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元SF小説家・春橋哲史のブログ(フクイチ核災害は継続中)

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2020.06.04
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カテゴリ:福島第一原発
​​​原子力規制庁から指摘されないと気付かない東電​​

 東電は、原則として平日16時頃に、フクイチ(福島第一原子力発電所)の「不適合」()情報をホームページに公表しています(正確には、発電所内の「パフォーマンス向上会議」の資料)。

※:本来あるべき状態とは異なる状態、又は本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を指す。法令報告が義務づけられているトラブルから、通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合が対象。

 その不適合情報によると、今年度(2020年度)は4・5月の2ヶ月間で、原子力規制庁からの指摘事項が4件に上っています。単純計算で、2週間に1件のペースです。
 人間のすることですから、「絶対にミスしない」のは有り得ないにしても、東電内部のチェック・管理機能が働いているのかどうか、疑問に思わざるを得ません。

 ハインリッヒの法則や、割れ窓理論ということもあります。
 大きなミスや間違いの背景には、小さなミス・間違いが積み重なっているものです。

 重大な問題が起きる前兆である可能性も否定できませんし、東電の管理能力が疑われることでもあるので、今年度分として報告された4件を、リリースの原文のまま、コピペします。段落等は一部変更しています。


規制庁担当者からの指摘事項は、4月に1件・5月に3件

【実施計画変更認可申請における内容の不備について】 ●出典:​(リンク)
 4月16日に原子力規制庁へ提出したH9エリアフランジタンク解体に関する実施計画の変更認可申請において、添付した汚染水処理設備等の全体概要図が古い認可版を元に作成された図面だったことが、原子力規制庁から指摘を受けて判明。
 原因は、古い認可版が最新版として管理されていたため。
 今後、詳細な原因調査と再発防止対策を検討。

【発電所構内土捨て場における資機材仮置き方法の不適切な取り扱いについて】  ●出典:​(リンク)
(5月28日に)発電発電所構内土捨て場における仮置き資機材(汚染土)について、仮置き期間を超過していると原子力保安検査官より指摘を受けた。
 当該エリアで実施していた工事が完了した後、工事中に仮置きしていた汚染土の運搬予定が遅延し残置されたが、表示の更新がなされていなかったもの。 当該汚染土については仮設集積場所の設置を所内管理グループに申請し「仮設集積場所設置」を示す表示を設置済み。
 今後、構内の瓦礫等一時保管場所への保管を検討。

【構内連続ダストモニタ用仮置き資材におけるガソリン携行缶保管の不適切な管理について】
(5月28日に)構内連続ダストモニタ用仮置き資材におけるガソリン携行缶の保管について、保安検査官の気づきによる指摘あり。
 工事共通仕様書に準じて、以下の要求事項の内容を満たしてないことを確認。
①危険物を仮置きする場合は、仮置エリアに設置した専用の保管庫(保管容器)内に施錠管理すること。
②工事用機材仮置表示について、危険物・可燃物並びに引火性・爆発性物質等については、数量を具体的に記載する。
 今後、上記の対応処置と再発防止策を検討する。

【瓦礫等一時保管エリアe 西にある消火器ボックス扉前への不適切な工事用資機材の仮置きについて】
(5月28日に)瓦礫等一時保管エリアe西にある消火器ボックス扉前にフレコンバックが仮置きされ、消火器ボックスが開不能になっていることを保安検査官より指摘あり。
 関連マニュアルの要求事項について、以下の内容に抵触していることを確認。工事共通仕様書(工事用機材仮置きの申請)順守事項のうち「消火器周辺(1メートル以内)仮置き禁止」に抵触。
 今後、上記の対応処置と再発防止策を検討する。

●上記2件の出典:​(リンク)

●参考リンク:​東電の不適合の公表


現場は余裕が無いのではないか、との疑問

 原子力規制庁の保安検査官や、その他の担当者が問題点に気付いたのは良いことです。規制機関として機能しているということでしょう。
 とは言え、フクイチの現場では、実際に作業している人や、作業班のリーダー、それとは別にエリアマネージャー的な人もいる筈です。何れの人達も問題点に気付かなかったでしょうか? ルールの周知不足だけで説明できるのでしょうか?

 東電の管理能力が疑われる事例は、昨年から原子力規制庁が多数指摘しています。規制庁に指摘されるというのが重要です。現場の担当者が問題に気付かないか、或いは、問題だと認識できていない状態である可能性もあります。

●(リンク/当ブログの1月30日の記事):​福島第一の危うい「管理」

 下衆の勘繰り・杞憂と言われるかも知れませんが、確認する余裕(時間的・人的)が不足しているのではないかとの疑問もついつい、頭に浮かんできます。

 規制庁からの指摘が多くなっていることは、6月4日の記者会見で、週刊東洋経済の岡田記者も質問していました(東電は「適切に再発防止策を打っていく」「再発防止策は通報・公表基準に該当するものでなければ、外部には公表されない」旨を回答していました)。

●参考(リンク):​東電の通報・公表基準​(2018年10月改訂)

 今後は、構内の負傷案件だけではなく、「規制庁からの指摘」についても、見ていく必要が有るかも知れません。

春橋哲史(ツイッターアカウント:haruhasiSF)​​​​​​​​​​​​​​ ​​​​​





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Last updated  2020.06.05 17:26:25
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