をあげるのではないだろうか。 この一見不可能そうなことを、意外にあっさりと解決してくれる1冊が、この本である。 美しい樹といえば、白樺の木肌やケヤキの立ち姿がすぐ思い浮かぶ方は多いのではないだろうか。学術的にどうこう説明できなくても、私達は以外に多くの樹を「雰囲気」で理解している。 そんな「雰囲気の違い」を、綺麗なズーム写真や実物そっくりのスケッチでわかりやすく解説してくれているのが、この本である。 特によくできているのは巻頭の検索図で、見やすい絵合わせになっている。「たぶんこっちの方が似ている」「ここはこっちに似ている」と雰囲気でたどっていくと、うまい具合に良く似た木のページまで誘導してくれる。 ナップザックにひょいと入れて歩ける軽い本なのに、この1冊だけで、街中や里山で見られる300種以上の木が区別できてしまう。 人気の図書で公共図書館にもよく置いてあるので、一度手にとって、試しに図書館の庭にある木をご覧になってみられると良い。結構良い確率で、樹に下がった名札通りの写真に行き着くのが嬉しい。 冬の散歩を豊かにするオススメの1冊である。 余禄;保育社の検索入門シリーズは、動物から植物まで様々な生き物を、比較的に初心者に親しみ易い工夫で紹介している良書ですが、このブログを運営している楽天さんでは、残念ながら以下の1冊しか紹介されていませんでした。本文とは関係ありませんが、こちらもおもしろい本ですので、ご参考までに。 『検索入門・薬草』御影雅幸・吉光見稚代著(保育社) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.08.24 15:19:05
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